「さま」は対等か
(昨日のフクダリーガル社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)
フクダリーガルの教科書では「お客様の敬称は、法人でも個人でも、『様(さま)』である。」と規定していますが、これは「人と人とは本来対等である」(だから「こんにちは」も失礼ではない)との主張と矛盾するのではないか、という疑問が生じます。
たしかに「さま」を、相手の社会的役割を自分よりも上位に捉えていることの表現と考えるなら、「対等」な相手に「さま」を使うのはおかしいということになります。
しかし「さま」に限らず、敬称、そして敬語は、(昨日お話したように)相手を自分より上にみるということだけではなく、対等であっても礼儀正しさを示す必要があると考えている(礼を尽くす)ことの表現でもあるのです。
つまり、対等と捉えている相手に対しても礼をつくしていることの現れとして「さま」を使うということです。
みなさんもいろいろな場面で「◯◯さま」と呼ばれたことがあると思いますが、これは決してそう呼んだ方達がみなさんを「上」(あるいは彼ら自身を「下」)として捉えているからではなく、礼を尽くしてくださっているということだと思うのです。
礼儀とは「きちんとする」ことですから、相手との関係性や場面によって変わってきます。きちんとすべき相手なのか、きちんとすべき場面なのか。
そしてどんな相手や場面ならきちんとしなければいけないのか、はその社会や共同体のルールで決まってくることが多いと思います。
そういう意味で、フクダリーガルでは関係性について、弊社にとって「お客様」の立場にある方に対しての敬称は「さま」を使わなければならないと定めています。
一方、どんな場面で「さま」を使うべきかは明記しておりませんが、言ってみればそれは、敬称を使うべき全ての場面(文脈)において、ということになります。
では、「お客様」とは? 「お客様」以外の場合はどうなのか?
それはまた明日。
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