序盤戦
(本日のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
いつの間にか「戦う」対象が本来の危険との戦いの意味にまで広がっていますね。まぁ、いいか(笑)
ただ、紛らわしいので、ここで言う「戦う」対象は判断の歪み、即ち正常性バイアスであるということを改めて確認しておきましょう。
さて、経済合理性と懸念要素との兼ね合いから司法書士が「戦う」という判断をしました。
次に、いよいよ「戦い」に移って行きます。
第一段階。
当事者(「良い人達」)にこの懸念要素を伝え、これから推測される危険の内容を説明します。
これによって当事者に、自分たちが「正常性バイアス」にとらわれていること(安全であるという考えが思い込みや判断の歪みであること)に気づくきっかけを与えます。すなわち、危険性に意識を向けさせるということです。ここまでは難しいことではありません。
第二段階。
その危険が真に存在するのか否かを確認することを当事者に提案します。つまり、懸念要素という謂わば状況証拠をきっかけに、危険の存否の直接証拠を捜索することの提案です。
ここから当事者の抵抗が始まります。なぜなら、それは取引を停滞させたり、場合によっては捜索自体を理由に(真の危険がないにも関わらず)取引の中止を余儀なくされるものだからです。これがこの戦いの難しいところです。
そして第三段階。ここからが、司法書士による真の戦いの始まりです。
続く。
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