自然な会話
(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
決済立会の場で、会話を主導することに慣れていない司法書士が無理やり話をしても、私が行かなくなった理容室のような「会話の押し付け」になってしまいかえって不興を招くことにもなりかねません。
そこで、私の馴染みの理容室(「Y」理容室)のご主人の方式が参考になります。
Y理容室のご主人は、髪の毛の話題から入りました。理容室ですから、「髪の毛」は当然理容師と顧客の共通の関心事であり、それを話題にするのは極めて自然なことです。
翻って、決済立会の場合の参加者の共通の関心事は、言うまでもなく対象不動産です。それを話題にすれば良いわけです。
そのためには、当然その不動産のことを知らなければなりません。もちろん登記を担当するのですから、知らないわけには行きませんが、単なる登記簿や図面上の形式的・客観的(論理的)な情報だけでなく、その不動産がどんな不動産であるかについての言わば実質的・主観的(情緒的)な情報を持っている必要があります。
要はその不動産に興味を持つことが必要だということです。
Y理容室のご主人は、お客様の髪の毛に興味があったのだと思います。単に会話のための素材としてではなく、顧客一人ひとりの髪の毛に純粋に興味を持つことにより、それに関連する様々な情報が自ずと口をついて出て来たのだと思います。
そのためには予め対象(人の毛髪)に関する広く、深い知識を身に着けている必要がありますが、それもおそらく、この方の場合は好奇心から自然に身に付いてきたものなのではないかと思います。
つまり、自然な会話を成り立たせるのは「会話術」ではないのです。
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