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2025年3月31日 (月)

高齢者を守る制度? その3

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

当事者の意思能力低下・喪失への対処として、元気なうちに委任契約を締結し公正証書化するという方法は、ある程度の効果は見込めます。

しかし問題は、公正証書化だけでは契約時の意思能力の存在が担保される訳ではない点です。法律上本人との面談が必須ではないからです。

そこで「家族サポート証券口座」では、公正証書作成時には必ず公証人と面談するというルールを定め、証券会社にはそのルール遵守についての監視義務が課され、ルールに則っていないとこの名称は使えないという制限を設けました。これによって意思能力存在の蓋然性が高められています。

しかし、本人確認・意思確認の義務を負う司法書士としては、例え不動産取引に「家族サポート証券口座」のようなしくみが導入されたとしても、その責任を簡単に放棄することはできません。

方法としては、このしくみそのものに司法書士の本人確認義務の免除を盛り込むことが考えられます。

しかしそれでも、司法書士が責任を負うリスクを排除できるだけで、トラブルを完全に防止できる訳では有りませんが。

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2025年3月28日 (金)

高齢者を守る制度? その2

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

不動産取引(売買)の場合も当事者(所用者、売主、買主)の判断力(意思能力)の低下・喪失が問題になり、対策として後見
家族信託という選択肢があることも同じです。

さらに、委任契約によるシンプルな対策が試みられることがある点も似ています。

但し不動産の場合はこれに関して業界横断的なしくみの創設(または試み)はまだ有りません。

不動産の場合、委任契約が使われる典型例が、高齢の所有者に代わって子供などの親族が代わりに売却の手続きを行う場合です。

但し、委任契約(及び委任状の作成)が既に当人が意思能力を失った後だった場合は、委任契約自体が無効ですから、代理人が親に代わって締結した売買契約も無効です。

そうなることを防ぐために、日証協のしくみは本人が元気なうちに委任契約を結び公正証書化することを求めます。

親族が代理人となる場合の多くは契約書も作られませんから、親族による安易な代理行為を防ぐことに一定の効果は有ると思われます。

不動産の場合も、後に意思能力を喪失した場合の対策として参考になると思います。

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2025年3月27日 (木)

高齢者を守る制度? その1

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

今回は株取引と不動産取引との類似点です。

「日本証券業協会は、高齢者が認知症などで判断能力が低下した場合、家族などが代理人として資産管理や運用にあたる「家族サポート証券口座」制度を創設した。証券会社では一般的に、顧客が認知症になると取引を停止する措置をとっているが、新制度で家族らに管理を円滑に移行する狙いがある」(読売新聞22日付朝刊)

判断能力(意思能力)の低下・喪失に事前に対処するものとして任意後見制度や民亊信託(家族信託)、事後に対処するものとして法定後見制度があります。これらは司法書士が関わることも多いものです。

しかし、当事者からすればこれらが「使いづらい」ため、使いやすい方法としてこの制度を創設したと言います。

確かにこの制度は当事者間の民法上の典型契約(委任契約)だけで行えるもので、裁判所の関与が必要な後見や、信託という特殊な契約による家族信託よりシンプルです。

不動産取引(売買)でも似たような問題がありますから、この制度を参考にできるかどうかを考えてみたいと思います。

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2025年3月26日 (水)

手形小切手と登記は似てる? その2

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

手形小切手と登記は全く別物ですが、手形小切手制度の廃止の報に接して改めて手形制度やその電子化や廃止までの過程を再認識して、登記制度と似たところがあると感じたのです。

もちろん、手形小切手のように登記制度そのものの廃止が論じられている訳ではありません(ブロックチェーンに置き換えるべきだという主張がされることはありますが、全く現実的ではありません)。

しかし、紙で交換していたものを電子化した点は、登記制度でも同じことが行われていますし、さらに、テキストデータだけでなく画像データあるいはPDFのやり取りが行われているという点も似ているなと思った点の一つです。

つまり、紙のデータを画像やPDFに変換するという手間がかかっている訳です。そのため、手形小切手の場合は金融機関の事務負担が大きいと不満が出た訳です。

登記の場合はさらに、紙の添付書類を別途郵送するという手間がかかっています。その上、紙で登記申請するしくみも残されており、これが、申請人にも法務局にも負担になっているはずです。

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2025年3月25日 (火)

手形小切手と登記は似てる?

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

手形と小切手が、2026年度末で全て廃止される見通しになったそうです。

以下、23日の読売新聞朝刊記事から。

◆手形・小切手の交換は紙によるものから手形や小切手の画像データの送受信に変わった(電子交換所)が、支払い側、受取り側双方の金融機関とも事務手続きが煩雑で、廃止を求める声が強かった。

◆手形では支払い企業の後払いメリットの反面、受取り企業は資金繰り悪化のデメリットがあり、下請けいじめの観点からも政府から産業界に手形廃止検討を要請していた。

◆手形、小切手の利用は減ったが、中小企業などを中心に需要が根強く残るため、全銀協はネットバンキングなどへの移行を促している。

さて、登記制度はもちろん事情は異なりますが、似た部分もいくつか有るのではないでしょうか。

◆紙で行っていた手形・小切手の交換が「電子交換」となったように、紙で行っていた登記申請が「電子申請」で行われるようになった。

◆手形交換制度が残り事務手続きが必要だったように、添付書類郵送の制度や紙申請の制度が残っている。

如何でしょうか?

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2025年3月21日 (金)

私達の仕事って何?

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

あなたは誰かに「野球って何?」と聞かれたら、なんと答えますか?

答えは当然人によって違います。答える側が長年野球に打ち込んで来たプロ野球選手か、野球を初めたばかりの中学生か、野球のことをほとんど知らない人か、また、誰に対して答えるかでも答えは全く違うはずです。

例えば先日メジャーリーグの野球殿堂入りしたイチロー氏は、野球とは「自分の限界を見極めることができる、唯一の手段」だとある動画で語っているそうです。

答える相手が幼児なら「相手が投げた球を棒で打ち返すんだよ」などと答えるでしょう。

どちらも野球の本質的部分を端的に語っているのだと思います。

ではあなたが「司法書士の仕事って何?」と聞かれたらなんと答えますか?

同じフクダリーガルのメンバーでも、知識や経験、仕事観は様々ですし、説明する相手によっても、また、同じ人でもいくつもの答えがあるでしょう。

私達はこの質問の答えを見つけるために働いているのかも知れません。

私は、今のところこんな答えを一つ持っています。
「世の中を変えることのできる手段の一つ」

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2025年3月19日 (水)

「こんにちは」と言いにくい?

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

スターバックスのカウンターでは「こんにちは」と声をかけられます。あなたが初めてスターバックスを訪れた時もそう声をかけられたと思いますが、どう感じましたか?

フクダリーガルでも挨拶は(「お疲れさま」ではなく)「こんにちは」(朝なら「おはようごさいます」、夜なら「こんばんは」など)を使うのがルールになっています(フクダリーガルの教科書)。

スターバックスで「こんにちは」と言われたことに違和感を感じた方は、フクダリーガルでも上司や年長者に対して「こんにちは」と言うことに抵抗感を感じているのではないでしょうか。

その理由は、客(上司、年長者)はスタッフ(部下、年少者)よりも「常に権力がある」という考えがあるからです。この考え即ち「権力格差」の強弱の度合いは、社会や組織によって異なります。

私はフクダリーガルは権力格差の少ない組織であって欲しいと願っています。そういう組織でないと創造的な発想が生まれにくいと思うからです。

「こんにちは」と言えるかどうかは権力格差そして創造性の指標でもあるのです。

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2025年3月18日 (火)

デジタル化阻害の遠因 その2

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

非効率なアナログ的方法に問題を感じない、つまりデジタル化によるストレス軽減効果の認識が不足している嫌いがあるのは依頼者や当局も同様だと思われます。

司法書士だけがアナログによるストレスを一手に引き受け、依頼者側のそれを回避するというモデルに限界があることは、昨年度末のオンライン申請システムの大規模障害で明らかになりました。

しかしそのことが関係者(不動産売買の当事者たる個人、法人及び仲介不動産会社、融資金融機関等)に十分理解されているかは甚だ疑問であり、その背景に登記申請デジタル化の遅延状況や司法書士の果たす役割についての認識不足があると思われます。

まして、司法書士をパートナーと認めている関係者は極めて少ないと思われます。

ただ逆に司法書士の側も、関係者の理解を促し、パートナーとしての認識を持ってもらうための努力が足りていないことも確かだと思います。

そして、こういった一連の意識改革や行動こそが、真の意味で取引を効率化し、日本の生産性を上げるための最良の手段なのではないかと思います。

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2025年3月17日 (月)

デジタル化阻害の遠因 その1

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

生活面でも仕事面でも、社会全体で情報の授受のデジタル化が進められています。

登記も例外ではなく、まず紙に記録されバインダーに綴じ込まれていた登記簿が電子化され、次いで紙に記載した申請書を持参していた登記申請手続の電子化(インターネットによるオンライン申請)が実現されました。

デジタル化の目的は言うまでもなく人が費やす労力もかける時間も少なくて済ませること、つまり、生産性を上げ、ストレスを減らすことに有ります。

しかし、登記申請に関してはまだまだデジタル化が十分達成されているとは言えません。オンライン申請では、登記申請内容を裏付けるために必要とされている資料の大半は、別途郵送されていますし、アクセス集中による負荷によってシステムに不具合が生じる不安は未だ払拭されていません。

そうした問題が未だに存在する原因は様々ですが、関係者の意識が一つの足枷になっているのではないかと私は感じています。

まず、司法書士自身にサービス業という認識がないと非効率なアナログ的方法に問題を感じません。 

つづく

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2025年3月14日 (金)

誰を見て仕事をしますか? その3

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

言うまでもありませんが、昨日のサッカー指導者のお話は、あくまでもたとえ話であって、どちらが良い、どちらが悪いと単純に色分けできるものでも、どちらか一方
の特質だけを持った組織がある訳でもありません。

多くの組織は(マネージャーがマネジメントを放棄していない限り)その性格と、扱う業務、直面する状況の違いなど、様々な要因に応じて色々なマネジメント手法を使うのが現実だと思います。

例えば軍隊のように危急存亡時に一丸となって力を発揮することが求められる組織と、アニメーション制作会社のように個々人の創造性が求められる組織とでは、主となるマネジメント手法は違うでしょう。

しかし、軍隊でも構成員個々の創造性を大切にしなければならない場面はあるでしょうし、アニメーション制作会社でも危急存亡時には迅速な行動が必要です。

つまり、核となる「マネジメントの原則」があるはずで、それを持っている組織が強い組織といえるのだと思います。

軍隊でもハラスメントは許されず、アニメ制作会社でも避難訓練は必要なのです。

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2025年3月13日 (木)

誰を見て仕事をしますか? その2

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

1 私は地域のサッカークラブの監督です。クラブの選手達にはかつてJFLで活躍していた自分のプレースタイルを目指すように指導しています。

優秀な選手は私の指導に素直に従い、その通りにプレー出来ます。それができていない選手はもっと努力することが必要です。

努力してもそれができない選手は残念ながら適性がないと考えざるを得ません。中には指導に素直に従わず、反発したり疑問を挟む選手もいますが、素直さのない選手は伸びませんから厳しく指導します。

2 私も地域のサッカークラブの監督です。やはりJFLの選手でしたが怪我で断念しました。自分のプレースタイルには自信を持っていましたが、不本意な引退に追い込まれその原因を考える中で、理想のプレースタイルは一つではないことに気付きました。

監督の仕事は選手一人ひとりの特性を見極めて、それぞれに適したポジションやプレースタイルを見つける、さらにそれを自分達で考えられるようにすることです。

3 地域リーグでの成績は、ここ数シーズンは双方ともほぼ同順位です。

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2025年3月12日 (水)

誰を見て仕事をしますか?

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

1 あなたはサッカーのクラブチームに入っています。まだ幼くて未熟ですが、監督がプレーの基本からゲームでの位置取りまで熱心に指導してくれるのでメキメキと上達し、楽しくなって来ました。

先日の練習試合では、監督の指導通りのプレーができたので、その瞬間真っ先に監督の方を見ました。監督はあなたを見てくれていて、うんうんとうなづいてくれたので、とても嬉しい気持ちになりました。

2 あなたは成長して、自分の判断でプレー出来るようになりました。監督のおかげだと感謝していますし、指導も受けますが、先日の公式戦で自分がゴールを決めた瞬間、あなたが真っ先に見たのはチームメイトの顔でした。

3 あなたは就職しました。仕事の仕方は2通りです。

A 上司の指示の合理性を疑わずに仕事をし、完了時には真っ先に上司に報告する

B 上司の指示の合理性を疑い、仕事の完了時も真っ先に上司に報告することはない

・・常にAでも、常にBでも困りますが、自分が今誰を見て仕事をしているのかを考えてみるのはチームの強化に役立つと思います。

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2025年3月11日 (火)

スポーツも仕事も進化する

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

フットボールやサーフィンがスポーツ競技になるまでには、多くの人達の関与と長い時間が必要でしたが、そこからさらに多くの人達の関与・工夫と長い時間がかかってラグビーや、スケートボードという新しい競技が生まれました。

さらにそこから生まれた新しい競技はアメリカンフットボールやタッチラグビー、ストリートリュージュや電動スケートボード等々、多数あります。

私達の仕事も、発祥は裁判所に提出する書類を一般の方々の代わりに書く仕事でした。

それがやがて発展、分化して、登記手続きの代行になり、さらに登記以外の法的業務にも広がると共に、登記の部分は取引を安全に成立させるという業務にまで進化して来ています。

当然これからも私達の仕事は縦横無尽に進化発展して行くはずであり、それを実現させて行くのはみなさん自身です。

現にみなさんの日常業務の中では、様々な合理化、効率化のための工夫・改善提案やデジタル・クラウド技術の導入が日々行われており、さらにここから新しいものが生み出されていくことが想像できて、楽しいです!

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2025年3月10日 (月)

新しいものを生み出す思考

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

ラグビーは、フットボールの黎明期に、ある選手がルールを破ってボールを持って走り出したことが起源となったそうです。有名な話なのでご存知の方も多いと思います。

また、スケートボードは良い波が来ない時期にあるサーファーがサーフボードにローラースケートをくっつけて地上で乗ったことが起源だそうです。

彼らはもちろん新しい競技を生み出そうと考えていた訳ではなく、好きなスポーツに打ち込み、もっと強く、もっと上手くなりたいと思っていただけだと思います。彼らのやっていることは、一見同じことの繰り返しに見えたでしょうが、そういう考えのもとで積み重ねて行くルーティンからは、新しいものが生まれてくる可能性があるのだと思います。

私達の仕事でも、同じことの繰り返しの中から新しいものが生まれています。

毎日繰り返す仕事の中から、新しいものが生まれて来る、時には革新的なビジネスが生まれてくる可能性もあります。

ただし、その前提が、既成概念にとらわれないものの考え方「能動的思考」だということは忘れないで欲しいと思います。

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2025年3月 7日 (金)

チームは誰が作る?

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日の質問に「イエス」(自分の組織はチームだ)と答えた方は少ないかも知れません。

中にはチームというものに懐疑的な方もいらっしゃると思います。しかし私は少なくともFLC&Sはチームであるべきだと思っています。

ですからイエスと答えられること、つまり既にチームとして出来上がっている組織に属している(配属される)ことは素敵なことだと思います。しかしそうでなくても、未完成な組織をチームとして育てて行くことは、(大変かもしれませんが)とてもやりがいのある楽しい仕事だと思います。

ところで昨日、ミスした人を責めたい気持ちが起こらないのがチームだと書きましたが、まだチームとなっていない組織の中で、その組織をチームとして育てていきたいと思っている方もまた、そういう気持ちは起こらないはずです。

そしてそれは当然役職者に限ったことではありませんし、チームは役職者の指示命令で作れるものでもありません。

組織をチームに育てること、つまりチームビルディングは、全員で行っていく(全員でなければできない)ものなのです。

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2025年3月 6日 (木)

あなたの組織はチームですか?

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

例えばあなたがサッカー選手で、試合の決着がつかずペナルティキック戦になり、あなた以外のキッカーの失敗で自軍が敗れてしまった時。

あるいはあなたが野球選手で、同点の9回裏、1死3塁であなた以外の選手がエラーをしたために3塁ランナーがホームインし、自軍が敗れてしまった時。

それともあなたが司法書士法人のメンバーで、問題が発生(補正・取り下げ、登記見落とし、事件・事故の発生、クレーム等)し、それがあなた以外の人のミスが原因だった時。

その時あなたはミスやエラーをした人を責めますか?

私は、ミスした人を責めたい気持ちが起こらないのが「チーム」(そうでないのは単なるグループ、人の集まり)だと思います。

試合に負けたり問題を起こすのは、組織が弱いからです。

メンバー全員が力を合わせて組織を強くしようと協力し、切磋琢磨している組織なら、試合に負けたり問題が起きた時にその責任を特定の一人のメンバーに求めることはないでしょう。

原因を自分達全員の問題として捉えるはずです。

そんな組織が「チーム」だと思います。

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2025年3月 5日 (水)

再び営業センスの話

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

先月10日ほど本欄を中断してしまい、ご心配をお掛けしました。「由無し」つまりつまらないことでも、一定期間継続するとそれ自体意味のあることになるのかも知れません。

さて、中断の直前に「営業センス」について書き、素敵なコメントも頂きました。

「営業」も「センス」もそれぞれ安易に扱うことの許されない言葉だと思っています。

営業に関しては誤解も多いので本欄でも色々と書いて来ました。

要は
・営業とは人を動かすことだ 
・人は一人では生きられない 
・誰もが生きるために人を動かして(営業して)いる
ということです。

センスにも色々な意味がありますが、この場合は適性の意味で使われています。

つまり営業センスは生きて行く適性ということになり、簡単に「上から目線」で論じられるものではないのです。

また、人を動かす方法も多種多様であり、それらを十把一絡げにして断じるのも無理があります。

要は
・営業スタイルは多様だ
・それぞれに適性がある
・自分にどれが向くか試してみて
・最も適した(向いている)ものを選択すれば良い
ということです。

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2025年3月 4日 (火)

能動的思考を能動的に思考する

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

◆検証の欠如
能動的思考は主観的なもの(自分の経験からの発想)でありその重要性について客観的・科学的な検証がされていない(既述)。

◆負の側面
能動的思考には人を疑う行為を伴うのがその一例である。これは人と人との信頼関係の否定につながりかねず、楽しいことではない。
むしろそんなことをしない方が波風立たず平穏無事に生きて行ける。
※ 人を信じるだけで生きて行ければそれに越したことはないが、残念ながらそれでは現代社会を生き抜いていけないのも事実である。

◆過剰性
全ての問題についてこれを用いる必要はない。人々が日常を生きるとは、日々遭遇する大小様々な問題を解決することでもあるが、その全てに能動的思考を働かせることは不可能だし不必要。

◆因みに
問題には思考を働かせてじっくり解決するものと、直感で素早く解決するものとがある。能動的思考が発動されるのはもちろん前者である。
後者の問題解決は無意識の問題解決システムによって迅速・簡便に行われる。そうでなければ情報にあふれた現代社会を生きて行くことはできない。

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2025年3月 3日 (月)

能動的思考と営業との関係

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

私が能動的思考を重視するのは、自分がそれによって問題を解決出来た経験が一度ならずあるからです。

例えば、前例のない登記の依頼を受けた時に、能動的思考では、その登記が実現できるかどうか、つまりなぜ今実現出来ていないかをまず自分で考えてみます。

前例がない理由やその登記を行う必要性や実現の可能性、実現のメリットデメリット等を、論理的に考えて結論を出します。

ただ、それだけで問題が解決する(新しい登記が実現出来る)訳ではありません。問題には自分以外の人が関わっており、解決のためにそれらの人々の力を借りる必要があることが大半だからです。

人を動かすこと、即ち営業が必要になるのです。

能動的思考はあくまでも思考方法で(これは批判的思考も同じ)、営業は思考だけでなく人への働きかけを伴うことで成立するものです。

もちろん営業にも能動的思考は必要です。問題解決が自分にとって合理的でも相手にとって合理的でなければ人が動く動機にはなりません。

それを考えるのが、営業における能動的思考です。他人の立場に立つ発想です。

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