司法書士はいつ不要になるか
(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
司法書士が登記に関わる必要がなくなるのは、次の2つの役割を司法書士が果たす必要がなくなったときです。
まず、「取引円滑化の担保」という役割です。
これは、「決済」という目標に向かって、それを滞りなく実現するために必要な手順のそれぞれについて準備が出来ているかを確認するところから始まり、それぞれの行為(代金の支払いや不動産の引き渡し、ローンの返済等)を行っても良いかの判断と、良いと判断した場合の許諾(行為の指示)等です(それぞれについての遅滞があった場合にそれを促進することも含まれます)。
次に、「取引毀損防止」という役割です。
これは、「予防法務」と呼んできたものであり、取引(即ち登記)の無効・取消の(それらが主張される)原因を排除する役割です。
大きく分けて次の2つのことを行います。
第一に、決済手続が間違いなく実行されたかどうかの調査・確認。
第二に、そこまでの手続に無効・取消原因がないかどうかの調査・確認。
この2つを司法書士が行う必要がなくなるのは、司法書士以外の存在がその役割を果たすことができるようになったときです。
第一段階は、AI(を活用したプラットフォーム)による置き換わりです(web2.0の世界)。
第二段階はブロックチェーンによる置き換わりです(web3.0の世界)。
いずれにおいても取引円滑化の担保に関しては、実現にさほど時間は要しないと思いますが取引毀損防止に関しては、多少の時間が必要でしょう。
それ以前のところで司法書士が上記役割を果たす必要がなくなるということは考えにくいと思います。
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