確証バイアスとフィルターバブル その4
(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
フィルターバブルは外部の仕組みによるものなので、まだ対処しやすい面があると書きました。しかし、ここに一つ厄介な前提があります。
それは「自分がフィルターバブルの中にいる」という問題意識そのものがなければ、そもそも気づきようがない、ということです。
そして、この「気づけなさ」を助長しているのが、確証バイアスです。人は、自分の信じたい情報、安心できる意見、自分の価値観を裏付けてくれる言葉ばかりに反応します。
たとえば「不動産は今が買い時である」と思いこんでいる人は、同じ論調の発信は肯定できますが「今は市場が過熱気味で危険」という警告には同調できません。無意識のうちに、自分にとって心地よい「正しさ」だけを集めてしまうのです。
結局、確証バイアスから逃れられなければ、フィルターバブルからも逃れられないのです。
つまり、「見たいものだけが見える」心理と、「見たいものだけを見せる」技術の合わせ技で、私たちはますます「別の視点」「反対の意見」「違和感を覚える情報」から遠ざかって行くのです。
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