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2026年1月22日 (木)

意思決定の改善 35

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

類比的推論について著者(ベイザーマンとムーア)は、課題の一つ一つを独立したものとして検討していたのでは良い意思決定に到達することができないと言っています。

そしてその理由について次のように述べています。「人は一度に1つの出来事から学ぶとき、しばしば その状況の表層の特徴に焦点を当てすぎてしまい、その教訓が特定の状況の意思決定(家の買い方を学ぶような)にしか当てはまらないと考えてしまう。 」

これには心当たりのある方も多いのではないかと思います。私達の日常でも、何か問題が起きたときにはその原因を究明することが再発防止のために不可欠ですが、その時に当該問題にのみ意識が向けられ、他の問題との関連まで考えが及ばないことが多いのではないでしょうか。

これに対して「2つの出来事から共通の教訓を抽象化するプロセス(家の購入とビジネスの交渉の演習から固定パイの神話の克服の仕方を学ぶような)は、より一般化可能性の高い洞察を培う」と著者は言います。

※「固定パイの神話」とは、「利益の総量(パイ)は最初から決まっていて増えない」という前提を指します。ここから交渉や競争は一つの固定されたパイの奪い合いであるという考え(ゼロサム思考)が生み出されます。
この考え方の下では、交渉とは相手の不利益の下に自分の利益を獲得することだという考えになり勝ちですが、現在有力な交渉術の講座では、双方にとってより利益になることを見つけること(パイを大きくする)が交渉だとされています。
つまり、「固定パイ」は神話(幻想、誤謬)であるということです。

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