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2022年7月31日 (日)

誰に挨拶を?

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

〈2.6(担当者や案内者以外の者が)偶々お客様をお見かけしたりすれ違ったりした場合:
笑顔で元気よく、「おはようございます。」「こんにちは。」「こんばんは。」と、ご挨拶すること。〉


挨拶の対象者についてはフクダリーガルの教科書ではほとんど言及していません。しかし、唯一この項ではその対象を「お客様」としています。「お客様」すなわち「弊社をたずねてこられた方」には必ず挨拶しなければならないというルールです。

しかし、たまたま見かけた方が、弊社をたずねてこられた方かどうかは大半の社員にはわかりません。私達のオフィスだけがあるフロアにいらっしゃる方はその可能性は高いですが、違うかも知れません。

しかし、このルールは、「お客様」かどうかを判別することを求めているわけではありません。たずねて来られた方であってもそうでなくても、つまり「知らない方」にも必ず挨拶をしなければならない、というルールなのです。

「お客様」だけではなく、最近はコロナ禍対策で宴会やシャッフルランチなどの機会もなく、仕事で接点をもたない社員同士が「知らない方」になりつつあります。

そうするとこのルールは、「知らない方」である他の社員に対しても挨拶をしなければならない、という意味も最近は含んでいる、ということになります。

社員同士が「知らない方」になるということは、それ自体が問題だとも言えるのですが、それとは別に、そもそも挨拶というものは「知っている方にだけすれば良い」というものではない、ということを理解し、知らない方に挨拶をする習慣を身につける必要がある、ということなのです。

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2022年7月30日 (土)

「お疲れさま」は禁止ではない。

(7月20日のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「お疲れさま(です)」という挨拶(?)に関しては色々なところで話をしてきましたし「フクダリーガルの教科書」のルールにもしていますが、この言葉の使用を禁止している訳ではありません。

使い方を間違えないで欲しいということです。
「お疲れさま」は「労い(ねぎらい)」の言葉として使わなければなりません。

〈5.「お疲れ様です。」「お疲れ様でした。」を使う場面/(主に1日の仕事を終えたことに対する)ねぎらいの言葉であるから、帰宅する際の「お先に失礼します。」に対して、送り出す側の挨拶として使うのが典型例である(「挨拶」4参照)。※以下の場面で使うことは原則として禁止する。5.1 朝や日中等にオフィス内外で相対した時/(この時の応対は「1 挨拶のことば」及び「挨拶 5 誰かに会った時」参照)/5.2 お客様に偶然お会いした時(この時の応対は「客様対応 9」参照)/5.3 外出先から帰社した時/(この時の応対は「挨拶 帰社した時 3」参照)/5.4 メールやメッセージの冒頭〉

その場面に相応しい言葉は他にいくらでもありますから、相応しくない「お疲れさま」を、〈その場面では〉使ってはいけないということです。〈5.1〉~〈5.3〉はそれぞれの該当項目をご参照下さい。

〈5.4〉メールやメッセージの冒頭。これも挨拶あるいはクッション言葉ですから、他の対面の挨拶と何ら変わりません。「こんにちは」の場面で「お疲れさま」と書くのはやはり変です。

「こんにちは」では書き言葉としては馴れ馴れしすぎると思うときには「お世話になっております」でも良いでしょう。

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なぜ水だけか

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

お客様にお出しする飲み物に関しては、「おもてなし」の意味で、各種の飲み物をご用意し(メニューも作り)、お客様のお好みの飲み物をお出しするというやり方をされているところもあります。

もちろんそういうやり方ですと、もてなす側の負担は増えます。

また、弊社の場合BtoBモデルですので、来客は打合せ目的で来られる方が中心です。そういうお客様にどこまで「おもてなし」のコストをかけるべきかは悩ましいところです。双方にとって最もメリットの多いところにコストをかけるべきでしょう。

そこで弊社では「おもてなし」の精神と、業務コストのバランスを考えて、水(小さなペットボトル)をお出しすることにしました。

なお、常温の水か冷やしたものかはお客様のお好みや体質、体調にもよりますので、お客様にお選びいただけるようにしています。白湯(さゆ、水のボトルを温めておく)も用意したほうが良いかとも考えています。

また、水は一本では足りない場合もありますので、お客様の召し上がる状況に応じて追加できるように複数用意します。

お客様が召し上がっていない場合は、頃合い(話が一段落したとき等)を見計らって「お水をどうぞ(お召し上がり下さい)」とおすすめして下さい。私の場合は、自分が飲み物を飲む際におすすめすることが多いです。面接の際などお客様が緊張していると思われる場合は、アイスブレイク(緊張を解きほぐしリラックスさせる手段)にもなります。

飲み残しのボトルはお持ち帰り頂くようにします(お客様が手をおつけになっていない場合も同様です)。もったいないですし、担当者が片付ける手間も省けます。

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2022年7月29日 (金)

ご案内の常識

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

また「フクダリーガルの教科書」の検討に戻ります。接遇ルール4《お客様対応》です。

〈2.4 ご案内 2.4.1  お客様をご案内する場所:予め確認してある応接室(ボード等に記載されている場合、担当者にいちいち確認しないこと)。〉

原則として担当者がお客様をお迎えに出、そのまま応接室(会議室)までご案内することになりますので、これは何らかの事情で担当者がお客様をご案内できない場合のことです。

この場合でもカレンダー上に担当者・同席者・会議室は表示されるのでお客さまをご案内する方はそれを確認すれば良く、困ることはないと思います。

〈2.4.2 応接室でのご案内:「どうぞ奥の席におかけになってお待ちください。」、あるいは「こちらにお座りください。」とご案内すること。※上座、下座を理解すること(会議室に限らず)。〉

会議室等の「上座」は入り口から最も遠いところというのが原則ですが、これは常識でしょう(眺望等の関係で変わることもありますが)。

〈2.5 お水出し:原則として担当者が行うこと。「お水は常温のものと冷たいものとどちらがよろしいでしょうか」と確認する事。※常温の水の置き場所も確認しておくこと。〉

弊社ではお客様にはお水をお出しすることにしています。お茶の場合、お客様によっては好みや体質で合わないという方も当然いらっしゃると考えられるからです。時間帯によってカフェイン入りの飲み物は避けるという方もいらっしゃいます。

もちろん、お客様のお好みをお伺いして、お好みのものをお出しするというやり方もありますが、弊社ではそういうやり方にはしませんでした。

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2022年7月28日 (木)

深く考える

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

さて、「成長」のお話です。

フクダリーガルのメンバーと話をすると、多くの方が成長したいと考えていることがわかります。

私自身、個人的にも組織としてもまだまだ成長したい、させたいと思っていますし、できると思っています。つまり、まだまだ私自身もフクダリーガルも未熟だということでもあります。

その未熟さ(怠慢もありますが)は様々な失敗を引き起こします。誰でも失敗はしたくありませんが、失敗こそが自分(と組織)を磨き、成長させてくれるものでもあります。

ただし、それらの失敗を成長につなげるためには、失敗への対処方法が重要です。失敗を回復させるだけの対処ではだめです。穴が空いたらそれを埋めるだけではだめなのです。
なぜ穴が空いたか、その原因を深く、突き詰めて考えることが必要です(「トヨタの問題解決」では「なぜを5回繰り返せ」と言います)。

その結果、失敗にどのように向き合うのか、あるいは「やり過ごす」(避難する)のかが決まります(心が疲れていて、突き詰めて考えられないこともあります)。

失敗の原因について深く考え、その根本的な原因をつかむことができれば、同じ失敗を繰り返すことはありませんし、仮にまた同じ失敗を繰り返したとしても致命的な損害を被ることはないでしょう。それが成長するということであり、世の中を変えることにつながって行くのです。

フクダリーガルの教科書の「失敗三原則」もご参照下さい。

※昨日基本理念を改定しました(5月のよしなしごとで検討した結果を反映しました)。

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2022年7月27日 (水)

世の中を変える

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「100人の有識者で世の中は変わらない、変えるのは1人の実行者だ」(伝小宮山宏第28代東京大学総長)。そして、トリニティの磨代表やキャストグローバルの上野代表は実行者だ、と言いました。

じゃぁお前はどうなんだ、と言われそうですね。

「未来を創る」「新しい価値を生み出す」「合理的で効率的な楽しい世界をつくる」(以上フクダリーガルの基本理念)などと言っているが、言っているだけで実行できるのか?

もちろん実行できると考えています。
ただ、私の考えはこうです。

「一人の実行者が変える」と言っても、実行力がある者が「最低一人」いる必要がある、ということで、一人の実行者「だけ」で変えるということではない。

実行力とは、沢山の(自分より)有能な方に助けてもらって物事を成し遂げられる力である。

また、世の中を変えるためには、まず自分の身近なところから変えることが必要である。身近なところすら変えられないのに、世の中を変えることなんてできない。

そして、最も自分に身近なところは、自分自身です。
まず自分自身を変えるところから着手し、最終的に世界を変えるところに至ります。

そして、「変える」とは、こういうことです。

◆自分、家族、友人、同僚、など個人レベル・・・「考え方や行動を変えること」(欠点を修整したり、嫌いな性格を変えたり、ということではありません)

◆組織、企業、集団、社会、国家レベル・・・「しくみを変えること」「環境を変えること」。

どのように変えるかというと、「できなかったことをできるように」変えるのです。
言い換えると「成長」です。

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2022年7月26日 (火)

AIに奪われる業務?

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「全国の司法書士法人の集い」では、キャストグローバルグループの上野代表も法人協「日本版エスクロー研究ワーキングチーム」の活動報告という題目で発表をされました。中でも興味深かったのは同グループの拠点がある台湾についてのお話でした。

台湾では登記業務が一般の事業法人(エスクロー会社)によって行われるようになり、日本の司法書士に相当する地政士(ちせいし)の仕事の大半が奪われたそうです。

日本では現在のところ、法律によって業務独占は守られています。ただ、どこまでが司法書士の独占業務なのか不透明なところがあります。
例えば本店移転登記に関して、当事会社(担当者)がネット上の質問に応え、それに応じて一般事業会社の提供するシステムが必要書類を自動生成することは司法書士法の業務独占規定に反しないという判断が国から出されています(※)。

こういう問題意識から、同ワーキングチームは日司連に対して、日本版エスクローを日司連主導で作り上げるという提言書を提出しました(詳細は昨日木村さんが共有して下さった資料をご参照下さい)。

ところで上野代表が発表のなかで「100人の有識者で世の中は変わらない、変えるのは1人の実行者だ」という小宮山宏 第28代東京大学総長の言葉を紹介されました。上野さんは「有識者が法人協のワーキングチームで、実行者は日本のエスクロー会社EAJ」という意味で紹介されたのですが、私は上野代表自身(発表にはありませんでしたが、自社でプラットフォーム開発を行なわれています)や昨日ご紹介したトリニティの磨代表もまさしく実行者の一人だと思います。

※グレーゾーン解消制度
 ・概要:https://www.meti.go.jp/policy/jigyou_saisei/kyousouryoku_kyouka/shinjigyo-kaitakuseidosuishin/press/181107_press.pdf
 ・法務省からの回答:https://www.moj.go.jp/content/001273218.pdf
 ・照会書(㈱グラファー):https://www.meti.go.jp/policy/jigyou_saisei/kyousouryoku_kyouka/shinjigyo-kaitakuseidosuishin/press/180727shokaisho.pdf

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2022年7月25日 (月)

未来を創る熱意

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

土曜日(23日)に、全国司法書士法人連絡協議会の「第11回全国の司法書士法人の集い」に参加してきました。

プログラムは多彩でしたが、特に司法書士法人トリニティグループ/トリニティ・テクノロジー株式会社の磨(みがき)代表のお話は印象的でした。

トリニティグループはなんといっても「スマート家族信託」というアプリケーションの開発・提供が特筆すべき業績だと思います。

このアプリケーションの特徴は家族信託組成後の継続的な管理を劇的に効率化・適正化していることです。
例えば銀行の入出金管理については銀行のシステムとAPI連携して、自動的にデータを流し込めるようにして、当事者の負担を大幅に軽減するとともに、管理が持続的かつ正確に行えるようにしています(スマートフォンでできます)。

そして最も印象的だったのが、このシステムの開発過程です。最初に現在のCTO(Chief Technology Officer)の方を口説き落とし(SNSで発見した何人もの方に声をかけたそうです)、その方の影響で有能なエンジニアが集結し、現在は15名の開発部隊になっているということです(グループ総勢85名)。

その原動力となっているのが磨代表の熱意です。それまでの家族信託に対する問題意識と、それを変えていくことが社会貢献につながるという信念から、新しいシステムの必要性を強く望んだからこそ、人を得、資金を得て、素晴らしいシステムを生み出すことが出来たのだと思います。

これも一つの「未来を創る」あり方だと思いました。

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2022年7月24日 (日)

名前を呼ぶ

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

〈2.3.2 お客様が名乗られて、訪問先をおっしゃった場合:「○○様ですね、いらっしゃいませ。お待ちしておりました。」と申し上げること。(そのために本日の御来客予定を確認しておく必要がある)〉

お客様のお名前を復唱することは重要です。

もちろん他の方と間違えないように確認するという意味もありますが、それ以上に重要なのがお客様に与える効果です。
先日来、挨拶の言葉が与える距離感・疎外感についてお話していますが、名前を呼ぶこと(名前を知っている、覚えていることが伝わる)は距離感を縮める(疎外感を感じさせない)ために非常に有効な手段です。

これはもちろんお客様との関係だけではなく、社内での同僚(先輩・後輩、上司・部下)との関係でも同じです。
呼びかけるとき、声をかけるとき、挨拶をするときは、名前も呼ぶと、親しみが増します(「あんたに名前なんて呼ばれたくない!」なんて関係にまでこじれていない限り)。

お客様との関係でも、お出迎えの場面だけでなく、お客様と接する全ての場合に使わなければならない関係性構築手段です。

例えば、決済立会でお客様とお会いする場面や、書類の授受でお客様(ご担当者様)とお会いする場面で、相手方に呼びかける場合です。初対面の方や、あまり親しくない方であっても、お名前をお聞きしている場合はお名前をお呼びしなければなりません。間違っても「すみません」などと声をかけてはなりません。

その場合の敬称も当然「さま」です(他人行儀すぎると思う場合は「さん」で良いですが)。

なお、お名前を知らない場合も声をかける言葉は「すみません」ではなく「恐れ入ります」などの語を使います。

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2022年7月23日 (土)

ルールの構成変え

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日、「いらっしゃいませ」は距離感を感じさせる挨拶だと言いました。
これは、この言葉自体がもっている礼儀正しさ、折り目正しさからくる当然の印象なのですが(礼儀正しさと距離感は相関関係にあります)、他の言葉や挨拶と組み合わせたり、この言葉を発する声の調子によっては、距離感を縮めることは可能です。

また、単に「こんにちは」というだけよりも、「いらっしゃいませ」という言葉を加えた方が当然歓迎の気持ちはより伝わるでしょう。

「こんにちは。いらっしゃいませ」「ようこそいらっしゃいませ」など、言葉を組み合わせたり、笑顔で明るく「いらっしゃいませ!」と言うなどすることで、距離感が縮み、歓迎の気持ちが伝わると思います。

お客さまは弊社の(社員の)ことをよくご存知ないことが大半ですから、このような工夫をして、できるだけ距離感や疎外感を感じさせないようにすることが必要です。

もっとも、そのためには挨拶以前に、担当者以外の方たちがお客様を「無視しない」ことが重要ですが・・・。

ところで、お客様はお出向えに行くのが原則ですが、私の場合、ビルに到着した時点でお客さまから私の携帯に電話をして頂くようにすることもあります。
お客様との関係性によっては、わざわざ出迎えることがかえってお客様にとって心理的な負担になることもあります。また、このやり方のほうがお互い無駄がありません(お客様に手間をかけさせることになりますから、どなたにでもやって頂いて良い訳ではありませんが)。
この場合、電話を頂いたら「エレベーターをお上がり下さい」、と言ってエレベーター前までお迎えに出ます。

このようにルールはその趣旨に反するものでない限り、時と場合によって構成を替えることも必要なのです。

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2022年7月22日 (金)

歓迎の気持ち

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

〈2.2 お出迎え/2.2.1  担当者はお客様の来客予定時間が近づいたら、受付け前に行ってお待ちしていること。〉

お客さまの来られる予定がわかっているのに、自席にいてお客さまからの連絡を待つ、という態度からは歓迎の気持ちは感じられません。

業務があるから(忙しいから)という言い訳をする方がいらっしゃるかも知れませんが、それならそもそもお客様との約束を入れるべきではありません。

また、例えば約束の10分前からお出迎えに出ていれば、来客時間直前に電話を受けて終わらず、お客さまをお待たせしてしまうなどという不始末も防げます。

〈2.2.2 お客様をお出迎えする場合:笑顔で、元気よく、「おはようございます。」、「こんにちは。」「こんばんは。」と、ご挨拶すること。〉

お客さまだからといって、必ずしも「いらっしゃいませ」でないと失礼だということはありません。むしろ「いらっしゃいませ」は距離感を感じさせる挨拶です。
従って、敢えて距離感を作る必要がある(招かれざる客)、あるいは、距離感をおかないと恐れ多いという事情がある(謝罪しなければならないなど)のであれば、「いらっしゃいませ」というお声掛けでも(心情的には)致し方ないかも知れませんが、そのような場合でも礼儀としては「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」で全く問題ないと思います。

〈2.3 内線対応/2.3.1  受付けに向かう前にお客様が担当者の内線に電話をおかけになった場合は、「お待ちしておりました」とお答えし、急ぎ足でお客様のところに向かうこと。〉

「お待ちしておりました」。まさしく歓迎の気持ちそのものです。

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2022年7月21日 (木)

お客様には歓待を

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

〈接遇ルール4《お客様対応》/1.基本的な姿勢/1.1 「歓迎の気持ち」を持つことが、御来客の対応において最も重要なことである。/1.2 お客様をお迎え・接遇するのは、私たち全員であること(担当者やアドミだけではない)。/下記ルールは、「歓迎の気持ち」を表す(お客様にお伝えする)方法である。〉

歓迎の気持ちは、自分が持っているだけでなく、それがお客様に伝わらなければ意味がありません。

この項のルールは、お客様に歓迎の気持ちをお伝えするためのものであると言っても良いでしょう。

〈2.ルール/2.1 事前準備/朝の段階で、チャットワークの「予定と結果」またはグーグルカレンダーの会議室予定(お出かけボードとともに社内ポータル及び共用モニターに表示されている)で時間、お客様名、担当者名、応接室を確認しておくこと。〉

これは全社員が行うべきことです。

何らかの事情でお出迎えに出る担当者とお客さまが行き違いになり、お客さまが担当者の内線に連絡してこられた場合などに、適切な対応ができるようにするためです。

また、エレベーターホールや受付(受付電話前)などでお客さまをお見かけした際などにも、お客さまや担当者を把握していればより適切な対応ができます。

このルールにはありませんが、お客さまがエレベーター前や息口近辺にいらっしゃる場合には積極的にお声掛けをして、担当者への取次をしなければなりません。

お声掛けは、「こんにちは(おはようございます)、お聞きして(承って)おりますでしょうか?」等で良いでしょう。必要以上にへりくだる必要はありません。

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2022年7月19日 (火)

バイト敬語で思考訓練

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

ここまで考察してきた通り、いわゆる「バイト敬語」に違和感を感じる最も大きな理由は、それが言葉を使うにあたってのルール、即ち文法や、敬語の用語法に反するものだから、という点です。

一方、私達の仕事は法令、すなわちルールに関わる仕事です。

私達が関わるルールの典型である「法律」は、それに従うことが求められますが、それは、法律が民主的な(自由な議論のもとに自由な選挙によって選ばれた代表者による)手続きによって定められたものだからです。

言葉のルールも同様に、手続きこそ違いますが、長い年月をかけて多数人の賛成を得ることによって成立して来たものです。

そして、時代に合わなくなった法律が、同じ民主的な手続きによって是正されていくように、言葉に関するルールも時代とともに多数人の支持を得れば是正され変化していくものです。

「バイト敬語」も、現在は違和感をもたれ支持が少ないものであっても、何らかの理由によって使われる者の数が増えていけば、やがて新しいルールとして容認されていく可能性があります。

そこで、法律に関わる私達が、「バイト敬語」に限らず、違和感のある言葉遣いに遭遇したときにはこんな観点から考えてみるのも良いのではないでしょうか。

1 その違和感はルールに反することから生ずるものなのか
2 (その違和感がルールに反することから生ずるものだとしたら)そのルールが現在も多数のものに支持されているものなのか

・・・つまり、単に違和感があるといった漠然とした理由で決めつけず、ちょっとした思考訓練の対象として考えてみるのです。

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2022年7月18日 (月)

バイト敬語は気になる?(続き)

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

バイト敬語に違和感や不快感、嫌悪感を感じる理由として「それまで使われてこなかった新しい用語法であるから」があげられます(昨日あげた理由の「1」)。

この理由だけであれば、広く使われるようになるにつれて、違和感はなくなるはずです。

しかし、理由はそれだけではありません。
他の理由(昨日あげた理由の「2」~「9」)について例を上げて説明します。

2 文法的に誤った使い方・・・「なります」(なる)は状態の変化を表すために使うのが正しいが、例えばカフェで提供される際に〈こちら、カフェラテになります〉と言った場合、その場で変化することを表そうとしている訳ではない。

3 言葉の響きそのものに不自然、不快な要素がある。・・・〈お水、お注ぎします「ねぇー」〉などの場合

4 独断的に(話し手の都合を優先しているように)感じる。・・・〈よろしかったでしょうか〉。聞き手の許可を求めるなら「よろしいでしょうか」と言うべきであるのに、「よろしかった」とすると、話し手が独断で判断し、反論を許さないように聞こえる。

5 その用語を使うことによって情報に曖昧さが生じる。・・・「~の方」(これは文法的にも誤り:「方」は方角や複数のものの一方を示すために使うのが正しい)

6 論理的でない。・・・文法的な誤りと同じ

その他、「7 敬語に関する知識不足」「8 敬語を使う訓練がなされていない」「9 教養のなさ」は全てのバイト敬語に共通するものである。

 

※本日の記事は、最近(2019年)の調査である「古保 美夏 バイト敬語の違和感と使用について」を一部参考にさせて頂きました。https://acrobat.adobe.com/link/track?uri=urn:aaid:scds:US:1d84fa78-1e4d-3cf4-b6b5-97161ba0713c

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2022年7月17日 (日)

バイト敬語は気になる?

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

〈4.「バイト敬語」は出来る限り使わない/「〇〇になります。」「〇〇の方(ほう)」「よろしかったでしょうか。」「〇〇ですねぇー。」等々が所謂「バイト敬語」である。
バイト敬語には嫌悪感を持たれる方もいるので、原則として使わない様に留意する。〉

少し古いですが、2013年の文化庁の調査では、バイト敬語(ファミ・コン言葉)と言われるもののうち、「お会計の方、1万円になります」、「千円からお預かりします」について、それぞれ63.5%、55.0%の人たちが「気になる」と答えており、これはそれまでの十数年間で増えています(※)。

バイト敬語に違和感や不快感、嫌悪感を感じるのには様々な理由があると思います。例えば次のようなものが考えられます。

1 それまで使われてこなかった新しい用語法である(新しいものに違和感や抵抗感を持つのは用語法に限ったことではありません)。
2 文法的に誤った使い方である。
3 言葉の響きそのものに不自然、不快な要素がある。
4 独断的に(話し手の都合を優先しているように)感じる。
5 その用語を使うことによって情報に曖昧さが生じる。
6 論理的でない。
7 敬語に関する知識不足だと感じる。
8 敬語を使う訓練がなされていないと感じる。
9 教養のなさを感じる。

このうち「1」の理由だけであれば、広く使われるようになるにつれて、違和感などはなくなっていくのだと思います。
最近見たり聞いたりする機会が増えているものに〈~になります〉があります。違和感を感じない方も増えて来ているのではないかと思います。

しかし・・・。

 

※国語に関する世論調査 平成25年度:https://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/kokugo_yoronchosa/pdf/h25_chosa_kekka.pdf

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2022年7月16日 (土)

「さま」はルール

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

〈3.敬称を付ける/お客様の敬称は、法人でも個人でも、「様(さま)」である。※普段から意識付けるために、所員同士のメッセージ冒頭の敬称も「様、さま」とする。 ×「〇〇株式会社さん」、×「〇〇社の〇〇さん」、×「〇〇先生」、×「売主さん」、×「買主さん」、×「仲介さん」、×「銀行さん」〉

なぜ「さん」でなく「さま」でなければならないか。
これについては以前ご説明しましたが(※)、フクダリーガルではお客様に対しては「最上位の敬意」を払うべきである、と考えているからです。

ただ、理由よりまずこれがフクダリーガルのルールであり守って頂く必要があることを理解して下さい(このルールに対する反対意見があれば歓迎します、というのは一昨日の挨拶のルールと同じです)。

尚、上記〈3〉は一部修正が必要です。「所員同士のメッセージ冒頭の敬称」とありますが、現在はチャットワークを使っており、「TO」で選択すると自動的に宛名が「◯◯さん」と表示されますので、敬称の心配はいりません(ここは「さん」で仕方ありません)。

また、「所員」という言い方は今はしません。「弊所」もです。この言い方を貫くと、出勤することを「出所」と言うことになってしまいます(笑)。
「社員」「弊社」「出社」「帰社」等で良いでしょう。司法書士法人も広い意味では「会社」ですから。

 

※〈敬意と親しみ〉http://hap.air-nifty.com/phytoncid/2022/04/post-10c8b2.html
ここでは「お客さま」とは何か、また、敬称を付さなくて良い場合についても書いています。

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2022年7月15日 (金)

返事は「はい」

(本日のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

〈2.相槌/「ええ」「うん」という相槌を打たない。お客様への返事は常に「はい」である。〉

これも当たり前のことです(案外自分では気が付かないものですが)。

但し、この規定は修正が必要です。「相槌」と「返事」を混同して使っています。この2つは少し違います。
「相槌」とは、相手の話の途中で発する短いことばを意味し、「返事」とは答えることと、そのことばを意味します。

「はい」という語を使う目的は主に次の3つです。

1 返事(呼びかけや電話に答える)
2 肯定・同意(相手のいうことを認める)
3 相槌

いずれの目的で使う「はい」の場合であっても、よりぞんざいな表現として「うん」が代わりに使われることがあります。

フクダリーガルの教科書では、「はい」を使うべき場面(敬語を使う場面)で「はい」の代わりに「うん」を使うことを禁じています。

例として多く、聞いていて不快なのは、会話の中で「はい」と「うん」が混在するものです。
返事としては「はい」と答えているのですが、話の流れの中で同意したり、特に相槌を打つ場合に「うん」と言ってしまう場合です。

気をつけないと、知らず知らずのうちに礼を欠いた表現をしてしまっていることになります。

「ええ」は少し違って、意識して使うことが多いと思います。

しかし、「ええ」もだめです。なぜなら「ええ」には(相手との距離感や場にもよるかも知れませんが)否定的な意思表示(否定や反発)が隠されている様に受け取られることがあるからです。
そのため、「目下の方が目上の方に対して使うことを禁じる」などとしている例もあります。
「はい」というれっきとした(?)言葉があるのに、上記の様な懸念のある言葉をわざわざ使わなくても良いのです。後で出てくる「バイト敬語」と同じです。

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2022年7月14日 (木)

「こんにちは」は楽しい

(本日のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

〈接遇ルール3《挨拶・電話共通》1.挨拶のことば/11時までは「おはようございます。」、11時を過ぎたら「こんにちは。」、18時以降は「こんばんは。」と、挨拶する。〉

これは現在の日本社会の挨拶の仕方としてあたりまえのこと(一部の業界を除いて)ですが、身についていない方も多いので、ルールとしました。

特に、「こんにちは」。
前職で「こんにちは」を使っていなかった方(何をつかわれていたのでしょうか。やはり「お疲れ様」でしょうか)は、慣れるまでは抵抗があるかも知れませんが、慣れてしまえば楽しいと思います。

なぜ楽しいかというと、上下関係を意識しなくて良いからです。
年齢や役職が上の方に対しても、下の方に対しても、使い分ける必要がありません。
また、本来人は対等なんだ、ということを思い出させてくれるからでもあると思います。

このことは、以前、〈「こんにちは」は失礼か〉や〈人は対等〉という題名でお話しました(※)。

尚、これは理屈云々の問題ではなく「ルール」なので守っていただく必要があります(反対意見があれば歓迎します・・というのも同じところに書いております)。

また、最後が「わ」と口を開く発音だということも、楽しい要因かもしれません。自然に笑顔になりませんか?

もちろんお客さまに対してでも「こんにちは」で構いません。

朝の、「おはようございます」は、逆の意味で上下関係を意識せずに使う必要があります。

 

※http://hap.air-nifty.com/phytoncid/2022/04/post-ba715b.html
 http://hap.air-nifty.com/phytoncid/2022/04/post-27b8ff.html
 http://hap.air-nifty.com/phytoncid/2022/04/post-daf660.html

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2022年7月13日 (水)

電話受けも終わりが大事

(本日のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

電話取次ぎで伝言をお預かりした場合のルールの続きです。

〈3.8 本人が接客中の場合〉〈3.9 本人が内部打ち合わせ中の場合〉〈4.伝言する事項〉

これらは他との兼ね合いで検討済みです。

〈5.締めくくり「○○が承りました。お電話ありがとうございました。」「失礼致します。」は不可。〉

(これの前に、「復唱」が必要ですが)、最後に改めて自分の名前を名乗ります。電話を受ける際にも名乗っていますが、もちろんお客様がそれを覚えていてくださる可能性は低いですから、承った伝言を伝えるという職務の担当責任者を明確にする意味で改めて名乗る必要があります。

締めくくりは、電話の様な顔の見えないコミュケーションでは「失礼致します」というややもすれば事務的で冷たい印象を与えかねない言葉でなく、「ありがとうございます」という感謝の気持ちがこもり、温かい印象を与える言葉を使うべきです。

〈6.電話を受けて、名宛人不在※の時〉

これも検討済みです。

〈7.お客様が折返しの電話を希望しない場合(「またかけ直す」「電話があったことだけ伝えて」と言われた場合):この場合でも、原則として、必ずお客様の電話番号を伺う。ただし、お得意様の場合は不要。〉

お客様が折り返しの電話を希望されなかった場合でも、お客様の真意を計りかねる(本心は折り返しが欲しいかも)場合もありますし、担当者(電話の名宛人)が折り返しをした方が良いという判断をする場合もあるからです。

〈「電話番号を頂戴できますでしょうか。」は不可 「電話番号をお伺いいたします。」〉

検討済みです。

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2022年7月12日 (火)

スズキ?鈴木?寿々木?

(本日のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

電話の取次の際にはお客様の姓の文字表記を確認する必要はなく、かなで表記するというルールは、あくまでも電話取次の場面での例外的な取り扱いです。

例えばフクダリーガルの寿々木(すずき)一郎さんがこんな宛名の入ったメールを受け取ったとしましょう。

「フクダリーガルコントラクツ&サービシス司法書士法人
 〇〇グループ スズキ 様」

これを受け取った当人がこれをどう受け止めるかは、そこまでの経緯次第で様々だと思います。

「彼(発信者)は私の姓の漢字表記を知らなかったかも知れないが、一言確認してくれればよかったのに。」
「今回の取引は名前もすべてカナ書きで行うというルールの下に行われる効率優先の取引であるから何の問題もない。」

もしこのメールを、経緯を知らない第三者が見た場合、その方はどう受け止めるでしょうか。

「片仮名表記の姓は珍しいが、スズキさんは外国籍の方なのかしら?」
「これは誰のことだろう。鈴木三郎クンのことかな?」
「寿々木さんの姓を片仮名で書くなんて失礼だ。会社名と部署名を記載している本件のような(初めてメールを送る場合など)改まった場面では、相手方のお名前の記載には正式な文字表記をすべきだ。だから、メールを送る前に確認すべきだ。」
「電話取次ぎの際には文字表記を確認せず、かなで書けば良いというルールを勘違いしているのではないかな。」

みなさんでしたらどう感じるでしょうか。

ところで、文字表記の確認はこんな聞き方をします。「メール(手紙)をお送りするのですが、お名前のすずきの文字は鈴虫の鈴に樹木の木でよろしいでしょうか?」

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2022年7月11日 (月)

すずきは鈴木?

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

電話等口頭(音声)で初めてお名前を伺った方に対しては、原則としてその文字表記も確認しなければならないが、単なる電話取次ぎだけの場合は、例外的にその必要はない、とお話しました。

そして、文字表記を確認していない以上、伝言にも正確な文字表記(漢字や綴り)で書けないのは当然です。

それで、電話取次ぎ(伝言)の場合は、正確な文字で書かなくても構わない、としました。
合わせて、憶測で漢字を当てて書くことも禁止しました。つまり、正確な漢字表記がわからない場合はかなで書くというルールです〈4.伝言する事項〉。

憶測で漢字を当てて書くとは、たとえば「すずき」と伺ったら(確認せずに)「鈴木」と書くということです。しかし、「すずき」の漢字表記は「鈴木」だけではなく、「錫木」や「寿々木」等様々な漢字表記があります。

お客様の姓の漢字表記が「寿々木」であるにも関わらず確認せず憶測で「鈴木」と書いて伝えるということは、誤った情報を(正しい情報として)伝えるということであり、情報の伝達・共有の方法として決してあってはならないことです。

これはこれまで何度も口を酸っぱくしてお伝えしている「先入観・推測・憶測で仕事をしてはいけない」「認知バイアスから解放されよ」ということにもつながる重要なことです。

ですから、電話の伝言メッセージを書くにあたって、お客様の姓の文字表記を確認していない場合は、「かなで表記する」必要があるのです。

ただし、文字表記を確認しなくても良いのはあくまでも電話取次の場面での例外的な取り扱いであることも忘れないで下さい。

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2022年7月10日 (日)

お名前はどんな文字?

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

〈4.伝言する事項〉に〈氏名や会社名の漢字を確認していないときは、かなで書いておく。〉という規定があります。

この規定にも、もちろん様々な意味が隠されています。

まず、前提となるのが、お客様の氏名や会社名は正確に聞きとる必要があること。
これは、先に次の規定に述べられています。

〈2.冒頭:お客様が名乗られた時/2.1 お客様の名前を確認する。〉
〈2.2 お客様のお名前(会社名)を聞き取れなかった時〉には聞き直す事が必要である。

次に、氏名を確認しても、電話の場合は口頭(音声)だけですから、当然どのような文字かはわかりません。従って、初めてお名前を伺った方に対しては情報の正確性という意味からも、礼儀としても、原則としてその漢字表記も確認すべきです。

しかし、単なる電話取次ぎだけの場合は、文字表記まで確認する必要はありません。
理由は次のとおりです。

1 迅速に取り次ぐことを優先する必要がある。
2 電話取次ぎは弊社内部だけでの情報伝達であるので、かな表記であっても情報の正確性を著しく損なうことはなく、またお客様に対して礼を失するということもない。
3 お客様と名宛人との間の関係性によっては、名宛人がお客様の氏名の文字表記を知っている場合もあり、たまたま電話を受けた方がそれを知らない(共有できていない)としてもそれは内部的な問題である。従って、その内部的な問題に起因して、外部の方に対して不適切な対応(漢字表記を聞く等の余分な手間や、既に存在する関係性に対する否定的な態度)を行うことは妥当ではない。

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2022年7月 9日 (土)

ルールも最適化

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

〈3.8 本人が接客中の場合:電話の相手方には接客中である旨を伝えて、外出中の場合と同じ対応をする。ただし、緊急の場合及び本人が「取次可」としている場合は、電話を保留にして、内線電話で呼び出すか、接客中の本人に伝言メモを渡す。※「会議室・応接室マナー」参照のこと〉


ここは今回の見直しで修正(最適化)したところです。
〈緊急の場合〉とありますが、「緊急」かどうかはどうすればわかるのか?

今回の検討での結論は〈自分(他の者)で対応できることでしたら対応します〉という提案を行う中で、わかってくるということです。

また、本人が「取次可」と〈している場合〉とされていますが、原則は「取次不可」ですから、「取次可」はあくまで例外です。

〈3.9 本人が内部打ち合わせ中の場合:ホワイトボードで「取次可」となっている場合は取り次ぐ。「取次不可」の場合は「申し訳ございません、〇〇時まで会議に入っております。」等とお伝えしてから不在時と同様の対応をする。〉

〈内部打ち合わせ中の場合〉とされていますが、今回の検討で、来客の場合も内部打ち合わせの場合も区別はしないことにしました。どちらの場合も対応は同じです。

〈4.伝言する事項ⅰ 社名(支店・部署名)及び氏名、ⅱ 電話番号、ⅲ 用件(折り返し電話か、後刻電話か、伝言があるかなど)、ⅳ 日付及び時刻→原則として、すべてのお客様に氏名・会社名と電話番号はお聞きする。〉
続けて、〈氏名や会社名の漢字を確認していないときは、かなで書いておく。〉とされていますが、これについては誤解されている方もいらっしゃるようです。

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2022年7月 8日 (金)

メッセージ届いた?

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

電話取次ぎにおけるメッセージ到達確認の重要性が以下の条項に規定されています。

〈3.5 離席中の場合は、戻ったら口頭でも簡単に伝える。/3.6 伝言を受けた者は、(タスク化されていない場合)必ず「了解した」旨をチャットワークにアップする。(口頭でも伝えた場合は不要)/それがない場合、伝言した者は、(電話など)何らかの方法でメッセージの到達を確認する。なお、伝言が複数ある場合、「了解」の旨は、どの伝言についてのものかをすべて特定して記載する。/3.7 タスク化した場合は、了解の旨はタスクの「完了」サインで足りる。※「タスク化ルール」参照のこと〉

これはメールでも同じですが、相手はメッセージを必ず見るとは限らない、ということです。チャットやメールは時間差で(こちらの都合で)送れるところが長所ですが、それが逆に欠点でもあります。
同時通話であれば、相手にメッセージが到達したかどうかは(理解されたかどうかはともかく)即時にわかります。
しかし、チャットやメールの場合は送っただけではそれがわかりませんので、送ったチャットに対して反応がない場合は念押しをすることが必要です。

よく、皆さん方の仕事のなかでも、「メールを送りましたから(伝わっているはずです)」という話を聞くことがあります。

確かにチャットやメールの着信がないかを逐次チェックし、受け取ったら何らかのリアクションをする、というのはビジネス上のマナーと言っても良いかもしれません。

しかし重要なのはメッセージが迅速に届くことであり、相手がマナーを守っているかどうかを問題にしている暇はありません。

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2022年7月 7日 (木)

留守電でなくチャット

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

ではここで、電話応対の原則規定〈3.お客様から伝言を承った時〉の続きに戻りましょう。

〈3.4 本人に電話した場合、留守番電話にメッセージを残さずチャットに上げる。〉

これはお客様が「今すぐAさんと直接話したい!」とおっしゃった場合に、電話の名宛人Aさんの携帯に電話した場合のことです。留守番電話に音声メッセージを残すという方法もありますが、フクダリーガルではそれを禁じて、チャットに文字メッセージを残すようにしています。

一般的に携帯宛の連絡の際に留守番電話にメッセージを残すべきかどうかは、相手にもよると思いますが、フクダリーガルの教科書で(電話取次ぎのための社員間での携帯電話への連絡の場面で)留守電を禁じ、チャットに上げるとしているのは次の理由からです。

1 メッセージを受け取る側の手間・負担が少ない。
2 メッセージを社内の関係者が共有できる。

1について。

「メッセージを受け取る側の負担が少ない」ということは、裏を返せば「メッセージを送る側の負担が多い」ということです。
これは、電話取次ぎの場面では通常電話を受けた者(メッセージを送る側)の方が会議中・接客中や移動中である名宛人(メッセージを受け取る側)よりも体勢に余裕がある事が多いと考えられるからです。
一律に留守電を残さないという決まりにすることで留守電の有無を確認する手間もなくなります。

2について。

「メッセージ(情報)の共有」という点は、共同で業務を行う(チーム・ワーク)場合には極めて重要なことです。

これに関しては〈3.5〉以下の条項にも規定されています。

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2022年7月 6日 (水)

電話応対でこれはない

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

〈フクダリーガルの教科書〉の〈6.電話を受けて、名宛人不在※の時〉の項の最後にはこんな規定があります。言葉遣いそのものがよろしくない場合です。

〈突き放すような言い方は不可:「○○は外出中ですが」「○○時に戻り予定です」/反射的に「戻りましたら、折り返しお電話するように伝えます」は不可。〉

「突き放すような言い方」・・・「がどめ」などとも呼んで、対応としてはお話にならないレベルなのですが、これをルールに入れたのは、実際にそういう対応をする士業事務所があったからです。

私たちにはお客様に対して可能な限り迅速な対応をする務めがあるのですが、この対応にはそれを行おうという気持ちのかけらも見られません。それどころか、「こっちは忙しいんだ、早く電話を切ってくれ」と言われているようで不快です。

「反射的に『不在ですので戻りましたら折り返し』・・・」はそれよりはまだましかもしれませんが、より迅速に対応する方法(自分または他のものによる対応等)があるにも関わらずその提案を行わないことは、やはり怠慢であり許されません。

言葉遣いに関しては、この後の〈7.〉にもあります。

〈7.お客様が折返しの電話を希望しない場合(「またかけ直す」「電話があったことだけ伝えて」と言われた場合):この場合でも、原則として、必ずお客様の電話番号を伺う。ただし、お得意様の場合は不要。「電話番号を頂戴できますでしょうか。」は不可「電話番号をお伺いいたします。」〉

この場合、電話番号を「頂戴」する(相手側からすると「差し上げる」ことになります)のはおかしいです。

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2022年7月 5日 (火)

今すぐ直接話したい!

(今朝のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

電話名宛人のAさんが不在であるため、電話を受けた方がお客様に対して、「代わりに対応する」または「後ほどAから連絡させる」、という2つの提案をした際に、お客様が、

「いや私は今すぐAさんと直接話したいのです!」

とおっしゃった場合の対応はこうです。

【会議中の場合】

会議室に連絡して、Aさんに取り次いで良いか確認した上で、取り次ぐ。

※社内会議の場合も原則「取次不可」として頂いて構いません。お客様が特段の約束がなく、Aさんの所在もご存知ない状況でお電話して来られた場合は、会議中のため即時対応ができない、とお答えしても、お客様対応として不適切とはいえないでしょう。
※これはあくまでも「原則」であり、状況によっては「取次可」とした方が良い場合もあるでしょう。
※会議中に取り次ぐことは会議の他の出席者にも影響する(社内会議でも)ことですから、お客様と会議出席者双方への影響を比較考量し、他の選択肢(会議に割り込まない)がないかどうかも十分検討した上で行うことが必要です。

【外出の場合】

Aさんに電話して、すぐにお客様にご連絡して頂きたい旨を伝えます。
電話がつながらなかった場合は(原則留守番電話に伝言せず)チャットで連絡します(その場合、「先程電話したのはこの件」と一言添えます)。

お客様が、「連絡取れ次第」、あるいは「戻ってからで良いですよ」とおっしゃった場合でも、チャットには上げておきます。出先から迅速にご連絡した方が良い場合もあるからです。

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2022年7月 3日 (日)

「ご用件は?」と伺ってはいけない

(本日のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

電話の目的(用件)がわからないのであれば、端的に「ご用件は何でしょうか」とお尋ねすれば良いように思えますが、それではいけないのでしょうか?

実は昨日引用した「フクダリーガルの教科書」の〈6.1〉には続きがあり、〈「ご用件は何でしょうか?」「いかがいたしましょうか?」は不可。〉とされています。

一体なぜでしょうか。

お客様のご用件を把握して、それにお答えできるようにすることはもちろん望ましい対応であることに間違いありません。
問題なのはその「伺い方」なのです。

お客様がAさんを指名してくるということは、お客様とAさんとの間になんらかの「関係性」があることを意味します。この場合に「ご用件は?」と尋ねるのは、お客さまとAさんとの関係性が社内で共有できていないという弊社側の問題による不利益をお客様側に負担させることになります。

「いかがいたしましょうか?」は、こちらが考えて提案するという労を惜しんで相手に考えさせる訳で、横着すぎます(行うべきサービスを十分提供していない)し、場合によっては「早く会話を終わらせたい」という意図があるように受け取られかねません。

ですから、フクダリーガルの教科書では「ご用件は何でしょうか」「いかがいたしましょうか」という聞き方はせず、「私/他の者でわかることでしたら(対応いたします)」と、「質問」ではなく「提案」をし、その上で、その提案を受け入れていただけますかという意図での「いかがいたしましょうか」なのです。お客様に判断を丸投げしているのとは大きな違いです。

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2022年7月 2日 (土)

お客様の目的はどこに?

(本日のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

お客様から、Aさんはいますかと電話があったが、Aさんが会議中であった場合、お客様には「お急ぎですか」とお尋ねするのではなく、次の様にお尋ねします。

「ただいまAは会議中で、〇〇時頃終了予定ですが、終了後に折り返しお電話するということでもよろしいでしょうか?」

ただ、これはあくまでもお客様をAさんにおつなぎする場合、という限定付きの最適対応にすぎません。
お客さまのご用件・ご要望は必ずしもAさんにおつなぎしないと満たされないものだとは限りません。

この点は〈6.電話を受けて、名宛人不在※の時〉に規定しておりますので、先にそちらを見てみましょう。

〈6.電話を受けて、名宛人不在※の時/電話を下さった方が何を望んでいるのかを考えようと努め、その要望を実現できるような応対をする。※「不在」とは、外出のみならず、会議中、離席中、通話中の場合も含む。/6.1 「申し訳ございません。〇〇〇(名宛人)は不在にしておりまして、○○時の戻り予定でございます。私で(他の者で)わかることでしたら承ります。」と、お客様のご意向を伺い、電話を受けた人が対応するか、周囲に対応可能な人がいれば電話を代わって対応してもらうようにする。〉

そうですね、〈私で(他の者で)わかることでしたら承ります。〉という対応です。

Aさん宛にお電話を下さった場合でも、Aさんと話すことが目的ではなく、目的が他のところにあることは少なくありません。

でも、Aさんいますか、とかけてこられた方の最終的な目的はわかりません。
では、「ご用件は(何でしょうか)?」と聞いてはいけないのでしょうか?

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2022年7月 1日 (金)

急ぐのは私たち

(本日のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

問題なのは、お客様がお急ぎかどうかではなく、私たちが急いで(最速の)対応を行うことが可能なのか、ということなのです。

私たちのサービスは、迅速に提供するのが当然です。ですから、「お急ぎですか」とお客様にお尋ねするということは、そんな当然なことを、しかも迅速なサービスを受けて当然であるお客様にお尋ねするということであり、本末転倒なのです。

もちろん状況によっては、私たちが迅速な対応を行うことが難しい場合もあります。それはこちらの問題ですから、お客さまにお急ぎですか、と聞くのではなく、自分たちの胸に、「今の状況で自分たちは迅速な対応ができるか?」と聞いてみるべきなのです。

では、そのように自問した結果、迅速な対応は難しいという結論になった場合にはどうすればよいのでしょうか?

そこで初めてお客様に質問してみるのです。

つまり、迅速な対応をしたいが、これこれこういう事情があってそれができない、可能な限りの迅速対応はこうである、それでも良いか、と伺う、ということです。

このように抽象的に書くとわかりにくく、難しく感じるかも知れませんが、そんなに難しいことではありません。

例えばこんな場合です。

お客様から、Aさんはいますかと電話があったが、Aさんは会議中であった、という、よくある例です。

この場合、お客様とAさんをつなぐ方法は基本的に次の2通りだと思います。

1 会議に割り込んでAさんにつなぐ
2 会議終了後にAさんからお客様に連絡してもらう

この場合のお客様への対応の仕方として、「お急ぎですか」と伺ってはいけないのです。
では、望ましい対応は・・・。

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