高齢者を守る制度? その3
(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
当事者の意思能力低下・喪失への対処として、元気なうちに委任契約を締結し公正証書化するという方法は、ある程度の効果は見込めます。
しかし問題は、公正証書化だけでは契約時の意思能力の存在が担保される訳ではない点です。法律上本人との面談が必須ではないからです。
そこで「家族サポート証券口座」では、公正証書作成時には必ず公証人と面談するというルールを定め、証券会社にはそのルール遵守についての監視義務が課され、ルールに則っていないとこの名称は使えないという制限を設けました。これによって意思能力存在の蓋然性が高められています。
しかし、本人確認・意思確認の義務を負う司法書士としては、例え不動産取引に「家族サポート証券口座」のようなしくみが導入されたとしても、その責任を簡単に放棄することはできません。
方法としては、このしくみそのものに司法書士の本人確認義務の免除を盛り込むことが考えられます。
しかしそれでも、司法書士が責任を負うリスクを排除できるだけで、トラブルを完全に防止できる訳では有りませんが。
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