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2023年7月31日 (月)

対話とは

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

みなさんが「対話」と聞いて思い浮かべるイメージはどのようなものでしょうか?
チームリーダーとの定期面談?社内会議?雑談?研修での講師とのやり取り?・・・・色々だと思います。

しかし、これからご紹介し、弊社内での実践を模索している、「話し合い」の要素としての「対話」はこれらとは少し違います。以下「話し合いの作法」(※)からご紹介します(124頁~)。

◆対話とは「非日常の特異なコミュニケーション」である
◆私達は日常生活を生きるなかで「対話」を意識して「避けたり」「はしょったり」しながら、生きている

その代わりに、
1.言葉になるべく頼らない意思疎通
2.空気を読み合い生きること
3.背中を見て察して動くこと
を主体的に選択している

つまり私達のコミュニケーションは
「非言語」「察し」「忖度」
で成り立っているのです。

なぜなら、
「どんな物事にも自分の意見を明確に表明し、他者との意見の相違を確認していたら、時間もかかりますし、心理的に持ちません」
から。

そこで、「対話のイメージをすり合わせ、トレーニングする必要があります。」

※前出(7月28日)

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2023年7月30日 (日)

人の悩みは組織の課題?

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「人間の悩みは全て対人関係の悩みである」「個人だけで完結する悩み、いわゆる内面の悩みなどというものは存在しません」。

これは、「悩み」の解決が難しいということです。

「悩み」とは主観的なもの、自分が脳内で作り出したものなのですから、それが人間関係のような他者との関係性についてのものであれ、劣等感のような他者との比較によるものであれ、解決するのは自分自身でしかあり得ないのです。

しかし、大多数の人はそれに気がついていないため、悩みの解決に苦しむことになるのです。

そこで役立つのが、先日からご紹介している、中原教授の「話し合い」とその要素である「対話」についての考え方です。

「話し合いの作法」は「組織開発」の観点からのものですが、組織の課題は個人の悩みが原因になっているものが多く、個人の悩みの解決が組織の課題の解決に結びつくのではないかと考えさせられるものでもあります。

そこで、今後はこの欄で「話し合い」についてさらにご紹介して行くとともに、現場での活用を模索して行きます。

まずは「対話」の意味から。

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2023年7月29日 (土)

悩みは全て対人関係

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

26日の本欄「こじれる前に疑う」にはこれまでで最も多くのリアクションを頂きました。如何にみなさんが人間関係について悩まれている(?)かがわかります。

先日もご紹介した「嫌われる勇気」によると(※)アドラーは「人間の悩みは全て対人関係の悩みである」と断言しているそうです。そして同書では「哲人」に「個人だけで完結する悩み、いわゆる内面の悩みなどというものは存在しません」と語らせています。「そんなことはないだろう!」と思った方も多いと思います。

同書でも「青年」は、「もっと高尚でもっと大きな悩みが存在します!幸福とは何か、自由とは何か、そして人生の意味とは何か。」と叫びます。

しかし、どんな悩みも他人と自分を比較した上で、自分自身で作り出すものです。

例えば同書では「哲人」自身の「背が低い」という悩み(劣等感)について取り上げています。背が低いというのは客観的な事実ですが、これは「劣等性」ではなく、他者との比較によって自分でつくり出した「劣等感」に過ぎない、つまりこれも「対人関係の悩み」なのです。


※同書(ダイヤモンド社)71頁~

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2023年7月28日 (金)

「対話」で己を疑う

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「疑うのが仕事」「最も疑うべきは自分」については、最近読んだある本にも似たこと書かれています。先日(7月11日)ちらっとご紹介した「話し合いの作法」(※)です。

この本には、「話し合い」とは「対話」と「決断」であり、「対話」の8つの要素の一つが、「自己の考えを『サスペクト(疑い)』し、他者の考えを『リスペクト(尊重)』する行為である」と書かれています。

つまり(この本で条件づけられている)「対話」を行うことで、「これまでの自己を疑い、自己をかえられる契機を得られること(自己変容)」、より具体的には次のような成果が得られると言います。

「 1.『自分はわかっていなかった』と、無知の知を自覚できる
  2.『自分の考えは、他人にはそう見えたんだ』と異なる視点に気づくことができる
  3.『思い込み(ドクサ)』を破壊して、自分自身を無にできる 」

自己懐疑ができないので人間関係は厄介なのですが、「対話」によれば難しいことではありません。ただこの「対話」が、みなさんが想像されているものとは少々違うのです。

 

※中原淳著 PHPビジネス新書 2022年
 「双方向」のコミュニケーションについて考えるためのヒントを頂いてます。

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2023年7月27日 (木)

実は悪化させたい

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日、「苦手、嫌いと思うのは他でもないあなた自身です。あなたが作り出した感情です。」と書いていて、似たようなことがある本に書いてあったのを思い出しました。

青年 「通りかかったウエイターが私の上着にコーヒーをこぼしてしまいました」「カッとなったわたしは思わず大声で怒鳴りつけました」「怒りに駆られ、我を忘れてしまったのです」

哲人 「ひとえに『大声を出すために、怒った』のです。つまり、大声を出すという目的をかなえるために、怒りの感情をつくり上げたのです。」

「目的が先にあって、その目的を達成する手段として不安や恐怖といった感情をこしらえている」「これを『目的論』と呼びます」。

アドラー心理学における「目的論」の説明ですが、この本は数年前のベストセラーでしたから読んだ方も多いと思います(※)。

「目的論」によれば、苦手、嫌いというのは人間関係を悪化させたい(遠ざけたい、関わりたくない)、という目的を達成するために自分自身でこしらえた感情だということになります。

人間関係は悪化させたいから悪化するのです。

 

※嫌われる勇気(ダイヤモンド社 2013年) p.27~34

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2023年7月26日 (水)

こじれる前に疑う

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

こじれきった人間関係を修復する方法について書きましたが、できればこじれる前になんとか軌道修正したいものです。顔も見たくない、口もききたくない、一緒の空気を吸いたくない、といったところまで行く前に、あの人苦手、相性が悪い、嫌い、信頼できない、程度のところでなんとか手を打ちたいものです。

そのときもやはり意味を持つのは「おのれを疑う」ことです。こういった気持ちになる原因が自分にあるのではないかと疑うのですが、これはむしろ疑うというより、自分が悪いと決めて、それを前提にどうすればよいのかを考えるということです。

おのれを疑うとは実はそこまで考えることなのです。自分は悪い、間違っている。それを認めることです。

あの人苦手、嫌い、信頼できない、とレッテルを張ることそのものが間違っています。「だって原因は向こうにあるのですよ」と思った方、その考えが間違っているのです。苦手、嫌いと思うのは他でもないあなた自身です。あなたが作り出した感情です。

まぁ、自分を疑える人が少ないからこそ、これは厄介な問題なのですが。

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2023年7月25日 (火)

人間関係も疑いから

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

人間関係の問題を解決する最も望ましい方法は、当事者自身による解決です。しかし(誤解を恐れずに言えば)当事者に問題を解決しようという意識がありませんので、これはあまり期待できません。

そこで第三者が解決に乗り出すことになります。まず人間関係がこじれた原因を探ります。一つ一つの事実を洗い出して、ボタンの掛け違いがないか、誤解がないか、確認していきます。
次に、それらの誤解を解くべく当事者を説得します。しかし、結局こういったオーソドックスな方法も、当事者に解決しようという意識がない限り効を奏しません。

つまり、カギとなるのは「自分たちで問題を解決しようという意識」なのですが、これは、裏を返せば、自分自身を疑うことができるかどうか、なのです。

こじれた人間関係の下では、双方とも相手側にその原因がある、と考えていることが大半です。確かにそれもあるのかも知れませんが、それを責める前に、自分に原因があるのではないかと疑うことが必要です。

良好な人間関係には相手を尊重するより、「自分を疑う」ことが重要なのです。

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2023年7月24日 (月)

最も疑うべきもの

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

司法書士業務プロパーやマネジメントにおいて「疑う」態度が重要であることの例として、本人確認、書類確認と部下の立て直しを取り上げました。その際、疑いを向ける対象については特に着目せず、「最も疑うべきもの」について言及しませんでした。

最も疑いを向けるべき対象、それは、自分自身です。

疑いを向けるべき対象から自分自身を外したのでは、的確な事実認定や正しい判断を行うことはできません。

本人確認や書類確認の場合は、自分が確認対象(当事者本人、書類作成者)に対して何らかの先入観にとらわれていないか、バイアスがかかっていないかと疑うことが必要です。マネジメントの場合は、自分が部下を偏見の目でみていないか、うわさ話を真に受けていないかと疑うことが大切です。

これができてやっと、本人確認・書類確認や、マネジメント職による部下の立て直しを行うための準備が整うと言って良いでしょう。

そして、自分を疑う態度が特に求められるのが、「人間関係」即ち(主に仕事上での)人と人との「気持ちのつながり」が問題となる場面なのです。

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2023年7月23日 (日)

上司も疑うのが仕事

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

私達は「疑うのが仕事」ですが、それは司法書士業務プロパーに関してだけではありません。例えばマネジメントにおいても、さらに広く人間関係全般においても「疑う」態度が非常に重要です。つまり、表面的に見えている部分を額面通りに受け取らずに、かならず裏があると疑い、見えていないところに目を凝らし、物事の本質をつかもうとすることです。

例えばあなたがマネジメント職で、成績が落ちてきている部下や元気がない部下がおり、その方たちをなんとかしなければならないとします。当然あなたがまずやるべきことは現状を把握し、その原因を探るべく情報を集めることです。当人の話を聞くことも必要ですし、周辺からの情報を得る必要もあるでしょう。

そのときにそれらの情報の表面だけを見るのではなく、必ず見えていない裏があるのだと疑い、それを探り出すことが必要です。当人が本当のことを言っていないかも知れませんし、周辺からの情報も単なる憶測やうわさの類かもしれないのです。

表層に惑わされず、隠された真実に近づくことが問題解決の第一歩です。

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2023年7月22日 (土)

疑うのが仕事

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

ものごとには何でも表と裏があります。日向と日陰があります。メリットとデメリットがあります。いまさら何を当たり前のことを言っているんだと思った方は、先日(※)お話した「慢心」がある方でしょう(誰でもみなさんそうですが)。

つまり、普通の方はものごとの表や日向やメリットしか見えない(見ようとしない)のです。それが、「認知バイアス」です。

私達司法書士の役割は、一般の方には見えない裏や日陰やデメリットに目を向けることです。疑うのが仕事です。

私達が行う「本人確認」では「この人はおそらく当人に間違いないが、決まりだから身分証明書を確認させてもらう」のではなく「この人はにせものかもしれないから、その疑いを覆す心証が必要だ。身分証明書はその一助に過ぎない」と考えます。

正確な書類を扱うためにも、「これは銀行が作った書類だから間違いはないだろうが念のため確認する」のではなく「銀行だって間違えることはある。だから我々が確認する」と考えます。

そうでないと、「認知バイアス」のくさりを引きちぎることはできないのです。

http://hap.air-nifty.com/phytoncid/2023/07/post-ae5cb6.html

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2023年7月21日 (金)

契約書に記入するということ

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

私達司法書士(法人)は、登記に使用する融資関連契約書に何らかの事項の記入を依頼される場合があります。

しかし、これはあくまでも限定的なものです。なぜなら、契約書に記入する権限を持っているのは、契約書の「作成名義人」、即ち契約当事者のみだからです。

私達が記入を行うのは、やむを得ない理由がある場合に、契約当事者(双方)からその権限を与えられて行う場合に限られます。

典型的なのは「日付」です。例えば抵当権設定契約書の「日付」は担保設定日ですが、これは融資実行日です。設定契約書は融資実行日の登記申請に使用しますが、準備の都合上事前に司法書士に引き渡す必要があります。しかし、その時点では融資実行日は予定にすぎず、変更される可能性があります。そこで、設定日は空欄(鉛筆等で予定日を記入)のまま引き渡され、司法書士がその記入を委託されることになります。

日付以外の部分に関しては、記入や訂正を依頼されるということは基本的にあり得ません。捨印を頂くのも日付等の記入部分についての万が一の誤記に備えてです。

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2023年7月20日 (木)

話し合い「的」解決

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

組織力を高めるためには組織の意思決定過程にメンバー全員が関与することが必要で、そのために「話し合い」の技術を身につける必要があります。

意思決定と言っても大げさなことではなく、日常のちょっとした約束事を決める場合でもこの技術(の考え方)は有効です。

例えば今、連日の酷暑が続いていますが、室温の調節はどういう基準で行ったら良いか、とか。

元々これに関してはクールビズ、ウォームビズのルール(温度基準)があるのですが、コロナ禍でこれを単純には適用できない(するのが難しい)状況が発生しているようです。

それは、換気のための窓開けが必要なため、場所による温度差が想定よりも大きくなっているというものです。

クールビズルールでは地球温暖化防止の観点から室温を高め(といっても28度なので熱中症対策にも十分なのですが)に設定し、個人の体感温度差は卓上扇風機で調整するというものですが、この状況ですとこういった繊細(?)な調整のレベルではなくなっています。

こんな問題の解決においても重要なのは「話し合い」の精神です。

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2023年7月19日 (水)

なぜ話し合う (さらに続き)

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

先日からお伝えしている「話し合い」は、現在みなさんがTeam Building Session(TBS)などの社内ミーティングで行っているものとも、みなさんの大半が子供のころから経験してきた話し合いとも少し違うものです。概要は7月11日の記事(※)を、詳細(に興味のある方)は引用元の書籍を是非ご参照ください。

ところで、私が「みなさん自身が創る」ことに加えて「話し合い」を重視しているのは、FLC&Sが今を勝ち抜き、未来を創っていくためには組織の力を高めていくことが不可欠だからです。

今、FLC&Sの組織としてはチームが中心になって活動していますから、まず高めるべきはチーム力です。各チームリーダーがそれぞれTBS等を中心にチーム力強化を図っていますし、グループリーダーや統括、経営会議によるマネジメントや支援も継続的に行われていますが、さらに組織としての力を高めるためには、チームメンバー全員のチーム意思決定への関与度を高めることが必要です。

そのための技術が「話し合い」なのです。

 

7月11日 必要なのは「話し合い」 

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2023年7月18日 (火)

なぜ話し合う (続き)

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

時代を勝ち抜き、未来を創るためにはみなさん全員が考えを一つにし、力を合わせて行動して行くことが必要ですが、「話し合い」はそのために役に立つのでしょうか。

みんなで仲良く話し合っても仕方がないんじゃないか、150人が考えを一つにするなんてできない、それよりは強力なリーダーシップのある「強い」リーダーが組織を引っ張って行ってくれれば良いのではないか、と思った人もいるかもしれません。

しかし、「全員が考えを一つに」とは全員の考えが完全に一致するということではありません。組織としての考え方を一つにまとめること、それに全員が関わること、です。ここで使われる技術が「話し合い」です。それができずに一人のリーダーが組織の考えを決めるのは「独裁」であり、それがどんな悲劇を引き起こすかはみなさんも良くご存知のとおりです。

私はこれまで、未来を創るのはメンバーであるみなさん自身だ(誰かに何かをしてもらうのではない)と申し上げてきました。

それは、「話し合い」を通じてみんなで未来を創って行くということなのです。

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2023年7月17日 (月)

なぜ話し合う

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

雑談も大事ですが、会話のより重要な役割について考えてみたいと思います。

会話については、数日前(※)に「話し合い」について少し触れました。「話し合いによって前に進むことができる」のですが(中原教授の受け売りです)、前に進むとはどういうことでしょうか。また、「話し合い」とは何で、どうして必要なのでしょうか。


私達は「未来を創る」を基本理念としています。そして、「未来を創る」とは今を勝ち抜くこと、今後やってくる(既に始まっている)厳しい時代を勝ち抜いていくということでもあります。

そして、時代を勝ち抜き、未来を創るのは私たち全員です。

どんな未来を実現したいのか(「やがて来る時代の不動産取引」は私の考える未来図に過ぎません)。未来に向かって勝ち抜くためには何をしていかなければならないか。こういったことについて、みなさん全員が考えを一つにし、力を合わせて行動して行くことで初めて、勝ち抜き、未来を創ることが現実のものに近づくのです。

そして「話し合い」はそのために私達が今後身につけるべき必須の「技術」です。

7月11日 必要なのは「話し合い」 

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2023年7月16日 (日)

プライバシーに踏み込む

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日、プライバシーに踏み込むことの違和感について書きました。ここでいう「踏み込む」とは、初対面あるいはそれに近い人に前置きなしにプライベートなことを尋ねるということです。前置きがあれば、受け止め方も違ったかも知れません。

前置き、とは、例えば昨日触れた理髪店の例(昨年8月2日のよしなしごと)ですと、突然「お勤め先はお近くですか」と聞くのではなく、まず、「お仕事のことなどをお聞きしても差し支えありませんか?」と承諾を求める、などの手順を踏むということです(承諾するかどうかはまた別ですが)。

もっとも、プライベートな話であることの前に、そもそも散髪以外のこと(雑談など)をしても良いのかが問題です。散髪が目的で来ているのだから、それ以外は必要ないという方もいるでしょう。

つまり、承諾をとるならまず「散髪と関係ない話」「雑談」をすることについて、です。

逆に散髪と関係のある話をすることも考えられます。ただそれに顧客が必ずしも興味があるとは限りませんから、顧客の反応を見ながらということになりますが。

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2023年7月15日 (土)

無駄話

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

先日ある社員の方との雑談で、私が無駄話が嫌いだと思っていたと言われました。その理由が、この「よしなしごと」に以前書いた、理髪店での会話についての記事だったそうなので、早速その記事(昨年8月2日付)を読み返してみました。

確かに、「お勤め先はお近くですか?」と聞かれて、散髪とは全く関係のないことを親しくもない方に話すことに腹が立つ、と書いています。

これでは私が本題と関係のないことを話すことや親しくない方と話すことが嫌いだと受け取られても仕方ないのですが、その後の記事(8月4日付)で、腹が立つ理由として、(仕事の話を振られても)仕事に就いていない人や、仕事の話をしたくない人もいるでしょうと書いています。

つまり、私が違和感を感じるのは、相手のことを良く知らないにも関わらず、その方のプライバシーに平気で踏み込むことです。

もちろん理髪店の方も、顧客との信頼関係を築きたいと考えてのことでしょうから、そこまで不快に思うべきではないのかも知れませんが、もっと良い会話の仕方もあることは同じ日の記事に書いています。

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2023年7月14日 (金)

しくみを阻むもの

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日、「自分の実力(技術や知識)に対する慢心」があると言いました。「慢心」というと大げさに聞こえますが、たとえば「こんな基本的なことを自分が間違えるはずがない」「こんな簡単なことを自分が見逃すはずがない」という気持ちは誰にでもあるはずです。

しかし、間違いや見逃しが「100%ない」と言い切れるでしょうか?

現実に熟練者や実力者がミスを犯すことはあるのですから、「100%」「絶対」はないのです。

それを可能な限り100%に近づける方法が「システム」であり「二人一組」なのですが、こういうしくみを作ったときに障害になることが2つあります。

一つは、それを使う方自身に、「自分に慢心や油断がある」という自覚がないことです。
二つ目は、しくみをつかうことで、手間が増え、生産性が落ちることです。

一つ目に関しては、それぞれの方達に自覚して頂くしかありません。
二つ目に関しては、ミス防止と生産性向上は基本的にトレードオフの関係(一方を実現するためには他方が犠牲になる)ですので、両者を比較考量して考えることになります。

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2023年7月13日 (木)

潜む慢心

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

私たちの仕事は全て(最低でも)「二人一組」で行うことになっています。「ことになっている」というのは、仕事の結果をより良いものにするために、そうすることが必要であり、そうすることがルールになっているということです。

例えば、誰かが何かを作成したら、他の人がレビュー(チェック)します。作成されたものを誰かが発信(送信)するときには、その前に他の人が発信(送信)先を間違えていないかレビューします。

誰かが支払いをするときは他の人が金額や支払い先を確認します。誰かがルール案をつくったら他の人がその妥当性を検討します。

この「二人一組」は、以前お話した「システム」とほぼ同義です。

しかし、時にこの「ニ人一組原則」が忘れられることがあります。特に仕事に慣れて来た人、熟練の人、マネジメント層は要注意です。もちろんそこにはそうなるだけの様々な理由や事情が必ずあり、この原則をことさらにないがしろにしようとする人はいません。

ただ、背景には必ず自分の実力(技術や知識)に対する慢心が隠れていることに気がついて欲しいと思います。

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2023年7月12日 (水)

未熟な地球人

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

私自身がまだまだ登記星人から地球人に戻り切っていなかったと反省した件です。

先日全国住宅産業協会(全住協)の優良住宅事業表彰受賞プロジェクトの発表会(第二弾)があり、発表を拝見し大変感銘を受けました。開始前に審査員のおひとりから、応募者のレベルが上がっているというお話を伺っていました。

プロジェクト用地が買いにくくなっていることも要因の一つだということでしたが、各社さまとも意匠だけでなく、価値を高める独自の様々な工夫を凝らされており、立地などの不利な条件を補って余りある魅力的なプロジェクトに仕上げていらっしゃったことは感動的ですらありました。

不動産って、こういうものなのだよな、と認識し直したのですが、実はその前週、発表会第一弾があり、そちらでは弊社のお取引先様のプロジェクトの発表も複数社あったのです。こちらには、両社を担当している方達にも参加して頂き、自分たちが登記を担当している不動産をより深く知って頂くべきであったと大いに反省した次第です。

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2023年7月11日 (火)

必要なのは「話し合い」

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

現在、朝礼や研修や会議では「双方向」(参加者の積極的な発言)をうながしています。しかし、その目的、ひいては朝礼や研修、そして会議の目的が明確ではありませんでした。

簡単に言えば、目的は「課題の解決」とその前提としての「情報の共有」です。従って、参加者の積極的な発言は、それらの目的にとって、そして参加者自身にとっても意義があるはずです。

しかし、一人が質問して、参加者がそれに答える、さらにそれに対して質問者がコメントする。この様な進め方は問題解決にとって有効なのでしょうか?

そんな疑問に対して一つの答えが示されました。

必要なのは「話し合い」だというのです。

1. 話し合いとは、人々が身近な他者とともに働いたり、学んだり、暮らしていくために、
2. 自分が抱く意見を、お互いに伝え合い(=対話)、
3. 他社との「意見の分かれ道」を探り合い、メリット・デメリットを考え、
4. 自分たちで納得感のある決断を行い、ともに前に進むこと(=決断)。

 ~中原淳「話し合いの作法」(PHPビジネス新書/2022年)より~

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2023年7月10日 (月)

効果的な社内研修 (2)

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

研修を必修にしても、受ける側がその必要性を認識していなければ効果は上がりません。
見方を変えると、研修は課題解決手段の一つですから、当人が課題を認識していなければ解決もへったくれもない、即ち研修を受ける意味すらわからないということになります。

例えば、ミスの発生を防止するという課題を解決するために、ある基本動作を身に付けさせることが効果的だということが分かっているとします。それを身に付けさせるための研修を、これが身に付いてはいないが、たまたまミスをしたことがない(他の条件が重なるとミス発生の可能性が高まる)人に受けさせたとしても、効果は上がりません。研修を受ける必要性を感じないからです。

「なんでこんなことをやらなければならないのか」と思うだけで、主体的に習得しようとは思いません。

もう一つの例は、もっと極端です。「事故防止研修」です。140人のスタッフの中で、不動産事故の危険に直面した経験のある人は私を含め10名もいません。「あしもとのこと」などで生々しい実態を知って頂く必要があります。

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2023年7月 9日 (日)

効果的な社内研修 (1)

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

FLC&Sでは様々な社内研修が実施されています。

社内研修は次のように類型化されます。
1 オフ・ザ・ジョブとオン・ザ・ジョブ
2 座学とシミュレーション式
3 新人向けと既存社員向け
4 必修と任意

このうち特に座学研修と必修の研修に関しては方法を見直す余地があります。

先ず、必修の社内研修は必ずしも効果が上がらないと考えられます。

なぜなら、研修とは必要なもの(技術、知識やマインドセット)を身につけることですが、効果を上げるためには受講者自身がその必要性や有用性を感じて、積極的に、楽しく受けることが重要だと考えられるからです。

研修の必要性を感じていない場合としては、必要なものが

① 身に付いている
② 実際には身に付いていないが自分では身に付いていると思っている
③ 身に付ける必要がないと思っている

のいずれかの場合が考えられます。

この時に、周囲が必要だと考えて社内研修を強制的に受けさせても、当人が必要がないと思っている限り(①は実際に必要ないですが)楽しくないですし、効果も上がらないでしょう。

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2023年7月 8日 (土)

名前の意味

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

私が社員全員の名前をフルネームで覚えようとしているのは、「名前は大切だ」と思ったからです。

ではなぜ名前は大切なのか?

それは名付けた方がいるからです。対象が人であれ、物であれ、動物であれ、名付けた方はそれを大切にするために色々な思いを込めて名前を付けます。

名付けた方が大切にした名前とその思い(とその持ち主)を、名前を呼ぶ私達も大切にしなければならないのは当然です。

名前を付けられるのは人や物だけではありません。企業もそうです。また、弊社では会議体にも名前をつけています。

例えばチーム会議にはTeam Building Session(TBS)という名前を付けています。そこにはこの大切な会議によって何をなし得たいかという思いがこめられています。「チームをよりよいものに作り上げて行く」という意味で「チームビルディング」、メンバーが積極的に参加する(発言する)ことを期待して「セッション」、としました。

みなさんには是非この意味を理解して、名前と思いを大切にし、実のある会議体に育てて行って頂きたいと思います。

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2023年7月 7日 (金)

取引関係文書

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

犯罪収益移転防止法(犯収法)及び同法施行規則に定められた、「取引関係文書」の内容について、「FLC&Sのマインドセット」の一つである「法的思考」を行ってみました(制度趣旨からの検討)。

犯収法の目的は「本人特定事項」「等の確認」「等の措置を講ずる」ことで「犯罪による収益の移転を防止する」ことです(同法1条)。

そして、「取引関係文書」は、上記「本人特定事項の確認」の一方法として「本人確認書類」「の提示」「を受けるとともに」「転送をしない」「書留郵便等」「により」「送付する」ものです(同規則6条1項1号ロ)。

「本人特定事項」とは、「自然人」「は氏名、住居」「及び生年月日」です(同法4条1項1号)。

つまり、氏名・住居等の確認の資料として本人確認書類の提示を受け、その氏名・住居宛に郵便を送り、到達することが確認できれば、犯収法の目的は達成できるということです。

以上から、受け取る側が「文書」の内容を認識する必要はなく、ただ、混乱を避けるため取引関係のものであることを示すことを要求していると解されます。

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2023年7月 6日 (木)

反システム

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

システムとは「互いに有機的に機能しあってより高度な機能を発揮できる状態になった組織」であると定義され、大規模化を前提にしているように思えます。

しかし、大規模でなくても、人が2人以上存在する場合には、生産性とミス防止の観点からシステム化は絶対的に必要なものです。

例えば、2人が互いに協力することなく、別々に仕事をしていたとすると、システム化されておらず、効率も悪く、ミスも出やすくなります。

弊社の場合は色々な形で協力や分担をし合いながら仕事をするしくみになっており、システム化は当然のように思えるかも知れませんが、中にはこのしくみに従わないケース(反システム)があります。

反システムは無自覚に起こります。
例えば実力者が第三者の目を通さずに業務を進めてミスにつながる場合。

そこでは「皆忙しいので申し訳ない」等の理由があることも多く、実力者がミスを犯すことは少ないことも事実でしょう。

しかしいかなる実力者でもミスと無縁でない以上、反システムそのものが禁忌であり、自分がそれを侵すのだという認識を持つことが必要です。

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2023年7月 5日 (水)

価値の裏側

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日の価値研修では「幸せですか?」ではなく「自分が大切にしていることは何か考えたことはありますか?」と尋ねました。あるという方もないという方もいますし、あるけど何かは言えないという方もいました。家族という方が複数いたのは「幸せ」と共通しており興味深く感じました。

これを尋ねたのは、個人の価値観と組織の価値観が相容れない場合とはどのような場合なのか考える糸口にしたかったからです。しかし、価値観同士を比較してもあまり意味はないことに気づかされました(もちろんみなさんが何を大切にして生きているのかを聞けるのは貴重な機会でしたから、聞けたこと自体はとても良かったと思いますし、考えているが人には言えないというのも良くわかります)。

むしろ、どんな価値にも「裏」があります(どんなに大切なものでもそれを大切にするためには犠牲にしなければならないものはあるはずです)から、この「裏」を突き詰めて考えてみれば、価値同士が相容れないのはどういう場合かがわかるはずです(何事にも「裏」=デメリットがあるのは当然なのですが)。

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2023年7月 4日 (火)

価値の強要でなく共有

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「よしなしごと」や「価値研修」の内容は常に変化していますが、変わらない部分もあります。その一つが、価値観を明確にすることです。捉え方の未熟さや環境の変化によって、内容が変わることはありますが、その時その時の価値観を明確にすること自体は変わりません。

そして、その価値観はFLC&Sのメンバーにも共有してもらう必要があると思っています。価値観は私達の方向性を決めるものだからです。

これを価値観の押しつけだと感じる方もいらっしゃるかも知れません。しかし、私は価値観を押し付けることはできないと思っています。人の信念を無理やり変えることは不可能ですし、それを試みること自体許されません。自分の価値観が正しいからそれを受け入れろ、というつもりもありません。

ですから、自分の価値観は違うという方とは是非話をし、価値観に関する議論を深めたいと思っています(それによって価値観が変わるかも知れません)。

その意味で、双方向のコミュニケーションが大切なのです(「価値研修」も「月次朝礼」も双方向形式に変えました)。

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2023年7月 3日 (月)

専門職を管理する

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

専門職のマネジメントを非専門職が行うことに問題はないのでしょうか?

非専門職によるマネジメントの対象となる業務は、「専門業務」(免許を受けた者のみが行い得る業務)と、「非専門業務」(それ以外の業務、即ち営業、総務、人事などの業務)とに分けることができます。

まず、専門職が非専門業務を行う場合のマネジメントを非専門職が行うことに問題がないのは明白です。

例えば運送業において、専門職(運転手)が営業・総務・人事などの非専門業務を行う場合に、それをマネジメントする立場の者が運転免許を有している必要がないのは当然です。

一方、運転手のシフトや、運転のための規定を定め、それらに運転手が従っているかを管理し、従っていないものには従わせる(指揮命令)場合、これは専門業務のマネジメントですが、これを行うためにも運転免許は不要です。

即ち、専門職をマネジメントする者に免許保有を求めないことは、免許を必要とする趣旨(交通の安全確保)に反しないどころか、より、それを推進することになるとさえ言えるのではないでしょうか?

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2023年7月 2日 (日)

非専門職による専門業務の管理

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日ご紹介した記事(在宅医療で薬剤師が服薬管理)でいう「全体管理」の内容は不明ですが、一般的に、専門的業務の管理を非専門職が行うと言う場合の管理業務の内容は、専門業務の内容についての判断をともなわない、主に業務(専門業務+非専門業務)の効率化や合理化を目的とした、組織化・人員統制・差配や諸調整などです。

これを「一般管理」と呼ぶことにします。

今回の試みはそもそも専門職の不足を補うためのものですし、専門的判断とは直接関係しない「一般管理」は、非専門職、しかも当該業務に(専門職以上に)長けている個人や法人(今回で言えば総合商社)に委ねるのは合理的だと思います。

もちろん、専門分野についての判断に踏み込まないことを担保するための何らかのしくみは用意する必要があります。今回の試みでそれが用意されているのかは不明ですが、大手総合商社の場合、内部統制にある程度それを委ねることができるのではないでしょうか。

なお、一般管理においては専門職が非専門職の指揮命令に服することも当然必要になります。

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2023年7月 1日 (土)

免許のない者に管理される

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

先日、薬剤師が在宅医療での服薬管理を看護師に代わって行うというニュースを共有しました(29日)。医療の業界は私達の業界との類似性を感じることが多く、ニュースも良く目に留まります。

今回の報道の取り組みには電子カルテのクラウドシステムを提供している会社と、総合商社が関わっているそうです。電子カルテの会社は、自社のシステムによって関係者間の連携の効率化を支援するということだと思いますが、総合商社は「サービスの全体管理を担う」のだそうです。

ここで気になったのが、薬剤師や看護師の業務の「管理」を、総合商社が行うという表現です。

総合商社が、厳格な免許が必要な薬剤師あるいは薬局の業務や看護師あるいは病・医院ないし訪問看護ステーションの業務を直接行ったり、業務内容についての具体的な指揮命令を行うということであれば問題とされるでしょうが、ここでいう「全体管理」とは当然そういう意味ではないと思います。

では、我々司法書士が司法書士でない個人や企業の「全体管理」を受けるとすると問題になるのでしょうか?

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