日常の認知バイアス
(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
本日、ある地方銀行さまで不動産取引事故の防止方法についての研修を行います。
その中で「認知バイアス」についての話をします。
こういう文脈です。
〈不動産事故を引き起こす相手は地面師であったり、無権代理人であったり、意思無能力者だったりする。取引当事者(特に買主と買主に融資する金融機関)が不動産事故の被害に合わないためには、それらのいわば「加害者」と戦わなければならず、それを助けるのが司法書士の役割であるように一般的には思われている〉
〈しかし、私が思うに、戦うべき相手は彼らではなく、自分自身なのである。
自分が「認知バイアス」にとらわれることが、不動産事故の大きな要因なのである。
事故を防ぐには自分との戦いによって認知バイアスから解放されることが必要である〉
認知バイアスとは「先入観にとらわれて物事の一側面にだけ注意が向けられ、その他の側面についての思慮が足りない」状態を言います(※)。
そして、認知バイアスは、仕事、私生活を問わず、生活上のあらゆる場面で生じるものです。
例えば、今、弊社では人員の増強が急務で、連日採用面接を行なっています。その面接の場面でも典型的な認知バイアスに囚われます。
履歴書や、職務経歴書、紹介会社からの紹介文などにより、「先入観」を抱かされます。それが面接での当人の話によって増幅され、「素晴らしい人材だ、是非採用したい」というバイアスに囚われてしまいます。
それにより他の側面(マイナス面等)への思慮が足りなくなってしまうのです。
この認知バイアスから解放される方法は一つしかありません。
※鈴木宏昭「認知バイアス 心に潜むふしぎな働き」(講談社ブルーバックス)p.4
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