味方同士の戦い
(本日のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
昨日は不動産取引の登場人物を(勧善懲悪もののドラマ風に)人を騙す「悪い人達」とだまされる「良い人達」に図式化し、私達司法書士は当然「悪い人達」と戦う(悪い人達から良い人達を守る)立場だが、私たちの戦う相手は実は「悪い人達」ばかりでなく、「良い人達」でもある(「味方」同士で戦う必要がある)と申し上げました。
どういうことなのかご説明しましょう。
「良い人達」の多くは不動産の売買や融資といった取引を成立させ完了させるのを仕事としている方達です。そして、私達司法書士の仕事も最終的には同じことを目的としています。
ただ、仕事の重点の置き方が少し違います。「良い人達」にとっては、なにはともあれまず取引を成立させることが大事です。司法書士はそれが安全に問題なく(後々トラブルにならないように)行われるものか(何らかの危険性を孕んでいないか)をまず確認することが重要な職責です。
従って、私達は早い段階で当該取引の安全性に疑いを持ち、それを更に調査し、場合によってはその危険を除去しなければなりません。そして、それを行うためには「良い人達」に危険性を理解し、調査・除去に協力して頂くことが必要です。なぜなら、調査や除去には当事者・関係者の方々に対し(通常取引とは違った)労力、時間の負荷を課す可能性が高いからです。
しかし、「良い人達」に理解し協力して頂くのは実は案外難しいことで、それを実現するための努力は「味方同士の戦い」と言って良いほどなのです。
続きは明日。
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