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2022年11月28日 (月)

克服と回復

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

この2日ほどレジリエンス(レジリエントな特質またはマインドセット)について書きましたが、以前、失敗や試練を「克服する」ことについて話をしましたので(3月の月次朝礼)、それとレジリエンスの関係はどうなるのかと、ふと考えてしまいました。

克服する、というのは、いかにも試練に対してそれこそ「めげない」、強靭な精神を前提にしているように思えます。言葉自体にも「困難に負けない」という意味が含まれます(三省堂国語辞典第7版)。

では試練を克服できる人にレジリエンスは必要ないのでしょうか。

試練に見舞われたときの対処方法としては、克服すべく立ち向かうという選択肢と、立ち向かわず避難するという選択肢があります。

どちらを選択するかは、試練の内容とその方自身の特性や思考習慣、心身の状態等の諸条件にかかってきますが、レジリエンスの有無とは関係ありません。

レジリエンスが関係してくるのは試練が去った後です。

いずれの選択肢をとったにせよ、試練によって心が傷つけられることは少なからずあります。これは困難に立ち向かうだけの精神力を持っているかどうかとは直接関係しません。

傷ついた心も多くは時間の経過とともに癒やされ回復していきます。その時間の長短はレジリエンスの有無に関係して来るのではないでしょうか。

ところで3月の朝礼では、試練によって人は成長する、とも言いました。試練から様々なことを学ぶということなのですが、レジリエンスもその一つではないでしょうか。

試練を経験することで、そこから立ち直る力も身につけて行くことができるということです。

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