行動の限界
(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
アートや植物など、仕事に直接役に立たない(無駄な)ものがなぜ必要かについて、一つだけ思いついた理屈があります。
以前どなたか忘れましたが、他のスポーツ経験のある選手はない選手よりも優れていることが多いということを仰っていたことがあります。その理由は、特定のスポーツだけをやっていたのでは発達しない筋肉が発達するからではないか、とその方は推測されていました。
このお話がヒントです。つまり、アートや植物を鑑賞するときに、仕事では使わない脳の部分を使うのであろう。それが仕事にも役立つのではないか? さらに、脳全体の成長につながるのではないか、ということです。
これはアートや植物に限ったことではなく、仕事に役立たない様々なことー趣味的なことをすることは、恐らく仕事とは違う脳の部分を活性化させるのだと思います。
ここまで書いて、ある本のことを思い出しました。「データの見えざる手」(矢野和男/草思社文庫/2018)です。この本は、以前弊社にいらしたある司法書士の方に紹介して頂いたものなのですが、大手メーカーの研究者である著者がウエアラブルセンサーを用いて驚くべき人間の活動の特性を見出したことの報告です。
この調査研究によると、ある一日にある行動を行うことには、限界値があるそうです。つまり、ある行動(今の私のようにスマホに向かってテキスト入力をするなど)を続けられる時間には限界があり、それを超えてやろうとしても成果は上がらないということです。
ですから、限界を超えたら、別の行動(別の仕事や「無駄な」行動)をしたほうが(あるいは何もせずに休んだほうが)良いということです。
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