地面師より怖いものはなにか
(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
ネット配信ドラマの影響で地面師が注目され、関連の講演や執筆の依頼が増えています。
ドラマをご覧になった方から「怖いねー本当にあんなことがあるの?」と聞かれることも多く、地面師の怖さを実感させる効果は高いようです。
しかし、実のところ地面師事件の発生件数は、不動産取引における事件事故全体の件数の中では極くわずかなものです。ドラマの題材になった実際の事件もそうですが、メディアが(繰り返し)取り上げることで印象付けられ、発生頻度が実際よりかなり多いものとして受け取られます。これも認知バイアスの一種です。
例えば人の死因についての米国での調査では、国民の約半数が脅威と思っているイスラム過激派による殺害よりもベッドからの転落死の方が70倍も多いのだそうです。
思い出しやすいものほど発生頻度が高いと感じてしまうことが原因(利用可能性ヒューリスティック)だそうです。
このバイアスを、不動産取引における事件事故のリスク(怖いのは地面師だけでない)やその防止法を認識して頂く機会として活用したいと思います。
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