学校バウチャー制2(キュリアスの疑問から)
前の記事についてのキュリアスさんからのコメントを再録し、それについてのヤキソバオヤジの観測を少し。
「見てなくて、わからないんだけど、わたしは、冬場は、北海道の山村留学の募集お手伝いボランティアをしています。
全校生徒16人というような小さい学校です。
なくなると、10km以上遠くの学校に通うしかなくなります。
なので、毎年、首都圏から、子どもたちに、留学してもらっているのです。
こんな学校は、どうなるんだろう?
とても関心があります。」
・・・・・・・・
ブログランキングに挑戦中!
←応援クリックよろしくお願いします!
(ご声援ありがとうございます!もうすぐ20位台です)
キュリアス様
「バウチャー制」は「学校選択制」であり、生徒が自分の行きたい学校を自由に選べるという制度ですから、山村の学校を選択する人がいる以上は生徒がゼロになることはないと思います。
但し、予算も生徒数によって増減させるようですから、あまりに生徒数が少ないと存続が難しいということは十分考えられます。
この制度は、教育の質を上げる(ダメ教師・ダメ学校を駆逐する)ために資本主義の競争原理を導入するものだと理解しています。
資本主義が妥当しない場面では別の原理がそれを補完することになります。
郵政民営化の際に山間・離島の郵便はどうなると言った議論と同じです。
これは医療や法的サービスでも同じ事で、国が公的資金を使ってそれを補完する制度が作られて来ています。
教育に関しても何らかの手当てがされることになるでしょう。教育を良くする制度によって教育の機会を奪われる事になっては本末転倒だからです。
ただこれはあくまでも自由主義・資本主義に基づく手当てではなくて、教育を受ける権利という憲法によって保障された権利(憲法の三大原則といわれる基本的人権の一つ)、謂わば社会主義的原理に基づくものであるという事は忘れてはならないと思います。
基本的人権が憲法の原則とされたのは、それが侵害され続けてきたという歴史があるからであり、本来は教育も国家の「保障」がなくても自由に国民が享受できるのが理想だからです。
| 固定リンク | 0
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 女にモテる男は絶対成功する!?(2006.10.25)
- 学校バウチャー制2(キュリアスの疑問から)(2006.10.23)
- 学校バウチャー制(2006.10.22)
- YOKOSO JAPAN?(2006.09.30)
コメント
ありがとう!!
わたしは、この学校に関わって、10年以上になります。
地元の子どもがどんどん減っていくということで、先生の数も減り、学校の存続も危ぶまれて、首都圏からの留学生を募ることに。
いま、校内は、地元の子どもと、留学生が同じくらいの数です。
もちろん複式学級で、全校3クラス。
廃校の危機は、常にあり、特区で私立にするというアイデアも出したりもしています。
モノ作りビレッジなどまちづくりとの連動も考えたりしているのですが・・・。
リゾート感覚のロングスティニーズなどに対応できないかなぁって。
知恵を絞って、生き残りを計る努力が問われるのでしょうね!!
ここの他に、入院中の子どものための私立の養護学校を作ろうかと企んだこともあります。
また、一度ゆっくりお話しさせて下さい。
投稿: キュリアス | 2006年10月23日 (月) 07時22分
「学校バウチャー制度」により、学校の淘汰が進めば、予算配分がより合理的になり、過疎地帯などにもより厚い手当てが行われることは考えられます。
もっとも、そういった「国の保障」に頼らないで活性化が出来れば理想的です。
国の保障という「社会主義的」な原理に基づくものは、何らかの制限を伴うものであるはずですし、「頼る」姿勢が出来、活力が失われるという危険もあるからです。
投稿: ヤキソバオヤジ | 2006年10月25日 (水) 12時57分