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2006年6月 8日 (木)

企業の社会的責任の意味がわかってますか? 「法的思考のできる奴が仕事のできる奴」 その29

050528_123301001_1 先日(6日)の記事で、「ESemployee satisfaction従業員満足)」がなければ「CScustomer satisfaction、顧客満足)」は実現できないという事を書きました。オヤジは経営者として、「ES」が実現できるような条件整備に努めて来たつもり(まだまだ不十分ですが)ですし、これからももっともっと改善していきたいと考えています。

只、ここで気をつけなければならないのは「ES」は経営サイドから一方的に与えられるものではないという事です。いくら素晴らしい待遇や福利厚生、オフィス環境が与えられていても(ウチの場合はまだまだですが)、従業員個々人がそれぞれの仕事にやりがい、満足感を感じることが出来なければ「ES」が実現されているとはいえません。

そして個々人が仕事にやりがいや満足感を感じるためには、それぞれが主体的に仕事に関わっていく事が不可欠なのです。そして、そのためには仕事に関して従業員全員が共通の価値観、共通の目標を持っているかどうかということが重要だと思います。そのテーマとして、ウチでは「No.1」というコンセプトを取り上げたことは、前にも書きました(5月29日の記事)。

残念ながらウチの事務所もまだまだ組織や対人面についての色々な問題を抱えています。こういった問題がない(少ない)という事も「ES」の重要な要素です。しかし、こういう問題も、従業員全員が共通の目的意識の下に主体的に仕事に関わっている事務所であれば、おのずと自然に(主体的に)解決の方向へと向かっていくのではないでしょうか。

050730_153301001_1 様々な問題を単なる不満と感じ、それを誰かに解決して欲しい(その問題は自分のせいではなく誰かのせいだから)と思っていたのでは(そう考えるのが普通のサラリーマンかもしれませんが)、決して自分の思うとおりの解決は与えられないのではないでしょうか。

事務所の問題を自分の問題と考え、主体的に解決しようとしなければ、解決は期待できないと考えた方が良いと思います。解決は「与えられる」のではなく、自分で「つかみとる」ものです。

※この点につき、誤解が生じないよう翌日の記事で補足しました。

それでもウチの事務所の場合は問題意識の高いメンバーもおり、問題提起や改善提案は比較的活発に行われてはいます(ものが言いづらいという事はないと信じています)。でもその提案を「上」が取り上げるのを待っているという傾向もなきにしもあらずですし、意識の低い、あるいは忙しすぎて考えられなくなっている同僚・上司・部下に対する不信感ないし無力感がないとは言えないですが。

こういった問題点についても、改善の努力は続けられていますから、確実に良い方向には向かっていると思っています。

さて、今日のテーマです。

先日、エレベーターに高校生がはさまれて死亡するという痛ましい事故があり、その製造をした会社の対応に批判が出ていますが、最近それと似たような話(ヤキソバオヤジ流「法的思考」の話の絶好の材料)をある上場企業の監査役の方からお聞きしました。

060503_11550001_1 その会社が販売している製品が不具合で発火するなどの事故が頻発し、その対応について法務担当者が顧問弁護士に相談したそうです。

するとその弁護士は、代理店を通して販売しているのであるから責任は代理店にあり、当社にないとコメントするように、と言われたので、法務担当者もその様に発表しようとしていたというのです。

確かにその弁護士さんの回答は、弁護士としては正しいのかも知れません。しかし、少なくとも会社の法務担当者が、私の提唱する(広義の)「法的思考者」であればその様な回答をそのままプレス発表しようなどとは考えなかったと思います。

その監査役の方も激怒したそうです。当社は誰の為に業務を行っているのか、お客様のためなのか、弁護士のためなのか。弁護士のいう事が大事なのか、会社の経営理念が大事なのか、と。

そうです、会社はお客様の為に業務を行っているのであり、顧客の利益を第一に考えなければならないのです。顧客の利益を考えていれば、誰が(当社か代理店か)責任を負うのかという事を真っ先に考えるという事はなかったはずです。どうやってお客様に与えた不利益を回復するかを先ず考えたはずです。

060304_12320001_1 そしてこれは初めに書いた「CS」の問題でもあり、さらに「CSRCorporate Social Responsibility、企業の社会的責任)」の問題であるともいえます。

何度も言いますが、法律というのは説得のための「技術」、「道具」に過ぎないものです。法律が真に奉仕するものは何なのか、それを常に考えるというのも「法的思考」の重要な要素なのです。

・・・今日は「沈黙の臓器」カンゾウを少し休ませます(3件重なったのですが仕事が入り全てキャンセル)。ところで昨日は最後(朝?)までお付き合いできずスミマセンでした不動産起業塾第三期・神楽坂部隊「は」チーム「み」チームの皆様。それにしてもキュリアスのパワー恐れ入りました。その凄い歴史も垣間見せて頂きました・・。そして4期から参加予定のいivyさん。お付き合い頂いて有難うございました。貴女のお陰で4期の参加予定者が急増したとか・・。

今日の写真はウチの事務所のWクン提供。貴方がこんな綺麗な写真を撮るとはね・・。季節感は、まぁいいやね。

⇒「法的思考シリーズ」の第1回目の、前回の記事

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⇒「会社法よくある質問」シリーズの第1回目の記事、前回の記事

⇒「プチ信託登記入門」シリーズの第1回目の

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コメント

キュリアスです。

先生、ご無理申し上げてごめんなさい。
この地球は、キュリアスを元に、自転していると思い込んでいるもので、わがままばかり言って・・・。
おとなのムードの素敵にお店で、持ち込みの?いい男に囲まれて、最高の夜でした。
先生のイエローキャブ軍団に入れていただけるとか?!
ivyさん、ご、ご、ご主人は、大丈夫でしたか?

投稿: キュリアス | 2006年6月 9日 (金) 04時13分

いえいえストレスフリーのキュリアス様、オヤジもそうなりたい!!

ところで確かに「イエローキャブ」のタレントはウチの人間(今のところ野郎ばかりですが)に限る事はないよねー。

投稿: ヤキソバオヤジ | 2006年6月 9日 (金) 11時04分

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