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2023年11月30日 (木)

ゆでがえる

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

楽しいだけでは人も組織も人間関係も成長しないという話をしましたが、一方で、人生は楽しければ良い、苦しい思いはしたくない(成長しなくてもかまわない)という生き方もあります。人それぞれですからそういう生き方を否定するつもりはありません。

しかし、少し考えればわかることですが、そういった生き方でも歴とした目的(それがたとえ享楽的な楽しさを味わうことであったとしても)を持った生き方なのです。そして、その目的を達成するためには楽しくない思いをしなければならないこともあることでしょう。

むしろ問題なのは、そういった目的も問題意識もなく漫然と生きることです。そういう生き方をしていますと、世の中が変化していたとしても、それに気づくことができず、ある日突然世の中から否定される日がやって来ないとも限りません。

そういう状態を「ゆでがえる」と言います。急に熱せられると気づきますが、少しずつ温度を上げられると気づかないことの例えです。

私達は個人としても、組織としても「ゆでがえる」にならないように気をつけなければなりません。

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2023年11月29日 (水)

楽しさと成長 人間関係は

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

楽しいだけでは人は成長しないなどというのは当たり前だ、楽しいだけの仕事なんてない、と思った方も多いと思います。

私達の仕事の一つである不動産売買に関わる仕事も、無事に完遂することは楽しいことです。しかし、その中核は、小さなミスも許されず、また、不正や事故にも巻き込まれないように細心の注意を払いながら高額な不動産の取引を無事完了させることであり、とても厳しい仕事です。

また、私達はこの仕事を多くの仲間と共に行っていますから、マネジメントの役割が重要になってきます。これも楽しいだけの仕事ではありません。

マネジメントとは「人を通じ、人と共に物事を成し遂げること」ですから、その役割を果たした時の喜びはもちろん大きいですが、そこまでの過程には辛い、苦しいことも沢山あります。

これは、マネジメントに限らず、人と関わる仕事全て(つまりあらゆる仕事)において言えることです。人と関わるのは楽しいことですが、人と関わるが故に辛い、苦しいことも沢山あります。

人間関係も楽しいことだけでは成長しないのです。

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2023年11月28日 (火)

楽しさと成長(つづき)

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

意識して成長するためには、楽しさが必要です。成長した自分を想像して楽しく感じるからこそ成長したいという気持ちを持つのです(例外はあります)。また、結果的に成長できたときにも楽しいと感じると思います。

しかし、成長するための努力自体は決して楽しいことではないでしょう。できないことに挑むわけですから。

つまり、意識的な成長のためには楽しい思いだけでは足りないということです。成長のためには、楽しくない思いをすることから逃げることはできません。無意識の成長の場合も、意識せずにできないことに挑むこと自体に楽しさは伴わないと思います。

このように、楽しいとだけ感じているとき人は成長しません。むしろ、楽しくないと感じているとき、それは成長の途中なのかも知れません。

辛い、苦しい思いをしているとき、その苦しさは成長のための試練として乗り越える価値があるのかも知れません。

ただ、辛い、苦しい思いが必ずしも成長だけをもたらすものではなく、それ以上に心に打撃を与えることがあること(避難が必要)には注意が必要です。

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2023年11月27日 (月)

楽しさと成長

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

果たして楽しさと成長は両立するものなのでしょうか。

これを考え始めた時にまず気がついたのが、楽しさも成長もあり方は多様だということです。

楽しさには自分の意思や努力を必要としなくても享受できるものと、自らの意思と努力によって得るものが、成長にも自分では意識しないものと意識して実現するものとがあるような気がします。

いずれにしても、楽しく生きていて果たして人は成長することができるのかどうかを考えてみました。

成長の過程は以下のようなものだと思います。

[意識的な成長]

1 できないことが存在(それを意識する)
2 それができることを想像
3 できるようになりたいという意思の発現
4 できるようになるための方法の摸索
5 その実行
6 できるようになる(それを意識する)

[無意識の成長]

1 できないことが存在(それを意識しない)
2 できるようになるために必要な行動をそれと意識せずに(他の意識的な行動にともなって)実行
3 できるようになる(それを意識しない)

これらのうちで楽しさを感じることはあるのでしょうか (つづく)

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2023年11月24日 (金)

ポジティブなレッテル

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

一つの言動でネガティブなレッテルを貼ったり感情に左右されたりしないよう心がけるのは、それがありがちなことだからです。そして、これは対個人だけでなく、対企業でも同じです。

例えばクライアントがサービス内容でなく個人の言動や態度にネガティブな感情を抱き、それが原因で企業全体にネガティブなレッテルを貼ってしまうことは往々にしてあり得ることです。そして一度レッテルを貼られてしまうと、それを修正するには多大な労力を必要とします。

ですから私達はサービス内容だけでなく言動によってネガティブな感情を持たれないように気をつけるのみならず、さらに進んで、私達の言動にポジティブな感情を持って頂き、それによって企業全体に「ポジティブなレッテル」を貼って頂くように努めることが必要です。

一度「ポジティブなレッテル」が貼られると、多少のネガティブ要因が出来しても大きくは響きにくくなるからです。

言動や態度によってお客様にポジティブな感情を持って頂くことは、サービス内容に完璧を期することよりもある意味容易なことです。

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2023年11月22日 (水)

感情の動物

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

以前、同僚との関係、上司と部下との関係等、あらゆる人との交わりにおいて、ある人の特定の行動とその人の人格そのものを混同することのないように気をつけなければならないと言いました(10月17日付本欄)。

これには2つの局面があります。
一つは、特定の行動に基づいてその人物の全人格に対して一定のレッテルを貼ってしまう場合。
もう一つは、全人格に対して何らかのレッテルを貼っていることでその人物のとった行動に対する正当な評価ができない場合。

これらは一種の認知バイアスであり、その外し方は以前お話しましたが、今日は「感情」について触れます。

何らかの事象に接した時に人が一定の感情を抱くことは、進化の歴史から考えても避けることは極めて困難です。

私達はそのことを常に自覚し、(人に対する評価に限らず)何らかの判断を下す際には、それが事実にのみ基づくものなのか、感情による影響を受けているものなのか一度立ち止まって冷静に考える習慣を身に付ける必要があります。

そして時には第三者の意見を仰ぐという謙虚さも忘れてはならないのです。

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2023年11月21日 (火)

お客様は神様じゃない

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

ハラスメントが引き起こされるのは、「地位は役割に過ぎず、そこには上下の関係はない」ということの理解がないからです。

ただ、正確には地位に与えられた役割そのものに上下があるものと、役割そのものにも上下がないものとの2種類が有ります。

前者は、組織内で秩序維持や運営の円滑化のために、地位そのものに上下関係を設ける場合です。その場合でも、上下関係はそれぞれの役割に与えられたものであり、役割を離れたところでの上下関係はありません。

後者は、例えば、顧客としての地位とサービス提供者としての地位です。

顧客としての地位とは、物やサービスの提供を受けて、その対価を払うという役割であり、サービス提供者としての地位とは、物やサービスを提供して、その対価を受け取るという役割です。両者の地位そのものの間に上下関係はなく、対等です。

お金を払うこととモノやサービスを提供することとは等価であり、上下はありません。お客様は神様でも何でもないのです。私達の場合もサービス提供者としてハラスメントに甘んじる必要はありません。

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2023年11月20日 (月)

ハラスメントと多様性

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

様々な「ハラスメント」が社会問題化して久しいですが、一方で(弊社でも重要な「価値」として位置づけている)多様性(ダイバーシティ)の尊重も近年富に叫ばれるようになっています。

この両者は裏腹の関係にあります。

「多様性の尊重」とは、様々な特質や考え方を持った人々も「人として」同等・対等であり、何ら区別(差別)する理由はないと考えることです。

一方、社会には様々な「地位」が存在し、その地位が人間関係の上下を形作るという側面があります。しかし、地位はあくまでも役割に過ぎず、どんな地位の方もその地位を離れれば「人」としての価値の上下はなく、同等です。

であるにも関わらず、自分の地位を背景に自分よりも劣位と認識する相手に、自分の地位に与えられた役割を超えた心理的圧迫を加えることがあります。それがハラスメントです。相手も自分が劣位であるとの認識が原因で心理的圧迫を感じ(強化され)ます。

今の社会は一般的に地位が役割に過ぎないということが理解されていないために様々なハラスメントの土壌となっているのです。

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2023年11月19日 (日)

(番外編) 愛のカタチ

(今朝のFLC&S社内ブログ「ニュース共有」より)

(番外編) 愛のカタチ

ウチも登記のお手伝いをし、ICT顧問でもあるGATE社(五月女社長、「海業(うみぎょう)」を三重で推進されてます)の女性漁師田中りみさんの密着番組をご紹介します。
海、家族、人、社会、様々な「愛」に溢れたりみさんの八面六臂の活躍をぜひ御覧ください。

LIFE~夢のカタチ~
#TVer
https://tver.jp/episodes/ep9ncr9k3o

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2023年11月17日 (金)

年齢による差別

(今朝のFLC&S社内ブログ「ニュース共有」より)

一昨日、「若年者と年長者も『人として』対等だ」と言いましたが、その点をもう少しご説明します。

弊社が重視する「価値」の一つに「多様性(の尊重)」があります。「年齢」もその多様性を尊重すべき対象の一つです。「尊重する」とは「いかなる年齢の方にも同等に接する」ということです。

ですから、年齢によって呼びかける際の敬称を変え、同等に接しないのは、年齢の多様性を尊重していない、つまり年齢による差別です。

もう一つ例を挙げます。弊社では、「お疲れ様」はねぎらいの言葉であり挨拶の言葉としては使わず、挨拶は「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」などを使うことがルールになっています。

ただ、「こんにちは」「こんばんは」は年長者や上役に対して使いにくいようです(代わりに丁寧な「お疲れ様です」を使いたがる)。

しかし、これは実は立派に年齢や役職による差別(逆差別)と言えるのです(※)。

日本人に浸透して来た長幼の序などの儒教的道徳観は尊重すべきものが多いですが、そこに潜む非合理性にも目を向けて欲しいと思います。

※ ここでは年齢についてのみ説明しましたが、役職についても同じです。役職の上下はあくまでも「役割」の違いであり、人としては対等ですから、役職の上下で呼びかける際の敬称や挨拶の言葉を変えるのは差別です。

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2023年11月16日 (木)

おためごかし

(今朝のFLC&S社内ブログ「ニュース共有」より)

「○○さん」という敬称で呼ぶことだけで、その方に敬意を払って接しているかのように言うのは、おためごかしかもしれません。「おためごかし」とは、「人のためにするように見せて、実は自分の利益をはかること」(※1)、要は表面的に親切に見せかけることです。

敬称だけ「さん」を使っても、それ以外の態度がぞんざいで相手に対する敬意がなければ、それは無意味なおためごかしに過ぎません。

ところで、おためごかしは都内の地下鉄の駅で良く見かけます。地下から地上に出るための階段部分の全てでなく、一部にしかエスカレーターを設置していないという例です。

エスカレーターを設置していること自体は、親切なことです。しかし、上りエスカレーターだけ、しかも階段の途中までしか設置していない場合、足が不自由で階段での昇降が困難な方がうっかり乗ってしまうと、その先に行くことも、戻ることもできなくなってしまいます(※2)。

これはただ「エスカレーターを設置している」という事実だけでさも親切であるように見せかけている、「おためごかし」の典型です。

※1 三省堂国語辞典第七版
※2 エスカレーターの昇り口に、「途中までしかない」旨の表示があればまだ良いのですが、その様な例は殆ど見たことがありません。

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2023年11月15日 (水)

年齢も多様性

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

ノンバイナリー(性別が男性・女性のどちらにも分類・限定されない/したくない)の方の代名詞はthey/themである。この話を聞いて思い出したことがあります。

私自身も含め、未だに人を呼ぶときに相手によって「○○さん」と呼んだり「○○クン」と呼んだり、使い分ける方は少なくないと思います。この「さん」と「クン」の使い分けの基準はどのようなものでしょうか?

多いのは、自分より「若い」「男性」に対しては「○○クン」、それ以外(年長者や女性)に対しては「○○さん」という基準ではないかと思います。

しかし、女性はさんで男性はクン、若い人はクンで年長者はさん、という扱いには今や合理性はありません。

女性と男性を対等に扱うべきであるのは今さら言うまでもありませんが、若年者と年長者も「人として」対等ですから、合理的根拠なく扱いを違えることは多様性尊重の観点から許されません。

合理的扱いは全ての方を「○○さん」と呼ぶことだと思います。ですから、私は少なくとも公式の場(人前)では全て「○○さん」と呼ぶようにしています。

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2023年11月14日 (火)

なぜB2Bか

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

司法書士が扱うサービスは極めて多岐にわたり、マーケティングスタイルも様々です。

不動産に関するサービスに限ると、例えば来春から相続登記の義務化が開始されますが、司法書士が扱う相続分野のサービスのマーケティングスタイルはB2C(※1)、B2B(※2)双方があります。

弊社の場合、扱うサービスは不動産売買に関わるものが中核ですが、これに関するマーケティングスタイルは(現在は)B2Bであり、B2C(売買当事者から直接依頼を受ける)はまずあり得ません。

その理由は、一般の方が不動産を売ったり買ったりしたいと考えた時に誰に相談するかを考えてみれば、すぐわかります。

第一に不動産会社、第二に銀行や信用金庫など、第三に税理士・会計士、といったところではないでしょうか。

不動産会社は売買に限らず不動産全般の専門家という認知度が極めて高いので、一般の方が真っ先に思い浮かべるのは当然です。その他の二者は、不動産に関する専門性が高いというよりも、日常的に一般の方達との接点が多いことが大きな要因だと思います。

対して司法書士は?


※1 BtoC、Business to Consumer
※2 BtoB、Business to Business

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2023年11月13日 (月)

「才能」にもバイアス

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

弊社では全社員がクリフトンストレングステストを受け、自分の「才能」(上位の資質、「自然に繰り返される思考、感情または行動のパターン」ドン・クリフトン)を把握、共有します。

これは、自分の「才能」に気づき、それを伸ばし、強みに変える、即ち各人の成長を助けるためのものなのですが、面白いと思うのは、多くの方が自分の下位の資質を知りたがるということです。

特に日本人は自分の不得意なところを気にし過ぎるようです。しかし、それが行き過ぎると自分の成長を妨げることになります。

他人と比較することで、ある資質が下位だという事実にとらわれすぎて、それにだけ注意がむけられ、上位の資質を伸ばすことに意識が向かなくなってしまうのです。これは一種の「認知バイアス」です。

成長するためには、このバイアスを逆にかける、即ち上位資質(「才能」)にだけ注意を向け、下位の資質については基本的に気にしないようにすることが重要です。

下位の資質を強化しようとするよりも、上位の資質をより伸ばすことの方が効果が大きいからです。

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2023年11月10日 (金)

気が利いた行動を真似る環境

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日、言われなくてもできる人(気が利いた人)になるために、初めは言われたことをするしかない、と言いましたが、これは少し不正確でした。人に言われなくても、人の行動を手本としてやるべきこと(気が利いた行動)を学ぶことができます。「真似る」ということです。

真似ることは、だれもが成長の過程で自然に行ってきたことです。人の(精神的な)成長は真似ることから始まると言っても良いと思います。

しかし、当然誰もがそれを学べる環境にいるわけではありませんから、皆が「気が利いた」行動を真似て「気が利いた」人になれるわけではありません。

世の中は様々な行動特性を持った人々で成り立っています。ある方が育った環境にたまたま「気が利いた」行動特性を持った方が少なかった場合、自ずとその方が「気が利いた」特質を身につける機会は少なくなると思います。

もちろん弊社も様々な行動特性を持った方達が集まっていますが、「気が利く」に限らず価値実現に資する行動を真似ることができる環境が、世界一楽しい会社の条件であると考えています。

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2023年11月 9日 (木)

あなたは「気が利く」人ですか?

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

弊社が重視している(差別化要素と考えている)「価値」に「ホスピタリティ」がありますが、その要素には様々なものがあります。以前「気配り」を取り上げましたが、その他に「気が利く」というものもあります。

「気が利く」とは、「気がつく」、即ち「人に言われなくても自ら考えて相手にとって良いと思える行動ができる」ということです。

初めから「気が利く」人はいないと思います。ではどうやって「気が利く」人になって行くのでしょうか?

それは、「マインドセット」です。

マインドセット(気を利かせる意思)に基づく行動を重ねて行くことでそれが行動習慣となり、「気が利く人」になって行くのです。

しかし、「気を利かせる意思」があっても「気の利いた行動」がどのような行動か、具体的に何をすればよいかが分からなければ「気の利いた」行動はとれません。

そこには「学習」が必要です。人の行動を観察したり、人に教えられたり、やはり「人」から得るものです。

言われなくてもできる人になるために、初めは言われたことをするしかないのです。

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2023年11月 8日 (水)

なぜルールを守らないか

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日ここで、ルールによる強制不要の組織にしたいと書いたそのすぐ後に、良く知っている某会社では基本的なルールを守らない者がいる、何か月も注意しているのに、という話を聞きました。しかもその内容はタイムカードの打刻やゴミの分別など、組織人として以前の社会人としての基本的なルールです。

その会社に限らず世の中には、ルールがあっても守られていないという例は沢山あります。

例えば交通規則(スピード違反、横断歩道での停止や減速)やこの会社のような環境保護規則、公共の場でのマナーなど、上げればきりがありません。

そしてそれらが守られない原因の第一は当然ですが守らない側の意識にあります。ルールの重要性や存在についての認識の不足、自己中心的な意識(自分にとって都合が良い)、そもそもルールを知らない、習慣に反する、などです。

しかし、もう一つ、守らせる側にも問題がないとはいえません。罰則が不足していたり、実施していなかったり、ルールを周知する努力の不足などです。

さて、この会社の場合は何が問題なのでしょうか。

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2023年11月 7日 (火)

価値観とルール

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

以前、価値観は共有したいが、内心の強制はできない、また、それは多様性を尊重するという考え方とも矛盾するので、生じる問題をルールによって解決すると言いました。

しかし、結局その解決方法には強制という側面が含まれることに変わりはありません。つまり、ルールに実効性をもたせるためには通常は強制力が必要なのです。

とはいえ、強制されたルールがなければ成り立たないような組織は極めて脆弱な組織です。メンバーの考えがバラバラで統一性や一貫性がなく、十分な意思疎通もできないような組織です。

ですから、ウチの場合、少なくとも基本的な理念や方向性に関しては、ルールによる強制を必要としない、強い組織にしたいと私は思います。

結局のところ、そういう組織は、基本的な理念に関しては、メンバー相互の間で価値観が共有できている組織であるということになります。

ウチの場合はまだ、「ルールのルール」(9月14日の本欄)を必要としている段階であり、すくなくとも現象面だけでは価値観の浸透度合いはわかりません(内心はもちろんわかりません)。

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2023年11月 6日 (月)

照会は法技術

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

前回、法務局への照会とは前例を作ってもらうことだと言いましたが、これは実は、私達法を扱う者は誰でも本来身につけている基本的な技術です。

それが法解釈という技術です。法解釈とは一定の事実に法を当てはめるとどのような結論が出るのかを考える作業です。司法書士も日頃、例えば、「この不動産を貴方に売ります」と誰かに言われた方がそれに「買います」と答えた、という事実が、法的にはどんな結果をもたらすかを考えた上で、それに基づく手続きを行っています。大前提として法解釈が行われているのです。

法務局に対して行う照会は、これまで扱ったことのない事実が現れた時に、それが法的にどんな結果をもたらすのかを考えた上で、その結果が法務局が考えた結果と一致することを登記申請前に確認する作業です。

事前にそれを行わずに登記申請をし、その後に法務局の考えと違うとされた場合には、登記手続きを止めた上でその不一致を解消する作業を行う必要が生じ、取引を不安定なものにしてしまうため、そうならないために事前に確認しておく必要があるわけです。

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2023年11月 2日 (木)

前例をつくる仕事

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

法務局への照会について今日は少し視点を変えて考えてみます。

それは、法務局への照会とは、ある登記やその申請手続きで法的・理論的には可能と解されるが前例がないものについて、それを「可」として頂く、言ってみれば「前例を作って頂く」ことである、ということです。

法務局に限らず行政機関が「前例を作る」ことは容易なことではありません。国民に奉仕する職責を担った行政機関が公平かつ安定的な判断を迅速に行うためには、その判断が法令・通達等のルールに基づく必要があり、ルールに合致しているかどうかは、まず運用前例に照らし合わせて判断されるからです。

しかし、前例がないことが必ずしもルールに反しているとは限りません。ですから「照会」とは、あることが「前例はないがルールに反しない」ことを明らかにすることなのです。

従って、照会する側の準備(理論武装)にも、行政機関側の判断にもある程度の時間がかかることを考慮にいれておく必要があります。

弊社の前例創出の典型例である「会社分割・合併スキーム」(※)も双方に数ヶ月を要しました。


※ 拙著「新・中間省略登記が図解で分かる本」Q24)。

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2023年11月 1日 (水)

あなたのチームはチームですか

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

以前、チーム(運営)についての私の考えを述べました(9月19日〜25日)が、みなさんのチームは私の考えるチームにあたるのでしょうか?

あなたのチームは目的(目標)が明確ですか?それについてチームで話し合ったことはありますか?
目的以外でもチーム意思を決定する話し合いにはメンバー全員が参加し意見を述べていますか?話し合った結果については全員が賛同しましたか?チームリーダーはそれらのことを主導して実施していますか?

これらに全て「はい」と答えられなければ、あなたのチームは私の考えるチームとは違うものであり、チームリーダーも私の考えるマネジメント(組織運営者)とは違うということになります。

もっとも今期まではメンバーやリーダーの役割もチームの定義も私の考えが反映されてはいませんでしたからこれは当然です。

しかし、来期(2024年1月)からは、評価制度が役割等級制度に移行し、それぞれの役割もチームの定義もより明確になりますから、目指すチーム像も私の考えるものに近づくことを期待したいと思います。

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