« 会社法は体系を知らないとコワい。 「法的思考のできる奴が仕事のできる奴」 その30 | トップページ | 所有者のいない土地を譲り受けたい  »

2006年6月11日 (日)

裁判員制度は何のため?ワタシでも出来るの? 「法的思考ができる奴が仕事のできる奴」 その31

いやーオランダ先制しましたね軽快に美しく・・。こりゃやっぱりオランダだな、というところでこれを書き始めることに・・。でもサッカー見ながらだとやはりなかなかはかどりません。

060611_001 今日は午後から「束芋(たばいも)」の個展「ヨロヨロン束芋」に行ってきました(御殿山の原美術館)。

いやー面白い。大好きですあーいうの。アニメーションなんですが、有名な「日本の台所」はそれを台所の「セット」の中で投射します(台所を囲む障子は巨大な日章旗)。新作「公衆便女」は展示室全体の3面の壁に公衆トイレが映し出されます。真っ暗な窓のない部屋を上から見下ろすとその底に映し出される「真夜中の海」。どれも絵自体にはグロテスクで残酷な毒を含んでいますが、なぜか自分の感性が喜ぶ部分がある。思わず拍手。

昨日(10日)の日経で特集されていたんですが、その中で束芋さんは手首から先は「別の生き物という感じをずっともっていた」と言っています。ヤキソバオヤジも昔ある晩ヒーターに手をかざしていて、人間の手ってなんてグロテスクなんだと思ったことがありました。こんな感性が、ひかれるのか・・。

さて、それでは今日の本題です。

060611_004 前に堀江さんの保釈ので、公判前整理手続(刑事訴訟法316条の2、316条の3)について書きました。裁判の迅速化の為に新たに採用された制度なのですが、その目的の一つが裁判員制度の導入であるということも触れたと思います。

裁判員制度とは、国民の中から選任された裁判員が、裁判官と共に刑事訴訟手続きに関与する制度です。選任は抽選によって行われますから(衆議院議員の選挙権を有する者の中から)皆さんもこの裁判員になる可能性はあるわけです。

一般人が刑事裁判に参加する制度として、「陪審員」という言葉を聴いたことがあるのではないでしょうか。ヘンリーフォンダ主演のアメリカ映画の名作「12人の怒れる男」はこの陪審制度を描いたものです。三谷幸喜の「12人のやさしい日本人」も同じテーマを扱ったものです。

060514_16250001 この陪審制度と裁判員制度の最大の違いは、陪審員(12名)が裁判官とは別に有罪・無罪の決定のみを担当するのに対して、裁判員(6名)は裁判官(3人)と協議をした上で、事実の認定(首を絞めたという事実の存在を認めるか)と法律の適用(殺人罪にあたるか)や刑の量定(死刑か無期か)にも関与するという点にあります。

そして、一般の方々にとって心配なのは(自分の仕事や日常生活があるのに時間をとられてしまうという事の他に)、素人が人を裁くという重大な事に関与することができるのかどうか、というところだと重います。

この点について、法(裁判員の参加する刑事裁判に関する法律)は「裁判長は、裁判員に対して必要な法令に関する説明を丁寧におこなうとともに、評議を裁判員に分りやすいものとなるように整理し、裁判員が発言する機会を十分に設けるなど、裁判員がその職責を十分にはたすことができるように配慮しなければならない(66条5項)としています。

060503_11580001 まあ、よく分らないかもしれませんが、要は、この制度を導入した目的の一つが、国民に分りやすい刑事訴訟制度ということであり、この意味では国民を代表して刑事裁判に関与する裁判員にとっても分りやすいものでなければならないということになるわけです。

そして、それがひいては、刑事訴訟制度の目的は何かという問題にもつながっていくのですが、それについてはまた改めて・・。

あっ、すみません「法的思考」でしたね。今日はこじつけるのを、いやテーマとの結びつきを説明するのを忘れてました。そうですねー、陪審制度との違いに目を向けるとか、裁判制度に自分たち一般人が関与することの意味を考え、それが、刑事訴訟制度の目的はなんだろうという発想に繋がっていく、そういった「思考」をして欲しいという事ですね。

あー、セルビアモンテネグロ、残念!!

※写真は上から「ヨロヨロン」の作品のイメージ(リーフレットから)、原美術館の庭のオブジェ、下の二枚はW君フォト(作品といった方が良い?)の第二弾(第一弾は一昨日)。

⇒「法的思考シリーズ」の第1回目の、前回の記事

⇒「ライブドアシリーズ」の第1回目の、前回の記事

⇒「会社法よくある質問」シリーズの第1回目の記事、前回の記事

⇒「プチ信託登記入門」シリーズの第1回目の

⇒このブログのトッ

※会社法の事ならフクダリーガルウイキ支店

※ウチの事務所=フクダリーガルコントラクツ&サービシス

|

« 会社法は体系を知らないとコワい。 「法的思考のできる奴が仕事のできる奴」 その30 | トップページ | 所有者のいない土地を譲り受けたい  »

文化・芸術」カテゴリの記事

法的思考」カテゴリの記事

コメント

グロテクスな部分って、色っぽい部分でもありますよね。
あそことか、こことか、そこなんか・・・。

投稿: キュリアス | 2006年6月12日 (月) 22時27分

キュリアス星とヤキソバ星では「色っぽい」という言葉の定義が違う?

投稿: ヤキソバオヤジ | 2006年6月16日 (金) 11時19分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/117497/10487283

この記事へのトラックバック一覧です: 裁判員制度は何のため?ワタシでも出来るの? 「法的思考ができる奴が仕事のできる奴」 その31:

« 会社法は体系を知らないとコワい。 「法的思考のできる奴が仕事のできる奴」 その30 | トップページ | 所有者のいない土地を譲り受けたい  »