誰がホスピタリティを実現するか
(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
昨日、システムが提供する容易さを推し進めて行くと「ホスピタリティの重要性」は相対的に低くなると書きましたが、これはいささか不正確でした。
正確には「ホスピタリティの重要性」ではなく、「人がホスピタリティを実現することの重要性」です。
つまり、システムはそもそも人に代わってホスピタリティを実現するために作られるものであり、常にシステムの機能には人に代わるホスピタリティの実現が求められているということです。
従って、システムが完成度を高めると、減少するのは「人によるホスピタリティ」の必要性です。システムが究極に進化して、人の関与が不要になったとしても、ホスピタリティは自動化されたシステムによって、人に代わって実現され続けるのです。
しかし、人の関与が必要な間は人と機械が共にホスピタリティを実現して行かなければならないのです。ですから、自動化が未完成の現在の私達のシステムにおいては、機械とともに私達人間がホスピタリティを実現して行かなければならないのです。
もっとも、ホスピタリティの様々な要素の中に機械には実現できないと思えるものがあります。それは「人間らしさ」です。
「人間らしさ」を定義するのは難しいですが、要するに人間以外のものと人間とを区別する要素です。これが機械には実現できない価値であるのは当然です。
この部類のホスピタリティの必要性は、サービスを受ける側がそれを求めるかどうかで決まります。
要するに「人でなければいやだ」という希望があるかどうかです。Amazonではなくて街の本屋さんで本を買いたい人はこれも理由の一つなのかも知れません。
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