考えること、疑うこと
(フクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
私は日頃皆さんに、自分の頭で考えて欲しい、ものごとの意味を考えて欲しい、上司の指示や会社のルール、そして法律の趣旨を考え、疑って欲しい、と言い続けています。そのようなことをことさらに言い続ける背景には、私たち司法書士が長らく置かれて来た環境があります。
私たち司法書士の仕事の主要な部分を占めるものに「登記手続の代理」があります(司法書士法3条1項1号)。
不動産登記の場合の「登記手続」とは、不動産の売買や融資に関する契約(売買契約・金銭消費貸借契約・抵当権設定契約)などの法律行為によって発生した法律効果=物権変動(所有権移転や抵当権の設定など)の内容を登記簿に反映させるための手続を言います。
この法律行為(前提としての経済取引)の内容(不動産の売買/担保設定についてどれを、いつ、誰に、金額は、といったこと)を決めるのは当事者(売主、買主や金融機関)の仕事ですが、つい最近まで司法書士の仕事は基本的に確定した法律行為(法律効果)の内容をそのまま登記簿に映しだすことであり、その決定に直接関与する仕事ではないと考えられてきました。
そう考えていない司法書士もいたでしょうが、少なくとも社会的にはそう考えられて来ました。登記された不動産について、前提となる法律行為の内容に問題があって訴訟になった場合でも司法書士がその責任を問われることは極めて少なかったのです。
これが「司法書士が置かれてきた環境」の一つです。
(続きはまた明日)
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