2025年11月11日 (火)

お悩み解決メソッド その1

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

人の悩みは全て人間関係の悩みである、と心理学者のアルフレッド・アドラーは言ったそうですが、この悩みの解消にも例の「問題解決メソッド」が役に立ちます。

人間関係の問題の解決が難しい理由の一つに、人は誰でも自分自身のことが分かっていない、ということがあると思います。自分の言動や特質を客観的に観察することが出来ない、あるいはすることに抵抗を感じるということです。

そのため人間関係がこじれた時には誰でも、「相手が悪い(自分は悪くない)」と思ってしまう訳です。

もっと正確な言葉で言えば、原因が相手だけにあり、自分に原因はないと考えるということです。それは自分のことを客観的に観察することが出来ないからです。

誰でも人は自分が主役で自分が正義なのです。被害者からすれば「悪」でしかない泥棒や詐欺師でさえ、彼らなりの正義があるのです。

そうなる理由はともかく、問題の原因が当事者の一方にしかないということは殆どないと思います。泥棒に入られた側、騙された側にも原因があると考えることは、正義に反するかも知れませんがあながち否定も出来ないと思います。

つづく

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2025年11月10日 (月)

フクダリーガルの価値創出 その4

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

一度創出された新しい価値も、創出された瞬間に新しいものではなくなります。更にそこから新しい価値を生み出そうとする姿勢もフクダリーガルの価値創出の特徴です。

ICT部門(情報システム部)が構築している様々な業務自動化システムも、常に改革・改善が続けられています。

例えば、月末に集中しがちな不動産取引(決済実行)の迅速な実施のために開発されたある自動化システムでは、大規模事務所ならではの大規模データの処理を、短時間での多数並列処理を可能とする独自システムの開発によって高速化し続けています。

これにより、月末朝の超繁忙な時間帯でも短時間で処理が終えられるよう改善されました。

具体的には下記の数値データが示されています。

【改善前(500件(物件数)/30分)】
 処理速度(件/分):16.67件/分
 1件あたりの平均時間:3.6秒

【改善後(1500件(物件数)/15分)】
 処理速度(件/分):100件/分(改善前の約6倍)
 1件あたりの平均時間:0.6秒(改善前の約6分の1)」

今後もさらなる改革=新しい価値の創出が続けられて行きます。

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2025年11月 7日 (金)

フクダリーガルの価値創出 その3

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

フクダリーガルでは日常業務の問題は現場のメンバーが主体的にシステムを作って解決する文化があります。

そして、そのためのツールとして従来は既存のアプリケーション(主にエクセルやスプレッドシート等の表計算ソフト)の活用が中心でしたが、最近では選択肢が広がり、ノーコード開発ツールを使ったアプリ開発が増えています。

その種類には次のようなものがあります。

◆予実管理(予算・売上の管理)
◆採用管理(求職者の人事データ)
◆顧客カルテ(様々な顧客情報の記録・共有)
◆授受簿(申請に関わって発受信した郵便物の一覧)
◆人事評価(上長による評価の記録・共有)
◆面談管理(上長による面談の記録
◆進捗管理(特定顧客との情報連携と進捗管理)
◆赤レタパ管理(完了書類お届けのレターパックの追跡データを、しかるべき日数が経過した後に自動でPDF化し保存 配達証明郵便の配達証明はがきに代わる機能)

こういったアプリを開発・利用するメリットをイノベーション・セクション担当者は次のように言っています。

◆入力形式の統一
◆データの紐づけや集計など情報を自動で引用
◆リアルタイム共有
◆最新情報でのグラフ化
◆レコードやフィールド単位の詳細な権限設定
◆データの属人化防止


つづく

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2025年11月 6日 (木)

フクダリーガルの価値創出 その2

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

①登記申請の面②取引の円滑化の面でこれまでフクダリーガルが創出して来た新しい価値には次のようなものがあります。

◆ICT(ロボット=RPA等)による業務の自動化
・数千件に及ぶ登録免許税納付の自動化
・登記完了後の登記事項証明請求の自動化
・登記簿の決済直前の確認の自動化・高速化
・未失効証明取得の自動化・高速化

◆登記依頼者の負荷・ストレス低減の仕組み構築
登記済書類の受領確認のデジタル化
(QRコードから専用サイトへアクセスし、必要事項を入力・送信)

◆金融機関・不動産会社の生産性向上の仕組み構築
・登記済書類授受のとりまとめ・連携構築
・担保抹消書類の弁済前の一括お預かりの仕組み構築
・融資の電子契約化に向けたアドバイス
・本人確認(eKYCなど)の取り組み、非立会に向けたアドバイス
・司法書士との情報授受・共有を高速化・効率化するシステムの構築

◆金融機関のマーケティング支援
・新規ローン商品組成時の業務アドバイス
・新規ローン商品展開時の営業支援

◆顧客企業の知見向上支援、営業支援
・各クライアントごとの研修の実施
・クライアントのニーズに併せたマッチング(不動産会社と金融機関など)

まだまだあります。

つづく

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2025年11月 5日 (水)

フクダリーガルの価値創出 その1

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

私達司法書士の、不動産売買に関わる仕事の中心は①登記申請の代理、②当事者及び関係者の取引手続の進行管理・促進、③取引の「実体的安全性」の確保(事故の防止)の3つであると言ってよいと思います。

私達フクダリーガルはこれら全ての面において、多くの「価値創出」を行って来ました。「価値創出」とは、前例のない新しい手段で問題を解決することです。

代表的なものはもちろん「新・中間省略登記」です。

また、現在執筆中の書籍で展開している「不動産リスク防止メソッド」(今夜の東京司法書士会文京支部主催のセミナーのテーマ)もやはり「価値創出」です。

この2つは主に上記の③の側面に関するものです。

もちろん①と②の側面に関する価値創造も沢山行ってきていますが、それを行ってきた皆さん自身があまりそれが価値創造であり、クリエイティブな仕事なんだということを意識していないような気がします。

そこで、①と②の場面でのフクダリーガルの価値創造に何があるのか(先日の会社説明会では参加者の皆さんにお話ししましたが)今朝の月次全体朝礼でお話したいと考えています。

皆さんにも是非何があるか考えてもらいたいと思います。

つづく

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2025年11月 4日 (火)

未知の問題はどう解決するか その15

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

問題解決メソッド(手順)の実践例をお示ししているうちに、そこで扱った素材そのものへ興味が移ってしまいました(それに関してはまたここで考えていきたいと思います)。

メソッド自体は、先月の朝礼でもお伝えしていますので、理屈は多少なりともご理解頂けたものと思いますし、私自身の実践例が理解を促進することを期待しています。

あとはこれを皆さん自身の問題解決に役立てて頂くだけです。

このメソッドは皆さんが抱える殆ど全ての問題、つまり公私の課題や悩み、不安等の解決に役立つものだと思っています。

例えば、心理学者アルフレッド・アドラーが「人間の悩みはすべて対人関係の悩みである」と言ったように、対人関係の悩みを持っている方は多いと思いますが、これを解決するためにも、役に立ちます。

例えば第一工程の、「問題を正確に捉える」だけで、問題が解決する(悩みがなくなる)方もいると思います。

それほど多くの方は自分の課題や悩みの正体を正確につかんでいない、つまり、漠然とした幻想に悩まされているに過ぎないのではないかと思います。

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」です。もっとも、正体を見るのが存外大変なのですが。

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2025年10月31日 (金)

未知の問題はどう解決するか その14

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

考えることが楽しくない原因について、「こうではないか」と勝手な推測をして(「仮説」を立てて)、更にその原因を掘り下げました。

これは、人の意見を聞く前に行うべき「思考訓練」であり、推測(仮説)に客観性を与える(正解を導く)ものではありません。

仮説を実証し問題を解決するためには、原因の掘り下げに客観的な証拠を用意する必要があります。調査・統計・実験によって裏付けを取るのです。

今回の「1人ワークショップ」による原因の掘り下げはあくまでもシミュレーションです。

しかしこのシミュレーションそのものからも思考の整理や発見など様々な収穫があります。

いくつかの仮説に共通の「原因」が見つかったのもその一つです。

例えば「必要ないから」。考える必要がない、楽しむ必要がない、そもそも問題を自分で解決する必要がない。だから、考えない、楽しまない、問題を自分で解決しない。

このシミュレーションは脳が裏でやっていることではないか、という推測もそうです。これは恐らく私だけではなく、ヒトの脳の普通の働きなのではないかという。

つづく

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2025年10月30日 (木)

未知の問題はどう解決するか その13

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

ではここで、このテーマについての思考(試行)過程を振り返ってみましょう。

きっかけはある「未知の問題」に直面したことでした(「未知の問題」と言っていますが「問題」とはそもそも未知のものだとも言えます)。

そして、問題解決の過程の中で、自分は「考える」ことに「楽しさ」を感じることがあるが、それには何らかの意味があるのではないか、という疑問が生じました。

そこで、その疑問の答えを探る方法として「問題解決メソッド」を用いてみることにしました。

解決すべき問題として仮に設定したのは「考えることに楽しさを感じないこと」です。

その原因について仮説を複数立て、それぞれの仮説について更にその原因を考えました。

これは言ってみれば「一人ワークショップ」です。実際に「なぜなぜ」を繰り返すことで、ものごとを深く考えることの実践(実験)の場になりました。

問題(仮説)を複数立てて、その原因を考えることは、様々な問題の共通要素を見つける方法のシミュレーションです。実際に日頃私は(私の脳は)これを「裏」でやっているのですが、それを少し見える形でやってみたということです。

つづく

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2025年10月29日 (水)

未知の問題はどう解決するか その12

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

また元のテーマに戻りますが、「仮説」が「未知の問題の解決」とどうつながるのかが分からなくなって来ました(笑)。でもこれが最後ですのでもう少しお付き合い下さい。

15 考えることだけでなく生きていることそのものが楽しくない

①なぜ生きていることそのものが楽しくないのか
→a.個別の具体的原因(誰も自分のことを理解してくれない、人間関係がうまく行っていない、やりたいことがないなど)
 b.そもそも人生に楽しいことはないと思っている

②誰も自分のことを理解してくれないのは何故か
→a.人が自分を理解する努力をしてくれないから
 b.自分が人に理解してもらおうとする努力をしていないから
 c.そもそも人と人とは理解し合えないものだから

③なぜ人間関係がうまく行かないのか
→a.相手が関係を良くする努力をしてくれないから
 b.自分が関係を良くする努力をしていないから
 c.相手との相性が悪いと思うから
 d.相手のことが嫌いだから

④なぜやりたいことがないのか
→a.なくてもメシは食えるから
 b.そのうち見つかるかも知れないから
 c.そもそも必要ないと思うから

⑤なぜ人生に楽しいことはないと思うのか
→a.生きるとは義務と責任を果たすことだから
 b.食べて行くだけで精一杯だから
 c.世界には自分より苦しんでいる人がいるのに自分が楽しんではいけないと思うから
 d.どうすれば楽しくなるのか分からないから
 e.楽しいことがなくても生きて行けるから

つづく

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2025年10月28日 (火)

「未解決事件」 後編

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

ものごとの判断に「後知恵」を用いることへの警鐘(拙著でも注意喚起しています)として、ある文章をご紹介します。

※文中の「上告人」は司法書士を、「A」は不動産所有者(売主)を、「本件会合」は事前の本人確認・資料確認の場を、「b社」「被上告人」は不動産の買主をそれぞれ指しています。

・・・・・・・・・・・・・・

上告人が本件会合においていかなる意見を述べるべきであったかを論じるに当たっては,自称Aは本人ではないという事後的に明らかとなった事実をいわゆる「後知恵」として用いないように留意する必要がある。

本件会合の時点においては自称Aの本人性は定かではなかったのであるから,上告人が自称Aの本人性に疑問を挟む意見を述べるに当たっては,仮にb社や被上告人が上告人の意見を尊重して取引を中止し,しかる後に自称Aが本人であったことが明らかとなった場合において,取引の中止によって利益を逸したと主張するやも知れぬb社や被上告人に対していかにして自分が述べた意見の正当性を示し得るかについて憂慮しなければならなかったのである。

差戻審には,以上の諸点を勘案した上で,本件において上告人にはいかなる意見を述べることが現実的に可能であったのかを見極めた上でしかるべき結論を導き出してもらいたいと願う次第である。

・・・・・・・・・・・・・・

これは、ある地面師事件に関して司法書士が責任を問われた裁判の上告審の判決(R.2.3.6最高裁判決)に添えられた草野耕一裁判官の「意見」の一部です。

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