実務家は科学者から何を得るのか
(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
昨日の月次朝礼で、「神の領域」に近づく、すなわち合理的な価値判断ができるようになるための方法は、専門家(認知心理学や行動経済学など)の研究によって「与えられる」ものではない、と話しました。
少し分かりにくかったかもしれませんので補足します。
私たちはこれまで、仕事や私生活でのさまざまな課題―ミスやクレームも含め―を、自分たちの手で解決してきました。同じ問題が再発しないよう、対策も講じてきました。
その際には原因を究明し、再発防止の工夫をしてきましたが、それだけでは限界があります。本質的な原因や根底にある「原理」にたどり着けなければ、同じ構造の問題が別の形で現れたとき、うまく対応できません。
そうしたとき、私たちにヒントをくれるのが科学者の研究成果です。彼らは問題の背後にある構造や原則を明らかにし、私たちの手法に科学的な裏付けを与えてくれます。
その結果、私たちのやり方は場当たり的な対処から、再現性のある「正しい方法」へと進化していくのです。
これこそが、「科学的な仕事の進め方」です。
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