クレームからの認知バイアス
(本日のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
ここで一旦少し話題を変えます(戻します)。
最近地面師を題材に講演をする機会が何度かありました(他にも引き合いがあります)。
地面師を始めとする不動産事故や融資事故の予防は自分(認知バイアス)との戦いである、という話を講演でしましたし、この「よしなしごと」にも書きました。
これはもちろん実務の中で得た知見ですが、不動産事故に限ったことではありません。
例えばこれは私が会社員だった時代のことです。
ある重要な顧客から、福田さんが行ったある行為から弊社は損害を被った。どうしてくれる、と「クレーム」のご連絡を頂きました。
このご連絡だけで私は「認知バイアス」に囚われてしまいました。
「認知バイアス」とは(以前にもご説明しましたが)「先入観にとらわれて物事の一側面にだけ注意が向けられ、その他の側面についての思慮が足りない」状態のことです。
ここでいう「先入観」は、「思い込み」と言い換えても良いかも知れません。つまりこの場合、重要な顧客を自分の落ち度で怒らせた、という「思い込み」から、一側面、つまり、これは重大だ、大きな責任を問われるかもしれない、という考えにだけ意識が向けられ、その他の側面、つまり事実関係を客観的に把握し、それに基づいて相手の主張の妥当性を冷静に判断すべきということについて考えが及ばない状態になってしまったのです。
しかし、私はあることをして、なんとか認知バイアスから解き放たれました。
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