2006年7月 3日 (月)

ヒデ引退!?/サラリーマンが法人化で減税?おかしくない?

060703_003 ヒデ引退!?今ニュース速報がワタシのケータイに飛び込んできました(ウチからのメール)。ホントだとすると燃え尽きちゃったんだね。

さて、今日は久しぶりに大宮へ行ってきました。街のイメージはもう、地方都市ではなく、「大都会」ですね。お伺いしたデベロッパーの方のお話では、さいたま新都心と大宮を結ぶ再開発も始まるとかで、東京駅八重洲地下街(日本最大)のような地下街も設けられるとか。県庁と市庁舎のある浦和の「落ち着いた」感じとはかなり趣が違いますね。

写真はその大宮で見つけた「オブジェ」。オフィス街と歓楽街が隣接する街の虚無感をよく表しています(?)。大阪の食い倒れ人形にも匹敵しまんな。この色使いといい、P店のパワーも感じる?

060703_002 さて、朝日新聞社の「アエラ」という雑誌があります。その先週号(7月3日号)で、サラリーマンが法人化して節税を図るという方法を提案・推奨している記事がありました。普段は読まない雑誌なのですが、たまたま先週会社法のセミナーをやらせて頂いた際に、税理士の先生(この記事に怒っていた、というか呆れていたというか)からウチの司法書士のO君が教えて頂きました。

簡単にいうとサラリーマンが会社を作って(会社法により会社の設立が従前に比して簡単になったため)マイカー、新聞雑誌、家族旅行等々の費用を必要経費として落とそう(支出の2割が経費になる)というのですが、これって素人目にみてもおかしい。税理士の先生が怒るのも無理はありません(「否認」されるであろうということでした)。

060703_001_1 まあもともとサラリーマン(ワタシもサラリーマン人生の方がまだ長いです)は自営業者の「経費」について不満を持っているとよく言われますが、自営業者から言わせると冗談じゃない、自分で相当のリスクを負って所得を上げようと努力しているものがそのリスク分(ホントは数字にならない大きなリスクを抱いているのですが)を経費として認めてもらうのは当然だということになります。

それに引換え何のリスクもないサラリーマンがマイカーや家族旅行を経費で落とすことに何の合理性もないと思います。

もっともこの記事にもありますが、会社との関係を雇用でなく業務委託契約に変更したとすれば、それはもうれっきとした「自営業者」であり、サラリーマンではありません。所得を上げるために必要なものは経費として認められますが、サラリーマンのような「庇護」の下には要られなくなり、様々なリスクを背負う事になります。

それでも仕事に使わない「マイカー」や「家族旅行」が経費になるわけはありませんが・・。

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2006年7月 2日 (日)

ルーニー!!/一部上場大会社も会社法による登記を見落としてる?

今日は司法書士筆記試験の本番。今年の問題はどんなだったでしょうか。そして皆の結果は・・。とりあえず打ち上げでもやるか!?(いや羽を伸ばしたいって・・?)

そして、ワールドカップルーニー可愛そう!! あれはとても「悪質なファウル」なんかには見えない。ウチの娘たちなんか始めてルーニーを見て、「可愛い~」なんて言っていたのに・・。しかも試合はPK負け。

そしてブラジルの敗戦はいささかショック。苦手意識があるのか?それとも・・・。この試合でヤキソバオヤジが印象的だったのは(いつも変なところばかり気になります)、開始早々のフリーキックで、ブラジルチームは3人がキッカーとして構えたのですが、3人が3人とも自分の蹴り易いようにボールを置きなおしたのです。これは相手の目を欺くために当たり前の事なのかもしれませんが、素人目には自分こそがと本気で主導権を握ろうとしているように見えてしょうがなかったのですが(特にジュニーニョロベルト・カルロス)。ま、敵を欺くにはまず見方を、という戦術(?)もありますが。

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、一昨日途中になってしまった、上場企業の会社法の見落としとは。

200606291346000 例えば、こんなことがありました。不動産登記の関係で偶然会社の登記事項証明書を入手した会社(一部上場の大会社=資本金5億円以上)なんですが、登記事項証明書を見てみると、登記しなければならない事項の登記がされていないことが明らかに分りました。

具体的には、委員会設置会社でない公開大会社(資本金5億円以上又は負債額200億円以上)では、監査役会及び会計監査人を置かなければならず、監査役会設置会社である旨及び会計監査人設置会社である旨も登記しなければなりません(取締役会設置会社である旨及び監査役設置会社である旨は職権で登記されますが、これらの登記に関してはされない)。この登記義務は原則として会社法施行日(平成18年5月1日)から6ヶ月間猶予されるのですが、その前に登記を申請することがある場合(例えば定時の役員変更など)には、その時点でその登記事項と一緒に登記しなければなりません。これを怠ると過料に処せられます。

この会社では会社法施行後に新株予約権発行の登記をしていますから、その時に併せて監査役会及び会計監査人を設置している旨の登記をする義務が生じます。これを怠っている以上、過料の対象には一応なります。

ところで一昨日記事で、閉鎖会社では資本金が1億を超えていても、定款の規定によって監査役の権限を会計に関するものに限定することが出来ると書きましたが、これは大会社には適用になりません。説明が不正確で失礼いたしました。

今日の写真は、例によって本文とは全く関係ないのですが、漫画「ハチミツとクローバー」(羽海野チカ)の登場人物「ローマイヤ先輩」が本当にローマイヤハムの宣伝をしているというネタ。

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2006年7月 1日 (土)

ルーニー楽しみ!/あのころの熱意を忘れてない?

ドイツ対アルゼンチン、凄かったですね。開始早々イエローが出たときは、すわオランダ戦の再現か?(いやー古い言い回しですね、「いざ鎌倉」くらい)と思いましたが、荒れずに良い試合になりましたねー、でも負けちゃいましたが。

さて、今夜はまずイングランド登場。イングランドではオヤジはルーニーですね。あの一見萌え系の体型は日本人のもつ「ストライカーという感覚からはかけ離れていますが、あのパワーとスピードは凄いですね。おいおいラグビーかよってくらい、この間の試合なんてディフェンダー二人の壁をこじ開けて突進してました。

ポルトガルだと、オランダとの試合で酷いファウルで怪我をしたC.ロナウド選手がやはり印象的でしたね。次の試合は確か出ていなかったと思いますが、今日はどうでしょうか。

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

060701_001 今日は夕方から先ほどまで事務所で書類の整理。今日のノルマ、ダンボール1個分の書類は何とか片付けました。捨てる書類は殆どなく、スキャンしてデータで保存します。ゼロックスの「ドキュワークス」という文書管理ソフトを使っています。これは、キーワード検索(テキスト本文の)がかなりの速さで行えるというのがポイント。もっともマイコンピュータだけなら「グーグルデスクトップ」が凄いんですが・・・。

整理した資料に混じって昔の営業レターのコピーが出てきました。今大事な顧客になっていて、時々飲みに行ったりしているお客様に、こんな他人行儀で営業センスのない手紙(面会していただいたお礼など)を出していたのかと、とても恥ずかしい思いがしたのですが、熱意だけは伝わってきて、果たして今新規顧客獲得の為にこんなに熱意を持っているかどうか、としばし反省。

あーすみません、イングランド・ポルトガル戦が始まってしまうので、昨日の続きは又明日・・。

写真は神楽坂祭りの提灯。提供は不動産起業塾の悪い子いや若い子達ごひいきのあの店です。

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2006年6月30日 (金)

「海外組の幻想」と「民度」との関係は?/まだまだ出てくる会社法のミス!

今日はいよいよドイツ=アルゼンチン戦ですね。楽しみです。受験生の皆さんごめんなさい(あさっては司法書士筆記試験です)。ウチの事務所にも受験生が沢山います。皆受かって欲しいですが・・(だったらこき使うなー!って?)。

060630_1 今日の日経で沢木耕太郎さんが「海外組の幻想」という事を書かれていましたが、これはヤキソバオヤジが、日本国民のサッカー「民度」を上げなければ強くはならないという事に繋がると思います(またコジツケとか言われそうですが・・)。

つまり、日本サッカーのポテンシャルを上げなければ、いくら海外に行ってもレベルには限界があるという事です。つまりJリーグ自体がレベルアップすることが不可欠なのですが、そのためには国民のサッカーに対する理解が深まらねばならず、そのためには・・・。

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さて、これまで何度か(月1020など)触れてきた、会社法への対応の遅れ。会社法の勉強会やセミナーの依頼を受ける機会が多いのですが、大変誤解が多くて、正直なところ驚いています。

例えば、監査役の監査権限に関する誤解。閉鎖会社(定款で株式譲渡制限が定められている)なら会計監査権限しかないと考えていた資本金1億5000万円の会社の社長さん。これは会社法以前の問題なんですが、旧商法下では資本金が1億を超えると(次の営業年度から)閉鎖会社でも監査役は業務監査権限を持つことになっていたのです。

060628_002 この会社の社長さんの誤解はさらに会社法になったことによって監査役が業務監査権限を持つようになるのは嫌だ、と考えているということ。

もっとも会社法ではこの点でも閉鎖会社にとっては自由度が増しており、閉鎖会社では資本金が1億を超えていても、定款の規定によって監査役の権限を会計に関するものに限定することが出来ます(会社法389条)。

また逆に、株式の譲渡制限がない会社=「公開会社」(中小企業では今は殆どありませんが、この制度が出来た昭和41年以前の会社では時々あるようです)について会社法では資本金1億円以下(旧法下で言っていた「小会社」)でも、監査役の権限は業務監査権限に及ぶとされ、従って公開会社で資本金1億円以下の会社の監査役は(会計監査権限があるものとして選任されていないので)会社法施行時点(平成18年5月1日)で退任します。

つまり、再度選任しなおさなければなりません(退任と就任の登記が必要になってくる)。もちろん公開会社のままであれば業務監査権限のある監査役として。

060628_001 さらに、上場会社でも(東証一部でも)会社法の理解不測から登記もれや誤登記がある(今まで触れたものの他にも)のですが、詳しくは又明日。

それにしてもこういった登記漏れや誤登記を良く発見するんです。ウチの会社法チームは。もちろんウチで見させていただいている会社にはないのですが、最近仕事のご依頼を頂くようになった会社様とか、さらに、たまたま会社登記事項証明書(昔で言う登記簿謄本)を入手した会社、果てはホームページで見ただけの会社とかでも。

ご心配のある会社様は登記事項証明書をファクスして頂ければチェックさせて頂きますよ。もちろん費用は多少か060630 かりますが・・・。

一番下の写真は今日の昼飯(のところの置物。銀座2丁目のブタ屋さん。ブタ大好きなんですよ。

真ん中の2枚は神楽坂の、えーとどこだったけ・・。

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2006年6月28日 (水)

走るサッカー?/解散した法人の元代表取締役が預金の払戻に来たら?

フランスはやっぱりジダン、ジダンは凄かったですが、他のメンバーのタフネスも凄まじいものがありますね。やはり相当走っているのでしょうね。

オシムさんもとにかく走りに走るサッカーだそうですが、それって一時期だけ集まる代表でやれることではなく、各クラブでやるべき問題ではありますよね。

法人といっても色々ありますが、ここでは株式会社に限定します。株式会社は破産手続開始決定、合併(消滅会社)の他、定款で定めた存続期間の満了や株主総会の決議等により解散します(会社法471条)。

060628oまた、休眠会社(12年間登記をしていない会社)のみなし解散の制度というのもあります(同法472条)。

解散をしても(合併以外は)それで直ちに消滅するわけではなく、破産または清算の手続を行わなければならず、その目的の範囲内で存続します。

ここで問題となっているのは上記のうち存続期間の満了や株主総会決議、休眠会社のみなし解散の場合です。

これらの場合、会社の代表権は清算人に移り、取締役は退任します。清算人には原則として取締役が就任します(同法478条)が、定款で定められた者がいたり、株主総会で選任された者がいればその者が就任し、取締役は退任します。

清算人の職務は①現務の結了②債権の取立て及び債務の弁済③残余財産の分配です(同法481条)。会社名義の預金の払戻もその職務権限の中に当然含まれます。

従いまして、「元代表取締役」が清算人に就任していれば、その者に対する預金の払戻は当然有効です。もちろん清算人に就任しているかどうかの確認は必要です。清算人は登記されますので、登記事項証明書を取得して確認することが必要です。本人確認(運転免許証等)も。これらの確認(もちろん預金約款に基づく確認=通帳の提出、払戻請求書と印鑑届の氏名と印影の照合=をすることは当然の前提として)を怠った場合、万が一元代表取締役が清算人でなかった場合、銀行は免責されない(法律的にいうと、民法478条=債権の準占有者への弁済=による救済がうけられない)ということになります。

これに関連して、さらに手続が進んで、清算結了した(はずの)会社の元清算人から預金の払戻の請求を受けた場合どうするか、という問題が出てきますが、これに関しては又機会を改めて。

※今日の写真はウチの事務所のO君。長男が誕生して、同僚達からのプレゼントを貰っていたので、早速ネタに。

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さて、25に問題として出したのは、解散した法人の「元代表取締役」が預金の払戻に来たらどうするか、というものでした。検討してみましょう。

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2006年6月27日 (火)

信託法研究会ラスト

060627 いやーイタリアの方達どうですか満足してますかオーストラリアの方達憤懣やる方ないですか。

でもこれが「実力」ってものなんでしょう。

だれだって一次リーグの肘ウチ一発退場の事は覚えているでしょう。マラドーナの「神の手」と同じくらい。でないと未来はないと思うサッカーの。

さて、真面目な話は今日は無理です。不動産フォーラムの「信託法研究会」の最終回だからというわけではなく、その研究会員のごく一部で盛り上がっているだけすけどこれは神楽坂の駅からの発信・・。

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2006年6月26日 (月)

オシムで日本サッカーは強くなる?/銀行預金を払戻したらそれに反する遺言書が出てきた その③ 検討編

Photo_4 最初はまたまたサッカーの話題で恐縮です(実は高校途中までサッカーコゾウ)。

日本チームは気迫に欠けている(それは間違いないでしょう、今朝のポルトガルとオランダの試合、凄まじかったですよね。レッドカードが飛び交って。これをコントロールしたロシア人レフェリーも凄かった=カード出しすぎなんかじゃないですよ。只汚ねーことはすんなよオランダ)とか、ジーコの選手起用がどうとか、システムがどうとか、理屈は色々立てられますが(何か理屈を付けないと「評論」が成立しない)、要は日本の実力がまだそのレベルまで行っていないということです。

もちろん、ワタシなんかはクロアチア戦を見ていて、良くぞここまで力がついた(ウチのムスメなんて「いい試合だった」と感涙にむせんでいた)と感慨深かったのですが、上を目指すにはまだまだ力不足だという事です。

Photo_5 そして、実力を付けるためには、国民全体(オーバーでなく)のサッカーに対する理解度のレベルが上がらなければダメだと思います。

スポーツマスコミはその点をリードしていって欲しい。視聴率や部数を伸ばす事も重要でしょうが、目先の数字に捉われることなく、真にサッカーの「民度」を上げていくことを考えてもらいたい。

それなのに、なぜヒーローインタビューは点を取ったフォワードだけなんですか。なぜフリーキックのリプレイは、キックするところからなんですか。そこまでの過程を見たい(聞きたい)とサッカー好きは思うはずです。国民が結果しか見ないのであれば、もっと奥深い喜びを見出せるように、国民を啓蒙して行って欲しいのです。特に独占放映権を買ったテレビ局は。サッカー協会もそういう事のできないメディアには放映権を与えるべきではないと思います。

Photo_6 そうならなければ真の理解は生まれず、真にサッカーを愛する国民とはならず、サッカーのレベルも上がっていかないでしょう。男の子が生まれたらサッカーボールを与える国にかなうようになるわけはないのです。

そういえば先日ジェイエル社長の清水さん(人脈社長、不動産起業塾塾長)が、サッカーは「」のある相撲や野球と違って日本人のメンタリティーには合わないと思っていたという事を仰っていたと思いますが、ある意味同じ切り口なのかもしれません。野球も相撲も「過程」が実に分りやすい。

只、日本人には、碁や将棋といった、ダイナミックなメンタリティーもありますから、必ずしもサッカーが日本人に合わないとは思いませんが。

さて、本題です。こんな問題でした。

Photo_7 「遺言書がない事を確認した上で、相続人に対する普通預金の払戻手続きを行いましたが、手続き完了後に別の人に預金を渡すという遺言書が出てきた場合にどう対応すればいいのでしょうか。

また、その際、銀行預金を渡す、とされた人が相続を放棄していた場合はどうなりますでしょうか。」

この設問の事例をもう少し分りやすくすると、遺産分割協議により預金債権は共同相続人中のAさんが相続する事になり、その分割協議に基づき銀行はAさんにたいして払戻しを行ったが、遺言により当該預金は共同相続人中のBさんに相続させる遺贈する)、または共同相続人以外のXさんに遺贈するとされていたた__1め、BまたはXが自分に対して再度払い戻せと請求してきたというようなケースだと思われます。

では、先日ピックアップしてみた「論点」に従って検討を進めて行きたいと思います。

   

遺贈と遺産分割が矛盾する場合の効力

遺言内容が遺贈である場合は、受遺者は当然相続人に遺贈を主張できます。相続人は遺贈義務者の地位を承継するからです。

 遺産分割方法の指定に従わない遺産分割の効力

遺言の内容が遺産分割方法の指定(「Bに相続させる」という文言)の場合、判例は相続開始と同時に分割の効力が生じ、遺産分割の手続きを要しないとしています(最判平成3年4月19日)。この考え方に従えば、相続開始と同時にB又はXに確定的に帰属し、「遺産分割」の余地はないという事になります。

   

預金債権(可分債権)の相続 

Photo_8 この判例は不動産に関するもので、金銭債権のような可分債権についても適用になるかどうか一応問題にはなります。可分債権は相続開始と同時に共同相続人各自に分割して帰属する事となると解するのが判例の大勢だからです(つまり相続人各人から払戻の請求を受けたら銀行は払わなければならない)。

しかし、本件ではこの点は争点になっていない(一人の相続人が、自分が相続したから払い戻せと言っている)ので、この点を検討する必要はありません。尚、預金債権も分割の対象となりうるとする裁判例も少なくありません(大阪高決昭和31年10月9日他)し、銀行実務もその様に扱っています。

 相続人と称していたが相続人でなかった者に対して預金の払戻をした場合の効力

となるといずれにせよ預金債権はB又はXが取得することになり、無権利者のAに対して支払ったことは無効であると主張されることが考えられます。

確かに、受領権限なき者への弁済は弁済の効力を生じず、債務は消滅しないということになるということも考えられます。

060528_001 しかし、分割協議に基づき、遺言書がないことまで確認した上で支払った銀行に、支払いが無効であるというのは少々酷な感じもします。

この場合にそのような主張に対抗して銀行を救済できる方法として、債権の準占有者への弁済の規定(民法478条)の適用が考えられます。債権の準占有者とは、本当は債権者ではないのに、あたかも債権者であるような外観を有する者をいい、通帳と印鑑を盗んだ者が典型ですが、表見相続人もこれにあたるというところは争いないと思います。

但し、この規定の適用をうけるためには弁済者(銀行)には善意無過失が要求されます。つまり、銀行が債権者の外観を有する者が真の債権者であるかどうかを確認するために十分な注意を払ったかという事です。

この点、通常の銀行実務として相続人に対する預金の払い戻し又は口座名義の変更の手続きをするに当たり、戸籍謄本(及び遺産分割協議書)で相続人を確定した上で、法定相続人全員の署名捺印した「相続届」を提出させる(遺言書がないことも書面上で確認を取る-設問中の「遺言書がないと確認し」というのはこの事を指すものと解される)という手順を踏んでいると思われます。

ここまでやっていれば十分な注意義務を果たしたと言える、つまり過失はなく、弁済は有効に認められるのではないでしょうか。

  特定受遺者が、自分に対する遺贈があることを知らないで相続放棄をした場合の効力

060514_001_1 まず放棄者は初めから相続人でなかったことになりますから、「相続させる」という遺言(遺産分割方法の指定)であっても、放棄者は分割の当事者ともなりえず、預金を取得することはあり得ないと解して良いでしょう。

仮に、自分が預金をもらえると分っていたら放棄しなかった(錯誤)という事を主張したとしても、これは動機の錯誤に過ぎず、無効主張は原則としてなしえないと考えるべきではないでしょうか。

次に、遺贈の場合、受遺者は相続人でなくても良いわけですから、放棄をした相続人も受遺者にはなれることになります。もちろん、特定遺贈を放棄することも可能です(民法986条)が、遺贈を受けていることを知らなかったわけですから、別途放棄の意思表示は必要になると解されます。仮に放棄しない場合でも上述した表見法理(債権の準占有者に対する弁済)で保護されることになると思います。

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2006年6月25日 (日)

「どうしていつも笑っているの?」/解散した法人の元代表取締役に預金払戻可?

060625ronaldinoどうしていつも笑っているの?」という質問に対して、彼は「幸せだからだよ。僕はサッカーをしている。子供の頃から夢だった生活を送っている。健康に恵まれ、家族も元気だ。悲しむ理由がどこにあるだろう。」ここまで立ち読みして、この本「ロナウジーニョThe Smiling Champion」(ルーカ・カイオーリ、ゴマブックス)を買うことを決めました。

そしてマウリーシオ・デ・ソウザが彼を主人公にしたコミックのテーマについて「問題は必ず解決するのだから、前もって定めた目標や最終目的だけにこだわらず、ロナウジーニョにならって、今このときを楽しく生きるべきだということを示したい」と語ったと書いてあるのを読み、この本はもしかするとオヤジの書棚に常備して置くことになるのかもしれない、と思いました(今まで何度もオヤジを救ってくれた浅見さんの本と同じように)。

いつだったか(金メダルを取った頃か)、マラソンの高橋尚子さんが同じように「考えてもしょうがないことは考えない」という事を仰っていて、それはオヤジの行動指針というか支えの一つになってきました。

今日のNHK大河ドラマ「功名が辻」でも同じような話が出てきます。山内一豊の妻千代が夫に、「笑顔が幸せをもたらす、暗い顔は人に疑いを抱かせる」という意味の事を話していました。

さて、今日の課題は、解散した法人の「元代表取締役」が預金の払戻に来たらどうするか(前の課題の回答は長くなるのでまた明日)。

みうらさん、コメントお待ちしています。

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2006年6月23日 (金)

銀行預金を払い戻したら、それに反する遺言が出てきた。

サッカーは気迫負けだと思いますよ初めから言ってましたが。気迫を外に表さないと。燃え尽きたのはヒデだけだったようだし。

ジーコ監督は選手の自主性を尊重したそうですが、気迫を外に出すことをチームのDNAとする事が出来なかった。その点ヒディンクという人は気迫を外に表すことを植えつけるのが上手だったのかもしれませんね。オーストラリア選手は、クロアチア戦でキーパーごとボールをゴールへ押し込もうと(しかも二人がかりで)していましたから!!

060622bac_001_1 いま、事務所のコーチングをしていただいているM先生。昨日のアドバイスは、今後の課題として「スタイル」を作ること。営業のやり方、業務の進め方について。これもカタチを外に表すということに一脈通じるものがあると思います(と例によって無理やりこじつけて見ました)。

ところでまたサッカーに戻りますが、ジーコ監督の選手起用については良くわかりませんが、少なくとも柳沢は最終戦外すべきではなかったと思うのですが。絶対、死に物狂いでゴールを決めに行ったと思います。

さて、今日の「法的思考」は課題だけ。

ある金融機関からのお問い合わせです。

「遺言書がない事を確認した上で、相続人に対する普通預金の払戻手続きを行いましたが、手続き完了後に別の人に預金を渡すという遺言書が出てきた場合にどう対応すればいいのでしょうか。

また、その際、銀行預金を渡す、とされた人が相続を放棄していた場合はどうなりますでしょうか。」

今日の写真はビジネ会計人クラブの3次会、H先生。なかなか歌わなかったのですが、最後の最後に。実は一番盛り上がったのはWさんなんですけど。

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2006年6月20日 (火)

会社法の見落としがとても多いです。

この週末すっかり「脱力」させて頂き、ブログもお休み。ついでに月曜も。ワールドカップのせいだけではありませんが。

今日はまず、歯科医の「ゴッドハンド」とワールドカップというお話を。

060620_002 土曜日は歯科医の友人夫妻に久しぶりに(二人がかりで)歯の治療をしてもらいました。半年以上仮歯で放置(しっかりした仮歯なのでつい・・)していたため久しぶりの治療でした(その後は夫妻を神楽坂に拉致)。

その歯科医の友人のところに、今ドイツで戦っているサッカー日本代表選手の一人が、ドイツ行き直前に駆け込んできたそうです。

虫歯ではなく、口が開かなくなってしまったとかで。原因は極度のストレス。人は寝ている間は通常口はあいており、1時間に3~4回だけ噛むそうなんですが、ストレスが強いと、寝ている間に無意識に相当な力でかみ続け、それが原因で口が開かなくなったり(「顎関節症」?)、場合によっては歯が割れてしまうんだそうです。

サッカー選手にとっては、口が開かない、つまり、強く噛み締められない、ということは強いキックができないということで、致命的なんだそうです。

それを友人は1回の治療で(患者の時間が限られているため)なんとかある程度口が開くところまで治してあげたのだそうです。

彼の元にはその他にも、女性タレントのKさん若手人気俳優のIさん等、数々の有名人や芸能人が治療を受けに来るそうです。皆、ストレスで口が開かなくなったのだそうです。

まさしく「ゴッド・ハンド」だ!とおだててかえってきました。

さて、昨日(6月19日)の日経、日経産業、日経金融各紙で、同社の行った「会社法対応調査」の結果が報じられていました。

各社ともかなり積極的に会社法の新制度を活用しようとしているようです(改正の趣旨から言ってある意味当然ですが)。

しかし、改正点の見落としも(少なくともウチで扱っているケースでは)かなりの数に上っています。先日の記事でお伝えした、法律の規定の構成の変更による見落としなどばかりでなく、そもそも改正を全く無視しているケースも。

一例を挙げますと、会社法下でのストックオプションの付与について、です。

詳しくはまた明日。

それにしても、日本・クロアチア戦。柳沢選手は特別非難される言われはないと思いますよ。たまたまもっとも目立つところでミスってしまったという不運はありますが、ああいうチャンスをどれだけ作り出せるかがチーム力だと思います。玉田だって同じような(原因と思われる)ミスはしているし、大黒なんて気迫がなさ過ぎ(少なくとも外に現れてない)。そしてクロアチアは日本以上に「決定力不足」でしたし。

写真はナレッジバンク伊藤社長のオフィスのミーティングルームに飾っていただいた、移転祝いの花。日比谷花壇のプリザーブドフラワー。ウチは大体お祝いはこれです。造花じゃありませんよ伊藤さん。

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2006年6月14日 (水)

「気持ちを表す」ってのは

こういうことさ。

060611_016                  

                  

                  

                   

                 

                  

                 

                   

こうじゃなくて。

060611_010                    

                   

                    

                  

                  

                   

                  

                   

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2006年6月13日 (火)

果報は寝て待て?

すみません今日もネタがなくて・・。

実はまた大きなチャンスを頂きまして。

これからその準備にかかります。

Yさん、本当に有難うございます。

昨日の続きは明日以降という事でご勘弁を。

コメント付けていただいたようでありがとうございます。

レスも明日以降付けさせていただきます。

あーでもサッカーの負けは「気持ち」以外のなにものでもないと思います。ずっとヒデが言い続けていたように。

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2006年6月10日 (土)

会社法は体系を知らないとコワい。 「法的思考のできる奴が仕事のできる奴」 その30

060610_001_1 スポーツグラフィック雑誌の「ナンバー」というのがあります(創刊の時は第一号で「Number 1」なので、「ナンバーワン」という雑誌かと思いました)。 その最新号でカズ(そのプロフェッショナリズムという点で日本最高のサッカー選手だと思います)こと三浦知良選手と、ヒデこと中田英寿選手が対談しています。

その中でヒデがこんなことを言っています。

今の日本代表について「一生懸命やるとかやる気を見せるとか、そういうのはやっぱり本人にしか分らないし、実際やっていると思うんだけど、表現の仕方が昔に比べて下手なんじゃないかと。周りの人に伝わらないんです。伝える必要はないかもしれないけど、周りから見えないのはどうか・・・。」「おとなしいという意味じゃなくて。表現するというのは、相手にもそういう態度を見せるということで、恐怖を与えられるかもしれないってこと。」「対戦したときに『あ、このチーム、見た目がヤバいな』とか」「そういう印象を与えるだけで、相手の戦い方もだいぶ変わってくる。」

この点を「ナンバー」は「オーラ」という言い方をしています。

060610_004_2 これは私達の仕事の上でも似たようなことが言えますよね。いつもいつもしつこく言い続けている「挨拶」なんて、そのもっとも基本的なところです。と思っていたら今朝(6月10日)の日本経済新聞の別刷り「NIKKEIプラス1」の「何でもランキング」、テーマは「集合住宅、本当は言いたい苦情」。その第一位は「顔をあわせたら、きちんとあいさつして」。理由として多かったのは、「あいさつは近所づきあいの基本中の基本」。

ヤキソバオヤジもマンションに住んでいるのですが、子供でもきちんと元気に挨拶できる子がいると思えば(もちろん親がその様に躾けているということですが)、いい年をしたジジイ(失礼!)でもろくすっぽ挨拶の出来ない人もいます。挨拶の仕方も問題です。明るく、大きな声で、はきはきとやってもらいたい!・・・いやマンションの住人にはそこまでは言えないか。でも人の気持ちを暗―くさせるような挨拶の仕方はやめてもらいたいっ!!

余談はこれくらいにして(少々興奮しました)、本題に入りましょう。

060610_003_1 法的思考シリーズの第30弾。今日の「法的思考」の要素は、法律の「体系」(構成)を理解していること、です。これは「狭義の」法的思考の問題といえるのかも知れません。以下はウチの担当者のレポートから。

大企業(一部上場)A社では全ての子会社に株券不発行の定めを設定し、株式譲渡制限をしていない会社については譲渡制限を設定することにしました。株式譲渡制限を設定するには、効力発生の20日前に株主に通知することが必要だったのですが、この点をA社は見落としていたのです。

もちろんA社も上場企業ですから、法務・登記に関しても担当セクションが十分に準備をしていたことと思います。実際、A社ではマニュアル(書類雛形付き)を作成してグループ全社に配布していたそうです。にも関わらずこの点を見落とししてしまったそうです。この通知書が登記の添付書類ではなかったということも、見落としの原因になったのかもしれません。

060610_002_1 ウチの担当者が、この点に気がついて指摘し、通知書のひな形も提供させていただきました。登記の事しか考えていない担当者でしたら、気付くことも指摘することもなかったと思います。

総務・法務ご担当者の皆様、御社では大丈夫ですか?只、今日申し上げたいのはこの点ではありません。なぜこのような見落としが生じたのかという事です。担当者はこれに関しても鋭い分析をしております。つまり、ウチの担当者は「法的思考」を働かせることが出来たという事ですね。

「なぜ落としてしまったのかと言うと、それは『条文の配置』にあるのだと思います。六法で条文を見ていただければ分かりますが、商法では譲渡制限を定める際の規定は348条からまとめて記載してあり、何の手続きが必要かそこだけ見れば、まぁ分かります。これに対して会社法では全部の株式の内容として譲渡制限が置ける旨が107Ⅰ、決議要件は309Ⅲ、株券提供公告が必要な場合が列記されているのは219Ⅰ、株式買取請求権を行使できる場合が列記されているのが116Ⅰ、その場合に株主へ通知が必要とする116Ⅲ・・・と、ある程度会社法全体の構成を分かっていないと、どんな手続きが今回必要なのかを漏らしてしまうおそれがあるということです。」

いかがでしょうか、総務・法務(登記)ご担当者の皆様。十分「法的思考」を働かせてください。そして、難しいなーと思ったらウチの事務所にお任せ下さい(笑)。                                                                                                                                                                                                                                      

※写真は上から、「ナンバー」、今日の迎え酒、今日の昼食(ソーニヤのピロシキ)、そして、護国寺の骨董市で見つけた50年前のスイスの腕時計。

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2006年5月31日 (水)

オフトに何を学んだか?

今朝、近所の医院(昨日からクシャミと鼻水がひどかったので)へ行って、待ち時間にボーっと(微熱もあり)テレビを見ていたら、サッカー日本代表のかつての名監督ハンス・オフトが映し出されていました。

オフトは、当時の日本代表に「アイ・コンタクト」「トライアングル(ボールの持ち手と三角形を作り、2方向へのパスを出せるようにする)」「スモール・フィールド」という3つの基本事項を徹底的に叩き込んだそうです。

当時の代表キャプテン柱谷氏によると、初め選手たちは「そんなことはわかっている、何を今更」などと思ったそうですが、実際やってみると全然出来ていなかった。

これはワタシ達の仕事にもそのまま当てはまります。まず基本を大事にするということ。そして次にそれぞれの基本事項。

アイ・コンタクト」。日常生活でも基本です。そっぽ向いて挨拶してんじゃねーよってほどひどいことは流石に少ないですが、目を見ない人、結構います。目を合わせないと大変不安になりますし、不快です。何を考えているのかわからない。というか例えば目をそらして挨拶する人は相手を拒んでる感じ。

トライアングル」。業務遂行の基本ユニットはやはり3人だと思います。2人では行き詰まった時の打開が難しい。四人では無駄が出てくる。効率が良いのはやはり3人。

スモール・フィールド」。これはコミュニケーションを密にすること。どんな仕事でも当てはまると思いますが、特にワタシ達専門家がワンストップでソリューションを提供する時に、ネットや電話でのコミュニケーションよりも、物理的に同じフロアにいて共同してサービスを提供した方が、高いレベルのサービスを迅速に提供でき、顧客満足度も高いと思います。

ウチの事務所はどうでしょうかね。

ちょっとこじつけっぽいですけど、カゼのせいでアタマが回らないのでご勘弁を(そういえばユナイテッドルームズTさん、ドラゴンパートナーズのKさん、今日は体調最悪でパフォーマンス悪くて申し訳ございませんでした)。

そういえばヤキソバオヤジ、よくオフトに(顔が)似ているって言われました。今060531_2 よく言われるのが長野県知事。あまり嬉しくない。高校生の頃はジョン・コルトレーンに似てるって言われて喜んでたんですけどね。どうでも良いですけど。

つまりこれ系の顔ってこと。似てない似顔絵(?)シリーズ第二弾。

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2006年5月19日 (金)

ライブドアの辿った道 その13 保釈、公判前整理手続き 後編

今日もサッカーがらみの話題から。昨日の日経朝刊で、ワールドカップの主審を務める上川徹さんの話が出ていました。その中で、「主審とは正しい判定をすれば良いというものではなく、トラブルを未然に防ぐ努力が大事である」という意味の事を仰っています。

これはワタシ達法律家も同じです。特に弁護士さん達とは違い、訴訟をしてもさほど良いビジネスになりません(すみませんこういう事を言ってはいけませんが、霞を食って生きていくことも出来ないので)から、出来るだけ訴訟にならない様に解決する努力が不可欠です。

先日もある喫茶店の契約更新トラブルのご相談を受けましたが、よくよく話を聞くと、どうやら話の行き違い(間に不動産屋さんが入っていましたが)があることがわかり、論点を整理して双方にきちんと説明し、落としどころを見つけて無事円満に(お互い譲歩して)解決に導くことが出来ました。

このときも先ず先方と初めて話すときは、司法書士であることすら明かさずに話しました。弁護士ほどではありませんが、司法書士が出てきたということで、相手方に宣戦布告と受取られては困るからです。

ということで(前フリとは直接関係ありませんが)今日の本題です。

昨日「保釈」制度の意味について簡単に触れました。

堀江被告も約3ヶ月もの拘留期間を経て「保釈」されたわけですが(保釈保証金は3億円だそうです!)、容疑に関して全面否認しながら公判前に保釈されるのは大変珍しいケースであると言われました。

060514_005 これは、保釈の要件に関わってくることです。裁判所は、保釈の請求があったときは、原則として、保釈を許可しなければなりません(刑事訴訟法89条)。但し、もちろん無限定に許す必要があるわけではなく、死刑無期に当たるような重罪の場合など、いくつかの除外事由が定められています(同1号~6号等)。

その中に、「罪証を隠滅する」おそれというのがあります(4号)。一般的な言い方では「証拠隠滅の恐れがある」という事です。被告人が否認している場合はこの恐れが高いということから、当該除外事項に該当し、保釈が却下されるケースが大半だったという事です。

ちなみに、保釈請求がなされた者のうち保釈が許可された者の割合は49.1%(1999年~2003年の地裁平均)だそうです。但し拘留された者のうち保釈が許可された者の割合は15%(以上の数字は田口守一「刑事訴訟法」弘文堂 第4版補正版258頁から)。

しかし、これに対しては被告人(公訴提起後)の場合は被疑者(公訴提起前)の場合とは異なり、既に証拠は確保されており、罪証隠滅の余地は少なくなっていることが多いなどの理由から、否認をそのまま罪証隠滅の恐れと結び付けるべきではないという批判があります(同 259頁)

そして今回の堀江被告の場合は、上記のような実質的な判断が行われただけでなく、「公判前整理手続」(316条の2以下)との関係を無視することは出来ません。

公判前整理手続とは、公判の充実とスピードアップを図るために最近(平成17年11月施行)設けられた制度です。公判の前に事件の争点と証拠を整理するためのものです。「裁判員制度」の運用のためという意味もあるようです。

堀江被告に関しても、裁判所は公判前整理手続きの導入を決め、第一回目が去る5月10日に行われました。これによって公判自体はかなりスピードアップされ、1週間程度で終わるのではないかといわれています。

国民の注目度の高い事件に関して早期の保釈と公判前整理手続きを導入することにより、司法制度改革をアピールし、裁判員制度(今回のようなケースでは採用されることはないと思いますが)の導入をスムーズに進めるという意図があるのかも知れません。

写真は久しぶりの「看板」シリーズ。場所は、見る人が見ればわかると思います・・。

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2006年5月17日 (水)

逃げたチャンスの神に感謝!?

Nakata060517_1  世の中すっかりワールドカップで盛り上がってますが、今日の日経朝刊で「NAKATAルネサンス」と銘打って、中田英寿選手の特集を組んでます。その中でヒデが、面白いことを言ってます。

「技術を1日で上げることは難しい。こつこつと練習するしかないからです。でも、容易ではないけれど、意識はすぐにでも変えられる。変われば、効果が表れるのも早い。そのちょっとした事でチーム全体も変われると思うのです。」

ふーんそんなものかと思いますが、これを自分の会社にあてはめてみると、なるほど、と思う方も多いと思います。これって組織を語っているようで実は個人一人一人を語っているんですよねー。「人が大事」のところでも言いましたが、一人ひとりが変われば組織も変わっていくのです。

ええっと一応この絵はヒデのつもり。なんとなく雰囲気はあるでしょ・・・「(似てない)似顔絵シリーズ」第一弾!なんて。

ところで例の「じゃがポクル」なんですけど、しっかり地元の人たちにも話題を提供しているようです。どんな感じかはまた明日。

さて、昨日、「big B 」との仕事をもっともっとやって行きたい!という事を書きましたが、今日、先日の記事(4月25月1日)で御紹介した某ホールディングカンパニーの法務部登記担当の方から、検討結果についてご連絡を頂きました。結果的には残念ながら弊事務所へのご依頼は頂けませんでしたが、「貴事務所には大変好感を持っております」と、今後の変更可能性がゼロではないというニュアンスのことをわざわざおっしゃっていただきました。

ワタシも(根がズーズーしいので)big B 」カンパニーのニーズはどういうところにあるのか、落ち着いたら(総会シーズン終わったらということです)是非お話をお伺いしたいと無理やり約束をとりつけました(Nさんスミマセン)。

内心期待はしていたので(体制も整えつつありました。優秀な新人も採用しましたし)、がっかりするかなーと思いましたが(独立当初でしたらかなり落ち込んでいたと思います-ってそもそも候補にすら上がらないでしょうが)、むしろこういった超一流企業の選択の対象になったことにたいする喜びの方が先行しましたねー。ありがとうございます。わざわざご連絡頂いたことも感謝です(わたしが当初「いつまでに返事もらえるのか、うちにも準備があるので」などと催促がましいことを申し上げたせいかも知れませんが・・・・)。

もちろん、どうしてウチが候補になったか、なぜ落選したかは十分検討して(Nさん来月お邪魔します!)、今後の対「B」戦略に生かしていくつもりですが。

体制の整備や人材の補充については、他にも人材を投入する必要のある分野はありますので、そちらに振り向けて行くつもりです。それに余裕のある時には勉強その他普段出来ないことが出来るよーみんな(余裕なんてないって?)。

そうそう人材投入といえば今J-REITにウチのスタッフを一人派遣しているんですよ。これについてはまた改めてご報告します。

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2006年5月15日 (月)

ビルのトイレは誰のもの?

いやー久保はずれましたね。で、が入った。

060515 これ、臨時ニュース(妻メール、しかも画像入り)で来ました。

事務所のサッカーフリークW君に教えたら、奥さんサッカー好きなんですかと聞かれました。全然そんなことはないのですが、昨日からテレビその他の媒体では大騒ぎで、今日特別番組(?)で流したとかで、だれでも俄かサッカーファンになってしまったようです。

ワタシは「松井が見てみたかった」と言ったらW君は「平山を入れて欲しかった」とか。

でも一番つらいのは監督かも。

060515_005 もう一つの事務所トピックはKタロー君登場!

ウチの主婦司法書士の一人(現在育休中)の長男(9ヶ月)が事務所デビューです。

もう女性陣を中心に大騒ぎ。写真はその時の「一部有志」と。

もう一人、夜は大先輩司法書士のK先生と、蕎麦屋で一献傾けました。

顧客サービスの提供の仕方、人脈の活用の仕方等々、色々と奥深いお話をお伺い致しました。

今日の「手」はその時のK先生。

0605145k_1 さて、今日はこんな質問が。

区分所有建物(オフィスビル)の各フロアー毎にあるトイレが専有部分として登記されている(家屋番号がついている)場合の利用関係はどうなるか(そのフロアーを所有乃至賃借していないものは、そのトイレに関する権利を持たないか)。

考えられるケースとしては次の3パターンがあります。

        トイレを専有部分所有者が所有し、付属建物として登記する。

        トイレを規約共用部分とする(登記する)。

        トイレを一部の者の所有とし、利用関係を管理規約で定める。

①、②は登記簿を見ればわかります。③は登記簿を見てもわかりませんが、①又は②の登記がされていれば、管理規約を確認する必要はないでしょう。

「①」は、1フロア1専有部分であれば十分考えられます。他の専有部分(フロアー)の所有者は当然にはトイレを使用する権限を持ちません。

「②」の場合は、原則として全専有部分所有者の共有となります。法定共用部分のように一部共用部分とする事が可能かどうか、争いがありましたが、近年の実務の取り扱いでは可能であり登記できるようです。つまり、「101号室~109号室までの専有部分についての共用部分である」という事が登記できるそうです。この場合他の部屋(フロア)の所有者はこの1階のトイレの利用権はやはり当然には持ちません。

「③」の場合は、トイレは誰か(専有部分所有者と一致しなくて良い)の所有であり、内部的に利用関係を定めているだけですから、登記簿をみてもわかりませんし、登記しない以上第三者に対抗することも出来ません(建物の区分所有等に関する法律第4条第2項)。

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2006年5月10日 (水)

会社法よくある質問 5 1年の猶予を与えられたものとは?~合併等対価の柔軟化

いやー、サッカー日本代表戦(キリンカップ、対ブルガリア)。久しぶりに(ビデオですけど)見ました。サッカーの教科書(?)通りの失点でしたねー。開始後5分と終了前5分が一番危ないって。まあこれはサッカーに限ったことではなくて、「過ちは、易き所に成りて、必ず仕るべきものなり」って高校の古文の時間に教わりました(徒然草らしい)。受験生の皆さんも同じです。簡単な(に思える)問題こそ細心の注意を払って、取りこぼしの無いようにすることが重要です。

そうそうkid83さん。ベビーカーの話題の時に、歩行喫煙が許しがたいという事を仰ってましたが、私も全く同感です。火のついたタバコを持って歩く危険性ももちろんなのですが、ケムリを吸わされる不快感、ホント嫌ですよね。

只、私も昔はタバコを喫っていましたし、若いときなんて、かなりヒドいマナー違反をやっていたので(今思うととても恥ずかしいですが)、批判もちょっと腰が引けるのです・・・。

さて、今日の質問はこれです。

「今回の会社法のうち施行が1年後になる取り扱いがあると聞いたが、どうして1年の猶予を置いているのか、その内容と理由を教えてください」

お答えします。

1年延ばされたのは、「合併等対価の柔軟化」です。

「合併等」とは、吸収合併、吸収分割、株式交換をさします。

「対価の柔軟化」とは、これら合併等の場合に、消滅会社・分割会社・完全子会社となる会社、それぞれの株主に対して、存続会社、承継会社、完全親会社となる会社の株式を与えるという方法だけでなく、金銭やその他の財産を与える事も可能にするということです(会社法749条1項2号、758条4号、768条1項2号

これによって所謂「キャッシュアウト・マージャー」(現金合併)や「三角合併」(消滅会社の株主に存続会社の親会社の株式を与える)が可能になります。M&A、組織再編を容易にする、規制緩和の一環です。

ところが、これが1年延ばされました。厳密には施行後1年の間に合併(会社分割、株式交換)契約が締結される場合のこれら合併等には、対価柔軟化の規定が適用されないということです。

これは、特に株式時価総額の巨大なものが多い外国企業による国内企業の買収への警戒や、ライブドア事件等を契機に、敵対的買収への防衛策(「黄金株」や「ポイズンピル」だけでなく、企業価値を上昇させるというようなことも含まれます)を整える猶予期間を与えようという目的であると説明されています。

しかし、合併、会社分割、株式交換、いずれも当時会社同士の合意(契約)によって行われるものであり、常に「友好的」であり「敵対的買収」(上場株式が経営者の意思に反して買い集められる)とは次元が異なり(相澤哲「一問一答新・会社法」商事法務、224頁)、こういった懸念は妥当しないと思われます。

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