戦う前に
(本日のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
では、どうやって司法書士は「正常性バイアス」と戦うのでしょうか?
戦う方法を考える前に、まず、戦う必要があるのか、を考えなければなりません。
一定の時間と労力を費やしてまで戦う必要が果たしてあるのかどうか。
この判断を行うために必要な材料は二つです。一つが「経済合理性」、もう一つが「懸念要素」です。
まず「経済合理性」。
危険が現実化した場合に被る損害(賠償を請求される損害)の大きさによって戦う必要性の有無を判断するということです。高額物件であればあるほど必要性は高まります。また、高額物件ほど詐欺や不正行為の危険性が高い(狙われやすい)ということもあります。
次に「懸念要素」。
私が行う社内・社外での講演・研修ではこの懸念要素についてお話しします。現在は12個の懸念要素を列挙しています。4月5日の本欄(青山の会についてお話しした回)で共有した講義レジュメをご参照下さい。
それらのうち、当該案件にいくつの懸念要素が該当するかが基準となります。
高額物件で、懸念要素が一定程度ある場合は戦う必要性があるという判断に至ります。
続く。
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