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2022年8月31日 (水)

本人申請支援という価値創出

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日は登記申請手続きが不要になった時に私達が提供できる価値について考える手順として2つのことが考えられるという話をしました。

これは全く新しい価値創出(サービス開発)につながる可能性のある考え方ですが、それとは別に、登記申請手続きについて提供できる価値があります。

本人申請の支援です。

かつて、「自分で登記をする会」という書籍がアマゾンのカテゴリー別ランキングでトップを独走し続けていたことがありました。

最近では「GVA法人登記」に代表されるネット経由の本人申請支援です。
https://corporate.ai-con.lawyer/
こちらは商業登記ですが、ネットで必要事項を入力すると登記に必要な書類が自動生成され、それを使って本人申請ができるというサービスです。

政府のグレーゾーン解消制度でも、司法書士法の業務独占規定に抵触しないという法務省からの回答を得ています(本店移転登記について)。

ここでこのシステムは次のようなことを強調しています。

・(現状の問題)依頼先を決めるだけでも時間がかかるし、そもそも自分で申請してよいのかがわからない
 → (このサービスによる解決)司法書士に依頼せずに自分で申請することに問題はない。またこのサービスを使えば申請に必要な書類を簡単に作成し、自分で申請できる。

・(現状の問題)司法書士によって費用に差があり、手続きや打ち合わせに想定外の時間がかかる
 →(このサービスによる解決)所要時間と費用が明確になる。

BtoCだけでなく私たちBtoB(toC)中心の司法書士でも気を付ける必要があります。

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2022年8月30日 (火)

登記知見の再構成

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

ここまで様々な課題について考えた結果見えて来たのは、私達がこれまて創り出して来、これからも創り出して行くべき価値は、予防法務と登記申請手続が一体となることで生み出される(一体にならないと生み出されない)ものなのではないかということでした。

予防法務によって守られるのが登記(申請手続き)であり、登記申請手続きに対価を求めることができるから、予防法務(の中の法律事務)を業とする必要がない(その意味するところは一つではありませんが)。

しかし登記申請手続きはいずれ不要になります。その時に私達が生み出せる価値は何なのでしょうか?

もちろん登記申請がある日突然不要になるということは考えづらいと思います。

また、登記の「申請手続き」の存続と「登記」そのものの存続とは分けて考える必要があります。
申請手続きが不要になったとしても、登記制度そのものがすぐに不要になるわけではありません(いずれ大きく形を変えることは十分考えられますが)。

私達の登記に関する知見や技術は申請手続に関することだけではありませんので、申請手続きがなくなったとしても、生かすことができるはずです。

それは今私達が提供しているものを形を変えて提供するということです。

そこで、これから私たちが行っていくべきことは、次の2つではないかと考えることができます。

1 私たちの登記知見・技術を申請に関するものとそれ以外とに峻別すること。
2 それらの知見・技術を実体と登記との間をつなぐしくみとして再構成すること。

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2022年8月29日 (月)

もう一つの問題

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

新しい事業領域の話です。

以前(6月4日〜9日の本欄)、予防法務か登記申請業務(を革新する新技術)かという話をし、どちらにおいてもそれぞれ私達FLC&Sには優位性のある知見及び技術があるが、いずれも新規事業としての展開には解決しなればならない課題があると申し上げました。

しかし実は、もう一つ問題があります。そしてそれを解決する方法として予防法務と登記申請業務を一体として捉えることが有効です。

問題とは、弁護士法72条です。同条では弁護士以外の者が「法律事件」についての「法律事務」を業として行ってはならないとされています(違反する行為は「非弁行為」と呼ばれます)。

私達の扱う予防法務はここで言う法律事務よりは広い概念ですが、弁護士法72条に抵触するものが含まれる可能性があります。

仮に私達が現在行っている予防法務の中に弁護士法72条の法律事務に該当するものがあったとしても、それは登記申請業務の前提として行っているもので、それだけを業として行っているものではありませんから同法違反にはならないと理解しています。

ただ、この点は微妙なところで、所謂「グレーゾーン」ですので、将来的に予防法務を提供する場合も、それが「非弁行為」に当たらないように対処しておく必要があります。

即ち、今、登記申請業務の前提として行いそれについての報酬を頂いていないからこそ「非弁行為」にあたらないのであれば、新しい事業領域としても、それを守るための予防法務であると位置づけられる何らかの事業(登記申請に代わる事業でありかつ登記申請の知見・技術を生かせるもの)を行う必要があるということです。

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2022年8月28日 (日)

決めつけないこと

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

地面師等の不動産詐欺を始めとした不動産の事件事故の予防策の話の中で、認知バイアスについて説明することがあります。

この認知バイアスの現れの一つとして人間関係や人に対する評価の局面で、ある人を「こういう人なんだ」と決めつける、ということがあります。
これは人間の合理性から生ずる非合理の一つです。
つまり、思考にバイアスのない人間は存在せず、全ての人間は、あくまで限定された合理性しか持ち得ないということです。これは長い進化の過程で人類が生き残るために身に付けた本性です。

これを防ぐための方法は、立場の違う方の意見を仰ぐのが理想的な方法だと思います。
しかし、必ずしもそれができる場合ばかりとは限りません。他人の意見を聞けない場合は、「自分の中の他人」に聞いてみる、つまり自分自身で別の角度から考えてみることが必要です。

そして、それを行えるために重要なのが、必ず自分は決めつけを行っているんだ、バイアスがかかっているんだという認識を持つことです。

自分にもバイアスが必ずかかるという典型的な「決めつけ」に気付かされる例として、第二次世界大戦における虐殺行為は国民性から行われたもの、だという「決めつけ」を覆した「アイヒマン実験」(ミルグラム実験)があります。あのような残虐行為も、一定の条件の下では誰でも行うことになるのです。


私たちも、特定の人の特定の行動を取り出して、その人を「こういう人だ」と決めつけることには十分気をつける必要があります。

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2022年8月27日 (土)

現実と仮想のあいだ

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

今日は話題を変少しえて、仕事に直接(おそらく)関係のないものをご紹介します。

team Lab(チームラボ)です。

チームラボ自体は色々なことをやられているのですが(※)今日ご紹介するのはデジタル・アートです。常設展示施設(美術館+テーマパークのようなもの)の一つであるチームラボボーダレスが今月末で閉館になる(お台場のパレットタウンが再開発でなくなるのに伴い)というので、先日行ってきました。

中心はコンピューターグラフィックスなんですが、実物を使った作品もあり、なんといっても魅力は作品の中にそのまま入り込む(?)感覚です。また、CG作品は常に動いていて、会場間を移動します!

メタバースは仮想空間で、とくにVRでは非現実の世界への没入感を得られるところが凄く、それはそれで面白いのですが、チームラボは現実空間全体が幻想的なアート作品になっていて、その中に実際に入り込んでしまい、現実と非現実の区別がつかなくなってくるような感覚に襲われ、全く違った体験を得られます。

知らない方には、私がつたない文章で説明するよりもネットでみて頂くのが良いと思います。
https://borderless.teamlab.art/jp/
こんな世界に入り込んだら日常を忘れます。

展示の他に、お茶を飲めるところがまた良くて、カップの中にも花が咲き、飲むと散り、また置くと(違う場所に置いても)また花が咲きます。ちょっと感動です。

 

※チームラボ株式会社(teamLab Inc.)は、東京都千代田区に本社を持つ、デジタルコンテンツ制作会社である。ウルトラテクノロジスト集団を自称し、プログラマ、エンジニア、数学者、建築家、絵師、ウェブデザイナー、グラフィックデザイナー、CGアニメーター、編集者など、デジタル社会の様々な分野の専門家から構成されている。芸術的な表現を主体としたコンテンツ制作を得意としている。(Wikipedia)

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2022年8月26日 (金)

17の誓い その2

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

第十の誓い 人間関係維持の誓い
私たちはコミュニケーションを大切にし、良好な人間関係を維持する様に努めるとともにそのためのしくみを整えることを誓います。

第十一の誓い 情報共有の誓い
私たちは常に情報を共有することに努めるとともに、そのための制度やツールを導入することを誓います。

第十二の誓い 自由な行動の誓い
私たちはみな自分のやりたいことをし、言いたいことを言うだけでなく、それができる環境を整えることを誓います。

第十三の誓い 自信と誇りの誓い
私たちはみな自分の仕事と行動に自信と誇りを持つとともに、それを可能にする環境をつくることを誓います。

第十四の誓い 希望の誓い
私たちは常に希望に満ちた将来像を描くとともに、それを実現する仕組みをつくることを誓います。

第十五の誓い 楽しい職場の誓い
私たちは皆が常に楽しく仕事をできる職場環境を整え、またそのために業務改善、生産性向上の努力を続けることを誓います。

第十六の誓い ホスピタリティマインドの誓い
私たちは常にホスピタリティマインドを持ち周囲の人々も楽しくなるような仕事をするとともに、それを可能とする環境を整えることを誓います。

第十七の誓い 自他尊重の誓い
私たちは家族、友人、仲間、お客さまを始めとする全ての人、そして自分自身を大切にし、全ての人々に対する感謝の気持ちを常に忘れないことを誓います。

以上、取り急ぎ「第一」「第二」及び「A」~「O」の「約束」を「誓い」に置き換えて見ましたが、重複、過不足等あり、内容も再検討が必要のようです。

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2022年8月25日 (木)

17の誓い その1

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

第一、第二の約束とそれらを果たすためのA~Oの約束は、「第一から第十七の誓い」に変わります。

第一の誓い 未来創出の誓い
私たちは「未来を創る」ことの意味を理解し、自らそれを実現して行くこと、そしてそれができる環境を整えていくことを誓います。

第二の誓い 楽しく生きられる環境の誓い
私たちは自分自身が楽しく生きていける環境を自ら整えていくことを誓います。

第三の誓い 革新・創造の誓い
私たちは常に変化を捉え、革新的(Innovative)で創造的(Creative)な仕事、即ち他にとらわれない独自の発想をし、取引の安全と経済の活性化に貢献し続けるとともに、業務の革新により、生産性を向上させることを誓います。

第四の誓い 一つの目標の誓い
私たちは全員が、一体感をもって一つの目標に向かって前進すること、チームで成果を出すための方法を考え、実行し、また、相手の信頼を裏切らないように行動することを誓います。

第五の誓い 成長の誓い
私たちは一人一人が生涯成長を続けることを誓います

第六の誓い 主体性の誓い
私たちは一人ひとりそれぞれが目標を持って主体的に生きるとともに仕事が的確に評価される環境を整備することを誓います。

第七の誓い 相互尊重の誓い
私たちはそれぞれお互いの価値観と個性を尊重しあうことを誓います。

第八の誓い 健康の誓い
私たちは心と体の健康の維持に努めるとともにそれが継続できるしくみを整備することを誓います。

第九の誓い チャレンジの誓い
私たちは失敗を恐れずチャレンジを続けるとともに、それができる環境を整えることを誓います。

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2022年8月24日 (水)

「約束」でなく「誓い」

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日、これまで〈会社と社員の約束〉の中で謳っていた会社と社員の役割分担は少し違うと言いましたが、〈会社と社員の約束〉の序文では、会社と社員を一隻の船とその乗組員に例えた上で、こう言っています。

〈社員と会社は対立関係にある別個独立の存在ではなく、一体なのです。即ち、会社を作り上げているのは社員一人一人であるということです。従って社員が会社に何かを「してもらう」、会社が社員に何かを「してあげる」のではなく〉・・・。

ところが、「一体」だと言いながら、「社員は自らが会社を支え、作り上げ、変えて行くという役割を持ち、会社はそのための環境を整えるという役割をもつのです。/従って、社員と会社との約束は、それぞれがどの様な役割を果たして行くのか、という役割分担の話でもあります。」と言っており、これは「してもらう」「してあげる」の関係だと言っているのと同じことです。

そこで、ここをこう書き換えます。

「社員と会社、即ち私達みんなが一体となって会社を支え、作り上げ、変えて行くのです。」

そうなると「社員と会社の約束」も成り立ちませんから、ここも変更します。

一方と他方が約束するのではなく、みなが、「誓う」のです。

言わば「私達(FLC&S全員)の誓い。」です。

まぁ、もっとも「約束」も「誓い」も誰に対するものか、の違いだけで、本質は同じことなのかも知れませんが。つまり、特定の人と人との間で将来のことを取り決めるのが「約束」で、人と「天」、「神」、「仏」、等の超越者に対して(固く)約束するのが「誓い」です。

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2022年8月23日 (火)

「みんなが主役」の意味

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

一昨日、昨日と、会社は社員が価値創造を担い、楽しく生きるための環境を整える役割であるというお話をしましたが、この役割分担も少し違うのではないかと、ここまでの検討を通し、また、最近のみなさんとのやり取りから、感じています。

そもそも「会社」が何かをする、という言い方は抽象的ですね。最終的な意思決定をするのは(最終的な全責任を負う)私の役割ですが、その意思決定の対象は、みなさん方自身が発想し、つくりだすものです。

21日の「よしなしごと」では、環境を整えるために様々なことを会社が行って来、それが最適化に貢献した、と書きましたが、実際に手を動かし知恵を働かせたのはみなさん自身です。

つまり、社員が何かをして、会社が環境を整える、あるいは、みなさんが自ら考え、行動して、会社はそれを支援する、という、役割分担の図式化はあまり意味はありませんし、お互いに何かを求めることになり、建設的な議論にならないおそれもあります。

FLC&Sの使命である価値創造をおこなうのは「私達みんな」である(昨日の「web全体朝礼」)、主役は「みなさん自身」である(21日の「よしなしごと」)、とお伝えしましたが、それらの意味するところは、実は、会社に何かを(してもらうのを)求めるという姿勢は違う、というところに主眼があるのです。

もちろん、みなさん自身が主役だと言っても、一人ひとりがばらばらの方向を向いていたのでは前に進めませんから、方向を一致させる必要があります。その方向性を示しているのが「基本理念」です。

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2022年8月22日 (月)

楽しく生きられる環境とは

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

次に〈第二の約束〉です。
〈社員は先ず、自分自身が楽しく生きます。/会社は社員全員が楽しく生きられる環境を整えます。〉

ここでは楽しく生きることを約束することになっています。
しかし、楽しいかどうかは極めて主観的なことで、〈約束〉にはなじみません。以前、〈フクダリーガルの教科書〉の〈行動基準〉〈接遇マニュアル総論その1〉の再検討を行った際に(※1)、〈そもそも「楽しく」を会社がルールとして定める、あるいは推奨するということは、人の内面を制御しようとすることで、やってはいけない、いやそもそも不可能なこと〉であり、ルール化するのは〈その人自身が「楽しい気持ちでいるように見える」こと〉だと書きました(※2)。

しかし、〈その人自身が「楽しい気持ちでいるように見える」こと〉もルール化にはなじみませんね。どんな気持ちでいるように見えるのか、というのも人の内面と密接に関わってくることであって、それを外部から強制したり、ルールづけるのは難しいと思います。
結局は「他人を不愉快な気持ちにさせてはいけない」という「マナーの基本原則」のようなことくらいしか言えないのではないかと思います。

ですから、ここでの主眼は〈会社は社員全員が楽しく生きられる環境を整えます。〉にあります。

※1〈仕事は楽しく?〉http://hap.air-nifty.com/phytoncid/2022/06/post-de10cf.html
※2〈楽しい、ではなく、そのように見せる〉http://hap.air-nifty.com/phytoncid/2022/06/post-813cf3.html

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2022年8月20日 (土)

(創り出す近未来6)創るのは自分たち

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

今日見るのは「登記申請手続きの改革実行」ですが、既に実行されているもの、実証実験中のもの、構想中のもの、等々多岐に渡りますので、整理してみましょう。

◆実行済みのもの
・申請書作成専用システムの導入
・ノートPCの全メンバーへの支給
・スマートフォンの全員携帯
・無線LANの導入
・クラウドグループウェアツールの導入
・チャットツールの活用による連絡の高速化
・進捗管理のデジタル化第一段階(クラウド表計算ツールの利用)
・登記依頼の自動化(共有)(各種クラウドツールの活用)
・登記完了後の謄本の自動取得(RPA導入による)
・web会議の導入

◆実証実験完了しているもの
・登記情報の取得時間の劇的な短縮→システム(プログラミング、PCスペック)の改善→速度数倍への改善見込み
・登記識別情報の直接通知→特に新規な変更は不要
・会議議事録作成の自動化→市販のシステムの比較試験を行うが導入に至らず

◆構築段階のもの
・進捗管理のデジタル化第二段階(ウエブデータベースツールの利用)

◆理論的検証が終了しているもの
・登記完了後の登記内容の確認の省略→理論的には問題ないが、法務局によって調整必要な場合があり、実証実験未了
・登記申請情報の作成工程のデジタル化、そのための登記関連資料原本一元管理システム構築→準備中
・登記申請情報の作成を不要とする(自動生成する)
・外字登録の自動化

ここに掲載したのは一部にすぎませんが、FLC&Sが創る未来、価値創出とは、これまでみなさんが実践されてきたことそのものであり、これからもみなさん自身が創り出していくものだということがわかると思います。

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2022年8月19日 (金)

対面が最適か

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

FLC&Sの場合、新・中間省略登記、クッションモデル®等実体形成手段の最適化、価値創造に関わることも少なくありませんでしたが、一般的には私達司法書士が実体形成手段の合理化、最適化に関われる範囲は限定的です。

数少ない実体への関わりの一つであり、極めて重要な役割を担うのが本人確認及び意思確認です。この役割の重要性も近年になってようやく認められてきたものですが。

そしてこの本人確認、意思確認が今、最適化の問題に直面しています。対面原則の点です。東京司法書士会他多くの司法書士会ではその規則で対面を原則、非対面を例外としています。コロナ禍で例外の適用は緩和されてはいるものの、規則そのものは変更されておりません。

しかし現在、不動産、金融を始めとする多くの取引の現場で、本人確認の非対面化は認められて来ています。医療行為に関しても徐々に非対面診療への制限が緩和されてきています。犯罪収益移転防止法上の確認や、公証事務においても同様です。

こういった流れを受けて日本司法書士会連合会はこの点の見直しを検討しているとのことです(具体化まではまだ時間はかかりそうです)。

世の中の趨勢だから非対面が最適であると軽々に判断することはもちろん出来ません。本人確認の意義(なんのために行うのか)から、十分に考えることが必要です。

しかし、そこで足踏みをしているうちに、一昨日お話した「パラダイム・シフト」が起き、こんな議論が無意味になるかもしれないことは、頭にいれておいても良いでしょう。

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2022年8月18日 (木)

(創り出す近未来5)実体形成手段の最適化

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

これは、「これまでFLC&Sが創造して来た価値」で実体形成手段の「合理化」とされているものの「これから」です。

「実体形成手段」とは、例えば売買、贈与、信託、相続(遺言・遺産分割)や抵当権設定など、物権変動原因となるものを指します。

FLC&Sが実体形成手段について創造してきた価値として最大のものは「新・中間省略登記」でしょう。名刺にも「新・中間省略登記のFLC&S」と記載しているくらいですから(笑)。「登記」とされていますが、これは実体形成手段そのものに関する新しい提案です(「登記」と「実体」の峻別は当たり前のことですが、時々混乱がみられますので気をつけて下さい)。

「新・中間省略登記」の作り出した価値、即ち「合理化」は、従前は実体関係と登記が一致していなかったものを一致させることにより、それまで(判例上は認められていたものの)曖昧だった中間省略登記の法的根拠を明確にしたことです。

そして、その後も引き続き「最適化」を進めています。

「新・中間省略登記」に対して寄せられた疑問や批判とそれに対する回答の詳細は拙著「新・中間省略登記が図解でわかる本 改訂版」(住宅新報出版 2021年)をご参照頂きたいと思いますが、私達はより「適正」にこれを利用して頂くべく務めてきました。

さらに今後は、「新・中間省略登記」の前提となる転売型取引形態(クッションモデル®)の活用を広く提案し、実体形成手段の最適化を進めています(詳細はやはり前掲書をご参照下さい)。

もちろん実体形成手段の最適化はこれにとどまるわけではありません。

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2022年8月17日 (水)

最適化は終わらない

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

現在の方法が最適ではないという認識のもとに最適化作業(業務改善)を行ったとしても、それで最適化が完了することはありません。

もちろんこれまでも登記申請手続きの最適化(業務改善)は実行されて来ましたし、現在も様々な提案や課題の設定、実行がチームビルディングセッション(TBS)やビジネスリフォームカンファランス(BRC)の場などで行われています(backlogで業務効率化のチケットを切るなど)。

しかしこれらが実行されても「もうこれで十分」ということはありません。かならずもっと良く(もっと高速に、もっと低負担に、もっと高成果に)なる余地があるのです。

つまり、「もっと良くならないか」という意識を持ち続けることが必要なのです。

また、やがて大きな転換点ーパラダイム・シフト(大枠の転換)ーに直面し、これら旧枠組みを前提とした最適化努力が全て無に帰することになるかもしれません。

しかし、この最適化志向を怠らなければ、パラダイム・シフト自体を予見することもあながち不可能ではないでしょう。場合によってはそれを引き起こす側に回ることができるかも知れません。

ただ、これはいつになるかまだわかりませんから、それを予見し備えつつ、今の枠組みの中において最適化の努力を続けるしかないのです。

遠くを見据える目を持ちつつ、手足を動かし続けることが必要です。少なくとも現状に満足し、今の位置にとどまっていることがいずれのシナリオにおいても命取りになることは明らかです。

そして、最適化目標は、具体的な数値で示すことが必要です。

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2022年8月16日 (火)

最適化の契機

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

登記申請手続の最適化についてもう少し考えてみます。

みなさんが現在携わっている登記申請手続、即ち、依頼者や関係者と連絡を取り、資料を収集し、本人確認や意思確認を行い、申請書(情報)や関連書類(情報)を作成し(チェックし)、登記を申請する、等々の一連の手続の進め方は、最適ではありません。このことは認識しているでしょうか?

最適化は、現在のやり方が最適ではないことを認識することから始まります。
しかし、実はこの認識を持つことは多くの方にとっては難しいのです。あるやり方が長年にわたり(場合によっては代々承継され)、また大多数の方々の間で行われていると、そのやり方が最適ではないという認識を、それを行っている者自身が持つことは難しくなります。

また逆に、現在のやり方は改善を重ねてきた結果であるという認識があると、さらなる改善が必要、あるいは可能であるという認識は持ちにくくなります。

そういう状況の中で、その認識を持つための要因は2つです。

一つは外部からもたらされる気づきです。同じ結果をだす仕事を複数の者(組織)が行っている場合に、自分よりもより早く、より高い成果を出す者(組織)が登場したときなどに、否応なくそれを認識させられます。

もう一つは外との比較ではなく、自分自身の問題意識です。それまでのやり方について、より早く、より高い成果を出す方法があるのではないかという問題意識をもつことが出来たときです。

そして、これらの認識に基づいて改善が行われたとしても、それで最適化されたとは言えないのです。

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2022年8月15日 (月)

(創り出す近未来4)実体判断の実行の局面

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「実体判断」のノウハウや技術そのものを顧客と個別に、あるいは社会全体に共有する局面において、その共有方法も、今後最適化(より効果的かつ効率的、合理的な方法に変えていく)が求められます。

それには次の方法が考えられます。

例えばeラーニングや仮想空間の活用、より多数の方がストレスなくアクセスできるプラットフォームの構築、などです。

・・・・・・・・・・・・・・

さて、実体判断のノウハウや技術の「共有」のもう一つの局面です。

それは、ノウハウや技術を適用すべき具体的な問題点を発見した場合に、それを個別に指摘する局面、言わば「実体判断の実行」の局面です。

これまでこの指摘の方法は、個別事案を進める中で、電話やメール、チャットでのメッセージ送信という方法で行われてきました。

しかし、これも、最適化を進める過程で、例えばgoogle spreadsheets やcybozuのkintone のデータを直接共有するという方法で行われる様になってきており、迅速化・効率化が進められています。

ところでこれは、「実体判断」以前に、「登記申請手続」の最適化として実現されてきたものです。

〈(創り出す近未来1)登記申請手続の最適化〉(8月12日の本欄)のところでは「現在の手続きが最適でないことを認識し、それを最適なものい変えて行くべく行動しなければならない」とのみお話したにとどまり、その詳細についてはお話しませんでいたので、少しここで補足しておきましょう。

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2022年8月14日 (日)

(創り出す近未来3)実体判断の共有方法の合理化・最適化

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

ここで言っている「実体判断」は「予防法務」を含みますがさらにそれよりも広い概念です。

予防法務では、登記申請の対象となる物権変動の原因自体に問題がないかどうかを確認し、問題(またはその可能性)がある場合はそれを除去することを助言し、あるいは自ら排除することにより安全な取引を実現します。

「実体判断」には、予防法務(問題やリスクの除去)にとどまらず、より合理的で効果的な実体形成方法を提案するという活動を含みます。

具体例としては、新・中間省略登記の多岐に渡る論点や「クッションモデル®」の活用法、そして昨日少し触れた、独自の意思能力判定基準等々のノウハウや技術です。

そして、それらの「共有」には2つの局面があります。

一つは、「実体判断」のノウハウや技術そのものの共有です。これにはさらに次の2つの方法があります。

1 予め(潜在的な)依頼者や、取引関係者(不動産事業者、融資事業者等)に対し、個別に共有する。

例えば個別の取引毎に活用、提案する、あるいは個別企業(不動産会社や金融機関)での社内研修を行うという形での共有です。
弊社独自のノウハウや技術を活かしたマーケティングの手段でもあります。

2 さらに広く、同業者を含めた社会全体に共有(公開)する。

例えば、新聞・雑誌・書籍、ウエブサイト他の各種媒体での情報発信や講演等です。
これらのノウハウの言わば公共財としての社会的意義により重きを置いた場合の選択です。

そして今後は、マーケティングツールとしても、公共財としても、共有方法の最適化(より効果的かつ効率的、合理的な方法に変えていく)が必要となります。

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2022年8月13日 (土)

(創り出す近未来2)実体判断(≒予防法務)の合理化・最適化

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

これは、〈これまでフクダリーガルが創造して来た価値〉の〈2.実体判断(安全性・最適性判断)≒予防法務〉の、「これから」です。

私たちはこれまで、取引の安全性・最適性を判断し、お客様に助言することで、事故を未然に防ぎ(予防法務)、評価されてきました。

これについても近い将来にはさらに合理化・最適化を進めて行かなければなりません。

ここでも、(登記手続き同様)今のやり方が最も合理的でも、最適でもないということに気づかなければなりませんし、それを改革する行動をとらなければならないのです。これがルールです。

具体例を上げましょう。売主の意思能力の判断です。

売主が認知症の診断を受けている場合、意思能力に問題ありとして、後見手続きを必要としてきたのが、従来の大半の司法書士の姿勢でした。

それに対してFLC&Sでは、認知症だからといって必ずしも意思能力(不動産の売却や担保提供に必要な)がないという判断はせず、本人の状態によって、意思能力を認め、不動産の売却を許容する場合もあるという取り扱いをし、取引を成立させてきました。

もちろんそのための手順や条件は独自に作ってきました。

こういう姿勢や実績が評価されて、お客様の信頼を高め、依頼や紹介の増加にもつながってきました。

そしてさらに、今後はその合理化・最適化を進めなければなりません。

すでに「フクダリーガル式意思能力判断基準」の準備が進みつつあります。

ただ、その後進展していないようですが?

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2022年8月12日 (金)

(創り出す近未来1)登記申請手続の最適化

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日、「社員と会社の約束」とは「FLC&Sにはこういう価値観があり、それがルール化されているから、社員はそれを守らなければならない」ということだから表現も改めると言いました。

上記を前提に、「約束」とされているものを確認してみます。

〈第一の約束/社員は「未来を創る」ことの意味を理解し、自らそれを実現して行きます。/会社は社員がそれを実現できる環境を整え、その実現を支援します。〉

これは、FLC&Sの社員は、FLC&Sの価値観の中核である基本理念、「未来を創る」の意味を理解しなければならないのはもちろん、自ら「未来を創って」いかなければならない、ということです。

自ら未来を創るといっても抽象的で、具体的に何をすれば良いのかわからないかもしれません。

そのヒントとなるのが、基本理念の前段部分〈Mission ~使命~〉の中の〈II.近い将来においてフクダリーガルが創造していくべき価値〉の部分です。

ここには、(近い将来という範囲で)私達が創る未来、創り出すべき価値の具体的内容が、次のように書かれています。

〈1.登記申請手続の最適化/2.実体判断(≒予防法務)及びその共有方法の合理化・最適化/3.実体形成手段の最適化/4.登記申請手続きの改革実行〉

まず、〈1.登記申請手続の最適化〉です。

つまり、皆さんが今行っている手続が「最適」ではないということです。そのことを認識しなければならない。これはルールです。

そして、それを最適なものに変えて行くべく行動しなければならない。これもルールです。

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2022年8月11日 (木)

価値観のルール化

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日は、「社員と会社の約束」の前提として、「会社は社員が作るものだ」というお話をしました。

では「約束」とはどういうことでしょうか?

この項には〈Value ~価値観/行動指針~ →社員と会社の約束〉という表題がつけられていますので、これを手がかりに考えていきたいと思います。

まず「価値観」について。

FLC&S(今後文中では口頭の場合の通称「フクダリーガル」ではなく正式な略称であるFLC&Sを使います)の価値観、とは、FLC&Sが企業として事業展開をして行く上で、どうすることに価値があるか、ということに関する考え方です。

個人であれ企業であれ価値観はそれぞれ固有のもので、自らの価値観を他者に押し付けることは不可能です。しかし、共同体においては、構成員相互がお互いの価値観を尊重し合うことは必要ですし、その価値観に沿った行動を取ることを、共同体の意志としてルール化し、その遵守を義務付けることは可能です。

次に「行動指針」。

これは、上記した「FLC&Sの価値観のルール化」を意味します。

そして「社員と会社の約束」。

これは、価値観のルール化である行動指針について、社員に遵守を求めるものです。

改めて見てみると、「約束」という表現は曖昧でわかりにくいですね。
FLC&Sにはこういう価値観があり、それがルール化されているから、社員はそれを守らなければならない、という表現の方が直截的で明快ですね。
改めます。

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2022年8月10日 (水)

企業は社員が作る

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「フクダリーガルの教科書」の見直しがおおよそ終わりましたので、今日からは基本理念(後段部分、前段部分は見直しを先日反映しました)の見直しをしていきます。

〈Value ~価値観/行動指針~ →社員と会社の約束〉のところから。

ここでは会社を一隻の船、社員を乗組員に例えた上で、次のように言っています。

〈会社を作り上げているのは社員一人一人であるということです。/従って社員が会社に何かを「してもらう」、会社が社員に何かを「してあげる」のではなく、社員は自らが会社を支え、作り上げ、変えて行くという役割を持ち、会社はそのための環境を整えるという役割をもつのです。〉

これに反論してみましょう。

自分たちは、すでに作られていた会社に後から参加しただけだ。
だからもともと作られているルール(フクダリーガルの教科書など)に従わせられ、会社が作った評価基準で評価され、それに応じて報酬を支払ってもらう。
つまり、社員とは何かを「させられ」、「され」、「してもらう」存在だ。

なるほど、そういう捉え方も間違っていないかもしれません。

しかし、フクダリーガルではルールに合理性がなければ社員はその修正を提案し、自ら修正に参画することもできます。ルールは社員が自分でつくるものだとも言えます。

評価基準もそうです。現在評価制度の整備を進めているところですが、ここには社員(の代表であるリーダー)が参加します。社員が自分たちも参加して評価制度を作り上げていくことになるのです。

報酬(給与)も、自らが参加して作り上げた評価基準に従い、自分が生み出した価値にふさわしい対価を自ら獲得する、という性質のものです。

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2022年8月 9日 (火)

業務独占が鍵?

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

フクダリーガルの新事業領域の一つとして、予防法務サービスのBtoC展開について以前に少し触れました。

フクダリーガルの予防法務は主に不動産の売買におけるトラブルを防止するためのコンサルティングが中心です。

そしてこれまでBtoCの予防法務サービスは売買ではなく、相続(相続対策としての家族信託、後見等を含む)分野が中心でした。
売買分野はBtoBでの提供が大半であり、また、登記サービスの付随サービスとして提供して来られたため、それ自体はビジネスとしては成立して来ませんでした。

なぜ付随業務としての提供にとどまったかについては5月17日~19日の本欄で書きましたが(※1~3)、もう一つ知っておくべきことがあります。そしてこれは司法書士業務の将来性を読み解く鍵になるものです。

それは「業務独占」、すなわち、登記申請代理を業として行うことは司法書士にしか認められていないということです。
これが、裏を返せば売買分野の予防法務がBtoCマーケットで展開されてこなかった理由でもあるのです。

つまり、業務独占規定即ち登記申請代理業務に参入障壁があることによって、登記申請代理業務だけでビジネス化すれば十分だったということです。

しかし、今後は登記申請行為自体が減少していくのは明らかで、業務独占の上にあぐらをかいてはいられませんから、独占業務以外、例えば予防法務でも競争に打ち勝っていく必要があります。

そして、不動産売買の予防法務分野での競争相手は不動産会社であり金融機関であるということも以前お話しました(※1)。

しかし、それら競合先も予防法務を単独でビジネスにしているわけでないのは皆さんご承知の通りです。

 


※1 5月17日:「司法書士は顧客がライバル?」http://hap.air-nifty.com/phytoncid/2022/05/post-20fde5.html
※2 5月18日:「司法書士が仕事を得るしくみー不動産売買はBtoBが必然か」http://hap.air-nifty.com/phytoncid/2022/05/post-d4eeb6.html
※3 5月19日:「フクダリーガルはBtoBモデル」http://hap.air-nifty.com/phytoncid/2022/05/post-e102b9.html

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2022年8月 8日 (月)

仕事に好奇心

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

会話を充実させる要素として、対象に対する興味(好奇心)と想像力が必要であるという話をしましたが、これは会話のためだけでなく、仕事全般に必要な要素であるといえます。

これに関しては、例えばこんな問題があります。

どんな仕事でも、ルーティン化していく部分はあります。新人が仕事に慣れてくると、ルーティン化した仕事に「毎日同じことの繰り返しで面白くない」と感じ始めることは珍しくないことです。

これは、仕事に対する好奇心と想像力が失われつつあるということですが、合わせて仕事に対する姿勢が受け身(仕事を与えられるのを待つ姿勢)になりつつあるということでもあります。

フクダリーガルの中でも、基本理念(未来を創る)を比較的体現しているといえる部門(最も分業化・デジタル化を進め、効率を追求している部門)では、逆に一つ一つの案件、一つ一つの売買対象に興味や想像力を働かせるという動機が薄れやすいという矛盾が生じ、こういう傾向を招きやすいのかも知れません。

これに関しては、組織の問題として対処して行く必要があり、関連部署ではその対策を講じはじめたところですが、合わせて現場の各人にも好奇心や想像力を失わず、主体的な姿勢(仕事は与えられるものではなく、自分で獲得して行く、あるいは作り出していくものだという考え方)を養って頂きたいと思っています。

その方法として、取り扱い案件10件、20件のうちの1件だけでも、対象に興味を持ち、一つ一つの案件の登場人物や、それぞれの取引が織りなす物語について想像力を働かせてみて欲しいと思います。

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2022年8月 7日 (日)

対象への興味と想像力

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

自然な会話を成り立たせるのは「会話術」ではなく、好奇心、そして想像力です。

少なくとも「会話しなければならない」という義務感からは自然な楽しい会話は生まれません。
必要なのは、相手に対する好奇心、話題に関する好奇心、そして会話そのものに対する好奇心、こんな好奇心から自然な会話は生まれるのだと思います。

さらに、「この人とこの話題で話をするとどんなやりとりになるだろう、どのように会話が広がっていくだろう」と想像し、それを楽しく感じられるかどうかです。

決済立会の場で初対面の方と楽しく会話をするためには、まず、取引対象の不動産に興味を持つことが必要ですが、これは立会の場に限ったことではありません。

例えば、フクダリーガルの登記担当者に「これはどんな物件ですか?」と質問してみましょう。その方がもし「何市何町何丁目何番の土地建物です」と答えたとしたら、その方はその不動産にあまり興味をもっていないということです。

もちろん司法書士の仕事の出口は不動産に関する物権変動を登記に反映させることですから、不動産の所在地番家屋番号(及びその他の登記事項)を正確に把握することは必須です。不動産を特定するだけなら不動産番号だけで十分です。

しかし、私達の扱う不動産は番号だけの存在ではありません。土地や建物という実体が厳に存在しているのです。

どんな物件なのかがわかっている、とは、どんな用途なのか、どんな立地なのか、という物件そのものについて、さらには売主が売却に至った経緯、買主が購入に至った理由等、取引全体について、それら総合的な情報について把握しているということです。

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2022年8月 6日 (土)

自然な会話

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

決済立会の場で、会話を主導することに慣れていない司法書士が無理やり話をしても、私が行かなくなった理容室のような「会話の押し付け」になってしまいかえって不興を招くことにもなりかねません。

そこで、私の馴染みの理容室(「Y」理容室)のご主人の方式が参考になります。

Y理容室のご主人は、髪の毛の話題から入りました。理容室ですから、「髪の毛」は当然理容師と顧客の共通の関心事であり、それを話題にするのは極めて自然なことです。

翻って、決済立会の場合の参加者の共通の関心事は、言うまでもなく対象不動産です。それを話題にすれば良いわけです。

そのためには、当然その不動産のことを知らなければなりません。もちろん登記を担当するのですから、知らないわけには行きませんが、単なる登記簿や図面上の形式的・客観的(論理的)な情報だけでなく、その不動産がどんな不動産であるかについての言わば実質的・主観的(情緒的)な情報を持っている必要があります。

要はその不動産に興味を持つことが必要だということです。

Y理容室のご主人は、お客様の髪の毛に興味があったのだと思います。単に会話のための素材としてではなく、顧客一人ひとりの髪の毛に純粋に興味を持つことにより、それに関連する様々な情報が自ずと口をついて出て来たのだと思います。
そのためには予め対象(人の毛髪)に関する広く、深い知識を身に着けている必要がありますが、それもおそらく、この方の場合は好奇心から自然に身に付いてきたものなのではないかと思います。

つまり、自然な会話を成り立たせるのは「会話術」ではないのです。

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2022年8月 5日 (金)

司法書士が会話主導を求められるとき

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「気が置けない」理髪店が見つからない私は、今は10分カットの店に行っています。ここではもちろん余計なおしゃべりは一切しませんから、私にとってはある意味居心地のいい場所です。

さて、私達司法書士も会話の主導を求められることがあります。例えば決済立会の場面です。

最近はコロナ禍の影響だけでなく、取引の合理化を求める傾向から立会を行わない方式も増えているようですが、昔ながらの立会の場合は、かならず一定の「待ち時間」が生じるのが一般的でした(最近はネットバンキングが普及したこともあり、売買代金着金までの待ち時間は大幅に減っているようですが)。

この待ち時間の間に「会話」が求められることがあります。仲介会社の方などから、「世間話の上手な司法書士さんはありがたい」と言われたり、「司法書士を選ぶ基準は座持ちの良さだ」とまで言われたこともあります。

決済立会の場の参加者の顔ぶれは、不動産の売主、買主、仲介会社、融資会社、そして司法書士、というのが一般的です。それぞれ親しい関係ではありませんので、必要なやり取りが終わると沈黙が訪れることもあります。

そんな時に場馴れした、会話上手な方がいると、白けた場をなんとか取り繕うことができ気まずさから解放されますから、場を取り仕切る仲介事業者の方は助かるわけです。

司法書士にその役割を求められても、通常司法書士にはそういう訓練はしませんし、向き・不向きもあります。フクダリーガルの教科書にもそこまでは書いてありません。そんな中で無理やり話をしても、あの、私が行かなくなった理容室のようなことになりかねません。

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2022年8月 4日 (木)

親しくなくても会話ははずむ

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

ある理髪店では、顧客との人的な関係を構築するために顧客に話かけることを義務付けました。「会社はお近くですか?」「今日はお仕事帰りですか?」。

しかし、そんなことを聞かれると不愉快に感じる人もいます。仕事に就いていない人もいるでしょう。仕事の話はしたくないと思っている人もいるでしょう。私の様な気の小さいジジイは腹を立ててしまうかも知れません。

目的は会話を成立させることではなく、それによって良好な人的関係を構築していくことですから、何でも良いから話せば良いという訳ではありません。会話が続き、お互いの間の壁が取り払われていくことが必要です。

そこで一つヒントになるのが、以前私が長い間通っていた理髪店です。子供時代を除けば、唯一の「馴染み」の理髪店です。

この理髪店で私はご主人とよく話をしていました。しかし、特に親しいというわけでもなく、お互いに名前も知りませんでした。

ではなぜ会話がはずんだのでしょうか?

それは、ご主人の話が必ず私の髪の毛の話題から入るからです。「あなたの髪の毛はこうだからねぇ」というところから始まります。私も自分の髪の毛のことですから興味を持って聞きます。まして、相手は髪の毛を扱うプロですから、髪の毛について私達の知らない興味深い話をよくご存じです。

そんな話から始まって、会話がはずみ、髪の毛や散髪に直接関係のない話にまで話が及びます。息子さんも理容師だが跡を継いでくれないという話までお聞きしました。

私にとってこういう「気が置けない」お店は後にも先にもこのお店だけでした(閉店しました)。

こんな理髪店はその後見つかっていません。

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2022年8月 3日 (水)

初対面の人的関係

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

なぜこの理容室の経営者は顧客との会話を義務付けるようなことをしたのでしょうか?

理髪店の経営者は、売上を増やしたいと考えます。売上はサービス単価×サービス数ですから、売上を増やすためには、サービス単価を上げるかサービス数を増やす、つまり各顧客の来店頻度を増やすか顧客数を増やすことが必要です。

これらを実現するためにはサービスそのものの質を上げることが必要なのは当然ですが、それと同等に、あるいはそれ以上に重要なのが、サービス提供者と顧客との人的な関係性です。

理髪店ではサービスを提供する側も受ける側も(現在のところは)人間ですから、その関係性(好悪)がサービス購入の有無を決定する重要な要素になり、顧客との間に人的な関係性(つながり)をつくり、そのつながりを強くしていくことが求められます。

その手段の第一歩が会話であり、経営者は社員に、顧客と会話せよ、と命じたのでしょう。もしかするとその会話マニュアルの中に「お勤め先はお近くですか?」や「今日はお仕事帰りですか?」と聞きなさいと記載されていたのかも知れません。

確かに、何の前提情報もない、いわば「知らない方」であるお客様との会話を始めるきっかけとしては、その方の仕事の周辺情報を聞いてみるというのは一つの方法なのかも知れません。

よく「会話マニュアル」(?)に共通の話題がない場合には天気・天候の話をするとよい、と書かれています。たしかに天気であれば万人共通の関心事ではありますが、それでは一般的過ぎて次に話が進みません。
そこで、すこし突っ込んで社会人共通の話題として、仕事関連のことを聞くということにしたのでしょう。

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2022年8月 2日 (火)

理髪店でも会話を?

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

以前利用していた理髪店を利用しなくなった理由は、「会話の押し付け」でした。

理髪店を利用する目的はもちろん散髪が第一ですが、それ以外の目的で行かれる方もいらっしゃるでしょう。例えば、お店の方との会話を楽しんだり、マッサージをしてもらってリラックスしたり。

私も子供の頃は散髪よりも漫画本を読むのが目的で通っていました。散髪が終わると閉店まで漫画を読ませて頂いていたこともあります。半世紀以上も昔ののどかな時代でした。
しかし、今私が理髪店に行くのは散髪だけが目的で(漫画を閉店まで読ませてもらうこともできませんし)、少なくともお店の方と会話するために行くということはありません。

もちろん興味のある話題であったり、親しい理容師さんがいれば、話をすることはあるかもしれません。しかし、興味のない話題を振られたり、よく知らない理容師の方から個人的なことを聞かれたりするのは迷惑なだけです。

楽しい会話は、興味のある話題や気の合う話し相手がいてこそ成り立つものです。それがなければ散髪中ずっと無言でも私は全く苦にはなりません。

ところがその理髪店は、恐らく経営者の方針で、顧客と会話することをルールにしていたのでしょう。従業員である理容師の方は、業務命令に従いなんとか顧客と会話をしようと、「お勤め先はお近くですか?」とか「今日はお仕事帰りですか?」などと話しかけて来るのです。

しかし私としては、何でそんな散髪とは全く関係のないことを親しくもない方に話さなければならないのか!と腹が立つだけです。

なぜこの理容室の経営者は顧客との会話を義務付けるようなことをしたのでしょうか?

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2022年8月 1日 (月)

お客様との同乗は辛い?

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

〈接遇ルール4《お客様対応》〉〈2.6の続き〉〈お帰りの際等、外出時にエレベーター前で一緒にな った場合、一緒に乗り込んで構わない。※「エレベーターのマナー」参照〉


このルールを設けたのは、お客様がお帰りになろうとしている際に、たまたま外出しようとしていた社員が、お客様とエレベーターに同乗するのを遠慮する場面に何度か遭遇したからです。

この場面で社員がお客様とエレベーターに同乗してはいけない、というルールはありませんし、同乗を禁ずる必要性もありません。
むしろ、合理的な理由もなく乗れるエレベーターに乗らずに次のエレベーターを待つのは貴重な業務時間の浪費であり、望ましい行為ではありません。

しかし、同乗を遠慮するのにはそれなりの理由があるのでしょう。
その理由を少し考えてみました。

一つ考えられるのは、そのお客様との関係性、あるいは自分の果たすべき役割がよくわからないため、エレベーター内でそのお客様に対してどのような「立ち居振る舞い」をすべきか(マナー)がわからないからなのではないか、ということでした。

例えば、無視せずに(別のルールでは知らない方にも挨拶せよと言われていることもあり)なにか話しかけるなり、意思疎通をする努力が求められているのではないかと考えてしまう、といったことです。

ここで、ちよっと話は飛びますが、あることを思い出しました。
それは以前の勤務先の近くにあったある理髪店のことです。勤務先から近く便利だったため時々利用していたのですが、今は全く利用していません。
利用していないのには理由があります。

それは会話の押し付けです。

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