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2024年11月 7日 (木)

なぜ地面師に負けてしまうのか 2

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

仮に一定の規制が行われたとすれば、地面師には勝てます。つまり、携帯電話購入時の本人確認同様、現在司法書士が行っている本人確認の際に必要とされる証明書をマイナンバーカードのICチップ読み取りに限定すれば、地面師(なりすまし+証明書偽造)に騙される危険度は著しく低下します。

この規制の実現可能性はともかく、これが実現したとしても不動産詐欺がなくなることはありません。詐欺を働くのは地面師だけではないからです。

例えば地面師よりはるかに件数の多いものに「契約詐欺(手付詐欺)」があります。これが行われる段階(売買交渉から契約締結まで)に司法書士が関わることは通常は殆どありませんから、司法書士の本人確認を厳格にしてもこの手の詐欺は防げません(弊社の場合は契約締結前から関わることも少なくはなく、その場合には全て事件・事故を防いでいますが、それができたのは本人確認の厳格化とは無関係です)。

なお、同じなりすましでも真正な身分証明書を使ったものについては身分証明書の制限は当然意味を持ちません。

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