法的思考のできる奴が仕事のできる奴 その4 ルールを作る
「法的思考」の2つ目の機能として、「(ある目的のために)どのようなルールを定めるべきかを導き出す」というものをあげました。例えばこうです。
件のM君、ついに彼女にプロポーズしました。結果は当然「OK♥」。結婚式も無事終わり、赤ちゃん誕生。親馬鹿(いや失礼子煩悩)のM君、子育ての模様を掲載するブログを立ち上げることにしました。そしてそのブログには奥さんと交代で記事をアップして行くことにしたのですが、ここで二人の意見が分かれました。
奥さんは「宣伝容認」。つまりSNS(ソーシャルネットワーキングサイト)やメールでどんどん告知をしたり、リンクを貼ってもらったり、他のブログにトラックバックしたり(逆にトラバを受け付けたり)してなるべくたくさんの人に見てもらいたい。逆にM君は「宣伝禁止」。つまり一切告知や宣伝はしない、トラバも当然禁止というのです。さあ、どう解決すべきでしょうか。
ここで「法的思考」を働かせて見ましょう。つまり、何のためにブログを立ち上げるのかを考えてみるのです。M君夫妻は早速その点を考えて見ました。すると、ふたりの意見の違いが、そもそもブログに対する考えの違いからきていることが分かってきたのです。
M君がブログを立ち上げる目的は、自分達の日記代わりとしてでした。見てもらうのはごくごく内輪の人達だけ。つまりおじいちゃんおばあちゃんをはじめとする親戚と、親しい友人たち。だから特別に告知をしたり、宣伝したりする必要はない。むしろどこの誰とも分らない人に子供のことや家庭内の事を知られると、どんな悪戯をされるか分らない。
これに対して奥さんの方は、ウチの子供は世界一、だから世界中の人達に見てもらいたい。当然ありとあらゆる手段を使ってブログの宣伝をして行きたい。
このようにはじめから目的が違うのですからルールも違ってくるのは当然です。ではどうすればこの違いをなくすことが出来るのでしょうか。二人は話し合いました。ブログを立ち上げる目的について。そして宣伝をすることの弊害について(それがなければM君は奥さんの意見に反対する必要はないはずですから)。
この例え話に結論を与えるのは皆さんにお任せしますが、法的思考というものの意味は分って頂けたのではないでしょうか。ものごとにルールを設定するためには、その目的を理解する必要があるという事です。当たり前のようですが実はなかなか出来ていないのです。
これは別の見方をすると「問題解決機能」であるとも言えます。
この項まだ続きます・・・・。
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