法的思考のできる奴が仕事のできる奴 その1 疑問を持つ
昨日までの「ライブドア」シリーズにお付き合いいただきましてありがとうございました。シリーズはここでひとまず小休止です。一つ触れていなかった話題に「資金洗浄」がありますが、これは流石に今の私にとりましてはかなりの「勉強」を要しますのでまたいつか機会があれば勉強して書いてみたいと思います。
もちろんこれからもM&Aの話は書かせていただきたいと思いますし、IPO、証券化やファンド、金融・債権回りの話、そして会社法、もちろん登記(卑しくも司法書士ですから!)のお話など、様々な話題で(最先端の話題から初心者向きの基本的なレクチャーまで)書かせて頂くつもりですのでお付き合い頂ければ幸いです(コメントも頂けると有難いです)。
さて、今日はがらりと趣を変えまして、いつも私が事務所スタッフや若い方達に話しているお話をさせていただきたいと思います。これは、法律の勉強の導入部分での話であり、法律実務家にとって身に付けておかなければならない最も基本的な考え方であるばかりでなく、どんな業種・職種の仕事をするにも、「良い仕事」をするには絶対的に必要なものの考え方である、と私は考えています。
それは、いつでもどんなことについても「なぜ」という疑問を持たなければいけないということです。世の中には様々な決まりごとがあります。憲法・法律から、身近なところでは校則や就業規則、業務のマニュアルなどもそうです。契約も決まり事の一つと言ってよいでしょう。暗黙の了解の決め事と言うのもあるでしょう。そういったもののすべてについて、一度は必ずなぜそういう決まりなのか、なぜそうしなければならないのかを考える事が大変重要だということです。
例えば、私が事務所の新人に、登記申請書の添付書類の「綴じ方」を教えることがあります(最近はあまり自分で教えることはなくなりましたが)。そういう初歩的・基本的な業務知識の場合でも私が重要視するのは、なぜそうしなければならないのかということです。もちろんルールを教えるということも重要ですが、なぜそのような決まりになっているかを考えさせるということはもっと重要です。むしろそれがわかれば、ルールを教える必要はないのです。自分で「ルール」を見つけ出す(あるいは作り出す)ことができるはずです。
では、添付書類の「綴じ方」にはどんな「基本原則」がありそれはどんな理由から「決まって」いるのでしょうか?
続きはまた明日・・・。
⇒法的思考シリーズ次回の記事(その2「目的を考える」)
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