なぜ非効率なことを?
(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
今は当たり前になっている仕事の進め方が、以前は非効率なやり方で行われていたということは決して珍しくはありません。
ではなぜ非効率な方法を続けてしまうのでしょうか?
必要書類等の事前確認の例で考えてみましょう。
私達司法書士からすれば、売主が権利書(登記識別情報)を決済当日に間違いなく用意できるかどうかは重要です。決済当日になって初めて用意できないことが判明した場合、決済予定手順は大きく狂いますし、場合によっては当日の決済ができなくなることも考えられます(取引そのものの存続に影響することもあります)。
それを回避するためにもっとも確実なのは、事前に原本をお預かりすることですが、現在の取引慣行からも、契約上も民法上もそれを当然に要求することはできません。
せめて事前に原本の存在を直接確認させて頂ければ安心ですが、全ての案件についてそれを行うのは司法書士側にとっても負担が大きく、現実的ではありません。
そこで、次善の策として、原本の写しを事前に頂く(メール、ファクス、郵送等)という方法が考えられるのですが、以前はこの方法は行われていませんでした。
それはなぜか?
1 司法書士側
■問題を感じない。
それまで行って来た方法だという理由だけで最善と考える。
■やり方を変えることへの抵抗感。
新しいことや、自分のやり方を変えさせられることへの抵抗感は誰しも持ちやすい。
2 依頼者側
■手間が増えることへの抵抗感。
今まで必要がなかったコピーを取る手間、送る手間が増える。
■メリットがない。
手間をかけた事による見返りが感じられない。
| 固定リンク | 0
コメント