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2023年9月29日 (金)

無理をするか

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日の「急な依頼の対処法」では「無理なく」対応できるかどうかを問題にしました。ご依頼には無理なく対応できることが原則です。

では、無理をしてまで対応するべきか悩んだ時にはどうすれば良いでしょうか。
先ず「無理」とは何か?
それは「何かを犠牲にする」ことです。
「何か」には次のようなものが考えられます。

1 他の(優先度の高い)業務
→業務の停滞を招き、場合によっては内外に問題を引き起こす可能性があります。

2 他の依頼者からの業務
→他の依頼者からの信頼度の低下を招くだけでなく、受託義務に違反する危険があります。

2 プライベートの時間
→残業や休日出勤をする。これが様々な意味で問題なのは言うまでもありません。

3 コスト(外注対応などでの費用)
→会社にとっても、ひいてはみなさん自身にとっても損失です。

4 対応自体に本来かけるべき時間
→事故の懸念要素の解消がないがしろになる危険があります(時間がないこと自体が懸念要素です)。

以上のような犠牲を払ってまで対応する必要があるか否かは、時には経営判断を伴う高度な判断です。

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2023年9月28日 (木)

急な依頼の対処法

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「限界を超えた急なご依頼」はお断りせざるを得ません。問題は「限界」がどこにあるのか、です。

これについて一律に明確な基準を設けることはもちろんできませんが、以下に、ホスピタリティにかなうと思われる検討手順案をお示しします。

1 対応可否の確認・・・依頼を受ける側として、希望通りの対応が可能か否かの確認。「急なご依頼」であっても弊社側が無理なく対応できるのであれば「限界」は超えていない。

無理のない対応ができない可能性が高い場合に以下を検討。

2 事実の確認・・・本当に「急」なのか、その期限が必須なのかの確認。時には依頼者が期限を(明確に)示していないこともあるので、期限を(改めて)確認する。

3 理由の確認・・・なぜ急ぐのかの確認。理由によっては急がなくても問題がない場合や別の選択肢がある場合も。

4 再度、対応可否の確認・・・無理をすれば対応できるのか、無理をする必要はあるのか、対応不能なのかの確認。

つまり考えるべきは「断るか否か」ではなく、「双方にとって最も良い解決方法は何か」だということです。

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2023年9月27日 (水)

断るというホスピタリティ

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

ホスピタリティについて5月の本欄では、ホスピタリティ不要の場合、言わばホスピタリティとコスト削減とのトレードオフについて書きました。今日は同じ関係でも逆に「ホスピタリティ過剰」とも言える対応について。

ホスピタリティはFLC&Sが大切にする「価値」の中でも中核的なものですから、メンバーはホスピタリティを常に念頭においています(と思います)。

しかしそれは、お客様のご要望を全て受け入れる必要があるということではありません。例えば急なご依頼への対応です。急なご依頼に対応できるのもホスピタリティのうちですから、ホスピタリティを日頃心がけているメンバーは、そのご要望にお答えしようとします。

しかし、これにも限界はあります。ホスピタリティを重んじるあまり、限界を超えたご依頼を無理をしてお受けしてしまうと、自分たちが過剰な負担を負うことになり、それはともすればサービスの質を下げかねませんし、ひいては依頼者にご迷惑をおかけしないとも限りません。

お断りすべき時にお断りするのも、ホスピタリティなのです。

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2023年9月26日 (火)

仲間を気にかける

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日はチームリーダーという視点で、二つのことをまとめてお話したので、少々分かりにくかったかも知れませんね。補足します。

「制度化されたチーム」とは、現在の弊社において、「チーム」や「グループ」、「室」と名付けられているものです。ここには役職としてリーダーが置かれます。その役割は一般的には昨日書いた通りですが、新・評価制度(2024年度から)では等級に応じた役割が明示されます。

「自然発生するチーム」とは、メンバー同士の協力関係のことです。この「チーム」では誰もが役職としてのチームリーダーと同様に、協力相手のことを気にかけ、働きかけて欲しいのです。

これは、仕事の完成に必要な最小限の意思疎通だけでなく、仕事に直接関わらないことでも、仲間のことを気にし、声をかける、などのことが時には必要だということです。

たまたま昨日の日経の記事で東大の山口慎太郎教授も「非公式コミュニケーション」の重要性を述べられていますが、これは役職としてのリーダーとメンバー間だけでなく、メンバー全員に求められることなのです。

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2023年9月25日 (月)

チームリーダーってなんだろう

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

チームリーダーには2種類あります。一つは制度化されたチームのそれ、もう一つは自然発生するチームのそれです。

どちらのチームも異なる個性を結集し目的を実現するためのものであり、リーダーの役割も個性を結集しチームを一つの方向に向かわせることです。

ところでチームが自然発生するのは、2人以上が協力して仕事をする場合の全てであり、チームリーダーの立場は協力する仕事の内容に応じて入れ替わります。

FLC&Sの場合一人で完結できる仕事はありませんから、誰もが常に様々な変動するチームのメンバーでありチームリーダーです。

リーダーには、意思決定主体、コミュニケーション主体、 問題解決主体、 教育主体、メンバーの心の拠り所等、様々な役回りが期待されます。

ですから、誰しも自分がチームリーダーなのだと自覚することで、より良いチームビルディングが行われます。

例えばチームリーダーは常にメンバー全員のことを気にかけ、働きかける必要がありますが、これは、全てのメンバーに期待される役割でもある、ということです。

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2023年9月22日 (金)

楽しさ

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日ご紹介した「チームビルディングセッション(TBS)の目的」(2020年)では、TBSの「大きな目的」を「一人ひとりの日々の行動を的確にかつ円滑に行えるように支援すること」としています。

「一人ひとりの日々の行動」が目指すのは「売上の増大(予算とその達成)、ミスの防止、業務の効率化」などです。

それを実現することによって「『高生産性と高報酬』具体的には『週休3日、残業ゼロ、高給与』」が実現でき、それがFLC&Sが最も重視する「楽しさの指標」であるとしています。

しかし、「楽しさ」はもちろんそれだけではありません。現在、「楽しさ」については、私達が実現すべき「個人的価値」の一つとして位置付けた上で、「生きることを楽しむこと、仕事を楽しむこと、それぞれ与えられた生を全うすること/笑顔になること/孤独でないこと/不安がないこと」と説明しています(2023年9月度の「価値研修」)。

高い生産性の下でより多くの報酬を獲得出来ることはそれらの楽しさを体現するための重要な手段ではありますが、一つの方法に過ぎません。

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2023年9月21日 (木)

私達の存在意義

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

総務経理チームのTBS(チームビルディングセッション)では、毎回冒頭で「TBSの目的」を確認しています。2020年に私が作ったもので、要は、FLC&Sの理念の一つである「世界一楽しい会社」を実現するために何をすべきかを、「楽しい」の意味から説き起こし、TBSの場で具体的に上げるべき成果は何かを述べたものです。

3年経った現在、「楽しさ」は「個人的価値」に、そして「価値」は「幸せの指標」に位置づけています(「価値研修」)。

そしてさらに、「幸せ」をFLC&Sの新しい理念、即ち「存在意義」(パーパス)として加えることを考えています。

即ち、「私達の存在意義(パーパス)は幸せの実現である」、ということです。

こういう言い方をすると、随分ベタな、平凡な表現に思われるかも知れませんが、結局のところ理念というものはこうした単純で平易なものなのではないでしょうか?

そして、「幸せ」は、言葉は平易でありふれたものですが、実現するまでには多くの困難を伴うことも多いと思います。

困難だからこそ理念とする価値があるのです。

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2023年9月20日 (水)

チームビルディング

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「チーム」には目的があり、チームメンバーはその目的を共有し、その達成のために互いに力を合わせます。それがチームの存在意義です。

弊社のメンバーは全員がいずれかのチームに所属していますから、それぞれが自チームの目的と会社全体の目的を共有し、その達成のために協力し合いながら仕事をします。

目的は共有しますが、メンバーの個性や能力、役割は多様です。多様だからこそ強いチームになれます。各自が多様な特性を発揮することで、より高度な目的達成が可能になります。一方で考え方の多様性はときに意見の不一致を招きます。目的は一つでもそれを達成する方法は一つではないからです。

メンバーは相互に多様な意見を受け止め、マネジメント(「リーダー」など)を中心に一つの結論を選択してチームを前進させ、目的の達成に近づきます。それが「チームビルディング」です(その時に先日学んだ「話し合いの作法」が参考になります)。

また、もう一つチームビルディングを助けるのが「ルール」です。多様なメンバーも同じ一つの「ルール」に従うからです。

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2023年9月19日 (火)

チームってなんだろう

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

弊社では複数の個性的なチームによって業務を行っています。そこで「チーム」とは一体なにか、考えてみました。

チームとは本来、複数の人達が共通の目的を実現する(目標を達成する)ために集まった、人の集合です。競技スポーツにおけるそれが典型です。

仕事の場合も、2人以上で協力して仕事をするとき、それは「チーム」です。競技スポーツ同様に、共通の明確な目的(目標)があります(司法書士も◯◯事務所、◯◯司法書士法人という「チーム」で仕事します)。

そして、組織の規模が大きくなって来ると「チーム」が分割されて複数の「チーム」が作られます(管理目的による分割)。

さらに組織が大きくなると、より合理的、効率的に成果を上げるために、特定の役割(機能)を担わせるチームが新たに、あるいは再編成によって作られます。

これらの「チーム」は元々の母体である「チーム」と同一の目的の他に、それぞれの役割に応じた目的を持ちます。

従って、「チームマネジメント」は、チームメンバーとともにそれらの目的を実現する役割を担うことになります。

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2023年9月15日 (金)

実践が効果を上げるには

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

ここまで、「対話」、「議論」を経て「決断」をしました。そして「自発的フォロー」がなされて行くはずです。

そして次が「実践」の段階ですが、ここで重要なのは「『やってよかった!』という喜びをなるべく早く実感してもらうことです」(282頁)。そのための秘訣は、「Small start, quick win」、即ち、小さなことからはじめて、なるべく早く成果を実感することです。

さらに、「『マイルストーン(目標)』や『アジェンダ(計画)』を組み込んで」「『いつまでに』『どれくらいやればいいのか』まで踏み込んで決めておけば、アクションするメンバーも迷わなくてすみますし、リーダーもチェックしやすくなります」。

弊社でも「backlog」を使ってタスク管理をしています。ただ、このタスクの設定過程で「自分ごとである」という認識を持てないと「やらされ感」が募り、タスクも放置されてしまう危険があります。

そうならないためにはプロセス(対話→決断→実践)が重要ですし、環境の変化に対応するためにその反復が必要です。

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2023年9月14日 (木)

自発的フォロー

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「決断」の後で大切なことは「すべてのメンバーが『自発的フォロー』を行うこと」だと中原教授は書かれています(280頁)。これは「自分たちで決めたことには、自分たちで従う」ということです。

しかし実際には、自分と違う意見が結論となったときに、それができないことが少なくないのではないでしょうか?

そうならないために、「対話」や「議論」を十分行うことと、「決め方」について全員が納得感を持つことが重要になってきます。

なお、これは、話し合いによってものごとを決めた場合だけのことではありません。既存のルールについても同じようなことが言えます。

最近の「価値研修」では「ルールのルール」についてお話しています。下記です。

1 ルールは守らなければならない。
2 ルールはその趣旨を理解しなければならない。
3 ルールは合理性を失うことがあり得ることを理解しなければならない。
4 ルールが不合理であれば正すべく行動しなければならない。

「正すべく行動」しないのであれば、「自発的フォロー」をしなければならないということです。

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2023年9月13日 (水)

決め方を決める

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「決断(議論)のルールの最後は「『どのように決めるか』を決める」です(274頁)。

「どのように」について、中原教授は次の5つの決め方を紹介しています。

1 全員で合意する
2 多数決
3 多段階での多数決
4 スコアで決める
5 評価で決める

「1」が最も理想的ですが、「全員が議論を尽くし」「意見が一つに収束するまで徹底的に話し続ける」ので、時間がかかり、全ての議題について用いることは難しいでしょう。

「2」は「世の中で最も多く用いられている、一番安易な決め方」ですが、問題は前述しました。

「3」は、例えば多数決で、最多得票のものが過半数に達していない場合、1位と2位の選択肢にしぼり、決戦投票を行う、などです。単純な多数決に比べて、「より多くの人が納得いく結果」になります。

「4」は、例えば、1位に3点、2位に2点、3位に1点をつけることとし、その合計点数で順位を出します。

「5」は、例えば、評価基準を予め複数つくっておき、それぞれの基準について5段階評価をおこない、合計点が一番高い候補を1位とするものです。

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2023年9月12日 (火)

いつ決めるか

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「決断(議論)」のルールの4つ目は「『いつ決めるか』を決める」、即ち「どれくらい対話・議論をしてから決めるか」を決めるということです(270頁)。

このルールには二つの側面があります。一つは、対話・議論が不十分なうちに決断してしまうという問題、もう一つは、対話が自己目的化してしまっていつまでたっても決断に至らないという問題です。

今ご紹介している「話し合いの作法」を知らない組織の場合、対話・議論を十分尽くさないうちに決断にいたってしまうことも多いと思われます。それがどのような不都合があるかは既に簡単にご説明しました。

逆に、「話し合いの作法」を中途半端に学ぶと、対話だけで満足してしまって、何の決断もできないということになりかねません。中原教授はこれを「対話万能症候群」「対話ロマンティシズム症候群」と呼んでいます(251頁)。

これらの問題を解決するために、ファシリテーターは期限を切ります。「○○までにメンバーが意見を全て出し、議論を尽くす」という期限です。

それが、「意見が飽和」し、決断をする時です。

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2023年9月11日 (月)

誰が決めるか

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「決断(議論)」のルールの3つ目は「『誰が決めるか』を決める」です(264頁)。

例えばTeam Building Session (TBS)で何ごとかを決めるとき、「誰が決める」のかを意識したことはありますか?

例えば、TBSではこんな手順でものごとを決めることはないでしょうか?
A案とB案のいずれにするか、チームとして決定する場合、リーダーが指名し、または自主的に、参加メンバー(全員?)が意見(いずれに賛成か、及びその根拠)を述べる。
その意見を踏まえた上で、どちらの案を採用するかをリーダーが宣言する。

中原教授によると、これは「メンバーで話し合い、リーダーが決める」(吸い上げ型)という決め方です。
決め方としては他に、

・「メンバーで話し合い、メンバーが決める」(民主主義)
・「メンバーで話し合わずに、リーダーが決める」(独裁)
・「メンバーで話し合わずに、メンバーが決める」(突然の多数決)

の3つがあります。

もちろん、「民主主義」が理想ですが、重要なのは「誰が決めるか」をメンバーが納得していることです。

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2023年9月 8日 (金)

多数決の使い方

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「決断(議論)」のルール、2つ目は「多数決に安易に逃げるな」です(261頁)。

意見が分かれた時に多数決で決めるのは明解ですし、民主的であるようにも思えます。

しかし、多数決が最善の方法であるわけではありません。最善の方法は全員一致です。
「全員一致にならないからこそ多数決によるんじゃないか」と言われそうですが、問題は全員一致にならないという結論に至るまでの過程です。

つまり、全員一致を目指したかどうか、が重要なのです。一つ目のルールで、メリット・デメリットが明らかにされ、それぞれ異なる意見への理解も深まり、妥協点も見出しやすくなります。最終的に一つの意見に支持が集まる可能性もありますし、場合によっては、第三の案が生み出されるかも知れません。

全員一致とは、全員がその意見の全てに賛成するということではないのです。

そして、結果的に全員一致で案が決定するまでに至らなかったとしても、議論を尽くしていれば、多数決で決まった案について、後で反対意見が蒸し返されたり、不満が出てくる可能性は小さくなるのです。

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2023年9月 7日 (木)

デメリットを見る

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

決断(議論)には5つのルールがあります(256頁)。

1つ目は、「メリット・デメリットを議論して明らかにすること」です。
これも当たり前のように思えて、実は(話し合いの場面に限らず)なんらかの提案についてのデメリットをきちんと把握出来ていないことは多いものです。

話を分かりやすくするために人材採用に例えて説明しましょう。求職者(提案者)は履歴書(提案書)に当然「良いこと」(メリット)しか書きませんし、面接者(決定権者)も「メリット」だけを見て「採用したい」という気持ちになると、敢えてその方(提案)の「悪いこと」(デメリット)を探そうとしなくなり勝ちですす。

しかし、どんなに素晴らしい方(アイデア)でも「デメリット」はあります。採否にも、採用後のマネジメント(運用)にも影響します。

そこで、面接時(検討時)の質問を工夫するなどの対策を講じますが、拮抗する複数の候補を用意するという対策も有効です。A、B2人の候補(2つの案)があれば、それぞれのメリット・デメリットを明らかにして比べやすいからです。

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2023年9月 6日 (水)

対話から決断へ

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「話し合い」は前段の「対話」の局面から、後段の「決断」(議論)の局面に入ります(248頁)。

みなさんはチーム課題の解決策を考え、決定するにあたって、「対話」や「議論」ができているでしょうか?

「対話」ではチームメンバー全員が対等(フラット)な関係で、「自分ごと」として意見を持ち寄ります。他のメンバーはそれらを一旦受け取り、鑑賞・吟味して、お互いの意見のズレや多様な考え方の存在に気づき、お互いに共通する部分とわかり合えない部分を明らかにする必要があります。

「議論」では、それぞれの意見のメリットやデメリットを明らかにし、自分たちにとって最善の選択は何かを皆で探り合う必要があります。その上での選択(「決断」)です。

「対話」において、全員の意見を受け取って、その共通する部分と相違する部分(ズレ)をきちんと認識する必要があるのは、解決策を最適な(最も民主的な)方法で選択するためです。

また、「議論」において、自分の意見について「デメリット」をきちんと認識する必要があるのは、その選択に後悔しないためです。

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2023年9月 5日 (火)

対話の効果

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

気を引き締めて(笑)、話題を戻します。

「対話」の要素の6番目、7番目は、要件ではなく効果です。6番目は「自分を疑い、他者に気づく」(213頁)、7番目は「共通理解」(218頁)です。

6番目の「自分を疑い・・・」に関しては以前に書きましたので(※)詳細は省きますが、「これが『逆』になりがち」なのはみなさんも納得ではないでしょうか」。
つまり、相手の考えを疑って、自分の話を尊重してしまうのです。

7番目の「共通理解」には、「対話」の意義が集約されていると言っても良いでしょう。
物事を決めるのに手っ取り早い方法としては「多数決」がありますが、これで決めてしまう(「対話」を省く)と、この「共通理解」が生まれる余地がありませんから、あとあと様々な問題を引き起こします。

ただし、対話によってすぐに共通理解が生まれるとは限りません。一度だけでは終わらない場合も、また、時間がかかる場合もあります。これを中原教授は漢方薬に例えています。そして、相互の違いを表出する結果、分かり合えなさだけが残る場合もあるのです。

※「対話」で己を疑う
http://hap.air-nifty.com/phytoncid/2023/07/post-6e3214.html

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2023年9月 4日 (月)

書く喜び

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

先週末の2日間のように、それまで継続して書いていた題材と関係のないことを唐突に書くことがあります。そうなるのは、それまでの題材が少し「中だるみ」気味になって来、さらに、それ以上に書きたい題材が出てきた(溜まってきた)時です。

「中だるみ」とは、ある連続した記事を「書く喜び」が書き始めに比べて少なくなった状態です。そして、最も「書く喜び」を感じられる、即ち書いていて楽しい、書き上げて満足、となるのは、書いている(書き上げた)内容に多少なりとも独自性(オリジナリティ)がある、と(自分で勝手にでも)感じることができるときです。

ですから、今回の「話し合い」の話題のように第三者の考え方から触発された題材の場合、それを自分なりに消化して独自の発想を展開できる間は、「書く喜び」も大きいのですが、自分の考えや気づきが盛り込みにくくなって来ると「中だるみ」が生じます。

ただ、独自性はなくとも、役に立つことをご紹介することも「書く喜び」ですから、みなさんの「リアクション」を励みに今後も書き続けるのはもちろんです。

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2023年9月 1日 (金)

意思疎通は一瞬

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「必須でない意思疎通」はあなたと相手の人生をより豊かなものにしてくれます。

その相手が、日々提供しているサービスの受け手(お客様)であれば、お客様の人生も豊かにしますし、一緒に仕事をしている同僚や上司、部下の方達であれば、その方達の人生も豊かにします。

しかし、「忙しくてそんなことをしている余裕はない!」ということもあるでしょう。

でも大丈夫、意思疎通は「一瞬」でできるのです。

それが、「笑顔」「会釈(えしゃく)」「アイコンタクト」など、礼儀作法やマナーと言われているものです。礼儀作法やマナーは単なる形式的な決めごとではなく、気持ちを一瞬で伝える技術でもあるのです。

◆「あなたに敵意はありません」「あなたに好意を持っています」という「意思」を一瞬で伝える「笑顔」。
◆「あなたに敬意を表します」「あなたに感謝しています」という「意思」を一瞬で伝える「会釈」。
◆「あなたのことを気にしています」「あなたを信頼しています」という「意思」を一瞬で伝える「アイコンタクト」

このように意思疎通は一瞬で可能なのです。

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