ライブドアの辿った道 復習編 その7 バリュークリックジャパン株式の100分割
先日、「福田さんを見かけたよ」という方がいらっしゃいました。日本橋かどこかの駅を歩いていたのを「発見」したのだそうです。そしてその様子が「いつもと同じだった」というのです。え、どういう意味かな、と思ったのですが、要は「よく、普段はとても明るくて愛想が良いのに一人でいるときは全然違って暗いとかって人がいるけど、あなたの場合は全く普段と変わらなかった」から「つまらなかった」ですって。これってどう受け取ればよいのでしょうね・・・。
今度見かけたときは声をかけてくださいねH編集主幹。
さて、本題です。
2004年11月、バリュークリックジャパンは自社株式を100分割すると発表しています。株式の分割自体は一株をいくつに分割しようが法律上全く問題はありませんが、この分割は株価の上昇を目的としたものであるとされています。東京証券取引所は1月18日この株式分割の経緯、買収との関係、証券取引法違反の認識の有無について適切な開示をするよう要請しました。それに対してライブドア自身は当然それを否定する発表をしております(これが説得力あるかどうか、そのレポートをご覧ください)。
株式の分割は、現在は会社が自由に行うことが出来ます。そして理論的には(法律上は)それによって全体の株式の価値は変わらないはずです。例えば1本の羊羹を10切れに切ったとしても羊羹の量が増えるわけではないということと同じです。むしろ小さくて食べやすくなります。株式の分割も通常は羊羹を食べやすくするのと同じ目的で行われます。つまり、取引単位(1株当りの金額)を小さくして、個人投資家等が買いやすくするために行われるのです。
ところが現実には市場価値が上がってしまう場合があります。この主な理由は供給不足から来るとされています。例えば1株を100株に分割した場合、市場に10000株出回っていたとして、100万株になりますが、新たに99万株の株券を発行しなければならず、その期間が4~50日かかるため、市場では供給不足がおこり、株価が上昇するというわけです(詳細は先にご紹介した葉玉匡美氏のブログをご参照ください)。
しかし、これは適正な株式の評価とはいえないとして問題視され、東京証券取引所も上場企業に対して5分割以上の分割は自粛するよう要請していました。さらに、分割後の株式は株券が発行される以前に売買可能とし、この問題は解決されたとされています。
ただ、このときは思惑通りバリュークリックジャパンの株価は急上昇し、マネーライフ株との交換によって取得した株を「VLMAⅡ」は市場で売却し、数億円の利益を計上したといわれています。
この利益が最終的には出資者である(間に複数の組合等が介在し、さらに海外の口座や海外証券会社等を利用したマネーロンダリングの疑惑も出ているようですが)ライブドアに還流したという結末のようです。
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