用地仕入れ担当者向けリスク管理セミナー
先週、某開発・分譲会社様の用地仕入れ担当者向けの研修の講師を務めさせて頂いた。
テーマは「土地仕入れリスク管理の基本的知識」。対象は本支店の用地仕入れ担当の若手、中堅社員の方25名程。遠隔地の支店にはテレビ会議システムで同時中継された。
約2時間に渡って土地の調査から仕入れ完了後に至る諸段階でリスク防止のために仕入れ担当者に必要となる知識・スキルについて、実例(実際に弊法人が事件・事故を未然に防いだ数例)も交えて講義させて頂いた(項目については後述)。
2時間では少々駆け足だったかと思ったがやはり講義後、受講者代表の方から「私や、ある程度経験の長い他の社員も各項目についてもう少し掘り下げてお聞きしたいと感じています」というメールを頂いた。
一方同席した弊司法書士法人の若手司法書士達からは「日頃自分達が扱っている事について取引当事者の側に立って考えるという視点が新鮮だった」「日頃の疑問が解消された」という感想。
不動産開発分譲会社の用地仕入れ担当者も販売担当者も営業的な観点(商品化に相応しい土地を良い条件で購入する/良い商品を作り良い条件で販売する)だけでなく、リスク管理の視点も持つことが必要である。勉強する事が多く大変だとは思うが、競争が激しくなればなるほどリスク管理の重要性は増してくる(購入元、売却先の対象範囲を広げざるを得ない)ので頑張って勉強して頂きたいと思う。
私達も出来るだけお手伝い致しますので。
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尚、今回の講義の概要(目次)は下記の通り。
※こうやって見てみると確かに2時間では足りなかったかも・・・。
一. 調査段階
1. 登記簿の確認
① 注意を要する登記原因
I. 相続
(ア) 問題の所在
(イ) 確認資料
II. 譲渡担保
III. 代物弁済
IV. 買戻特約
V. 残存仮登記
VI. 休眠担保権
VII. その他
② 旧登記簿の調査
③ 登記されてからの期間
④ 詐欺師に狙われやすい登記
二. 検討(交渉)段階
1. イレギュラーな取引形態
① 一体不可分
② 中間省略
③ 一部払い下げ
④ その他
2. 高齢者の場合
3. 相続登記未了の場合
三. 契約段階(問題発生の防止)
1. 本人確認
① 本人確認は何故必要か=何を確認するか
② 方法
③ 法の要請
2. 手付
① 意義
② ゼロ契約
③ 仲介預り
3. 瑕疵担保責任
① 意義
② 対象(土壌汚染・地中障害他)
③ 免責・期間
4. 条件
四. トラブル発生後
1. 契約解除
① 意義
② 種類
2. 損害賠償
3. 当事者の責任
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