「能動的思考」の実践例 その1
(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
ある方に昨日の本欄への批判的な意見を書いて頂きました。ひとまず素直に受け止めます。
◆「人の一面だけを見て『こういう人だ』と決めつけてしまうのは人として避け難い」
→確かに直感的な判断は人間の認知システムの一部だが、「避け難い」と断定することで、あたかもそれが仕方のないことであり、改善の余地がないかのような印象を与えかねない。
これは、偏見やステレオタイプに基づく判断を正当化する論理にもつながりかねず、危険である。
生存本能に根差す側面があるとしても、理性や学習によってそれを乗り越えようとすることこそ、現代社会を生きる人間に求められるのではないのか。
◆直感的判断が「当たっていることも多い」から生存競争に打ち勝てた、という説明
→現代社会における対人関係の複雑さを単純化しすぎている。
生存に関わる原始的な状況での判断と、多様な価値観が交錯する現代社会での他者理解を同列に論じるのは適切ではない。
むしろ現代では、その「直感」が、誤解や差別、対立を生む原因となることの方が問題視されるべきである。
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