おためごかし
(今朝のFLC&S社内ブログ「ニュース共有」より)
「○○さん」という敬称で呼ぶことだけで、その方に敬意を払って接しているかのように言うのは、おためごかしかもしれません。「おためごかし」とは、「人のためにするように見せて、実は自分の利益をはかること」(※1)、要は表面的に親切に見せかけることです。
敬称だけ「さん」を使っても、それ以外の態度がぞんざいで相手に対する敬意がなければ、それは無意味なおためごかしに過ぎません。
ところで、おためごかしは都内の地下鉄の駅で良く見かけます。地下から地上に出るための階段部分の全てでなく、一部にしかエスカレーターを設置していないという例です。
エスカレーターを設置していること自体は、親切なことです。しかし、上りエスカレーターだけ、しかも階段の途中までしか設置していない場合、足が不自由で階段での昇降が困難な方がうっかり乗ってしまうと、その先に行くことも、戻ることもできなくなってしまいます(※2)。
これはただ「エスカレーターを設置している」という事実だけでさも親切であるように見せかけている、「おためごかし」の典型です。
※1 三省堂国語辞典第七版
※2 エスカレーターの昇り口に、「途中までしかない」旨の表示があればまだ良いのですが、その様な例は殆ど見たことがありません。
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