2024年12月13日 (金)

権力格差の原因

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

私はFLC&Sをよりイノベーティブな組織にするために、自由な発想や議論の妨げになる「権力格差」を縮小したいと考えて来ました。しかし一方で、誰もが多かれ少なかれ持っている(年齢や社歴や役職や性別などによる)不必要な序列意識や、長幼の序という美徳との矛盾への解が得られませんでした。

そこに分かりやすい回答を与えてくれたのが「タテ社会の人間関係」です。

日本では会社等の「場」による集団、即ち「資格」が異なるものを包含する集団が第一義的な社会集団であり、そのような集団では構成員を結びつける方法は「タテ」の関係となり、従って自ずと構成員間には序列が生じます。これが、私達に序列意識が沁みついている原因です。

そして長幼の序は、本家の中国では日本とはありようがかなり違います。中国人は年長者に対しては二、三歩下がった地点に自分を置くなど序列を示しますが、何か重要な決定を要する相談事では年長者に対しても堂々と自分の意見を披瀝するのだそうです。

私の目指すものも言ってみればこの「中国式」に近いものなのかもしれません。

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2024年12月12日 (木)

権力格差とタテ社会

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

これまで何度か「対等」という価値やその尺度としての「権力格差」について書きました。権力格差が大きい組織、つまり例えば上司と部下、先輩と後輩、年長者と年少者、男性と女性、等々に関してそれぞれの間の距離感が大きい組織はイノベーションを生み出しにくいという評価です。

しかし、日本の権力格差の度合に関しては既に数十年前に優れた研究が行われていました。「タテ社会」という分析です。

これは社会人類学者の中根千枝(東京大学名誉教授)が、著書「タテ社会の人間関係」(講談社現代新書1967年)で発表したものです。

同書によれば、社会集団の構成要因には氏素姓あるいは学歴や地位、職業などの「資格」(属性)と、会社や一定の地域などの「場」(枠)があります。どちらが集団を構成する第一条件になるのかで、社会集団のありようや人間関係は大きく異なります。

日本では場が優先されます。例えばどこの会社に属しているか、どこの「家」の者か、などです。そして場のなかでは「タテ」の関係、即ち同列に置かれない二者を結ぶ関係が重視されます。

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2024年12月11日 (水)

飛び込み営業から学ぶ その7

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

もう一つは、営業は直接顧客と接する方達だけが行うことではないということです。「営業とは問題解決である」とは何度も言っておりますが、みなさん方は役割分担をして、「依頼者(お客さま)の権利を登記によって保全するという問題解決」に直接、あるいは間接的に関わっています。さらに、それを「より安全かつ合理的に行うという問題解決」についても同様です。つまり、みなさん全員が営業に関わっているのです。

ですから全員が「飛び込み営業」から学ぶことができるのです。

さらにもう一つ、営業は顧客との関係でのみ必要とされるものではないということです。

およそ人は人と接し、人と関わらずに生きて行くことはできません。社内でも、人と関わらずにできる仕事はありません。そこで、人との関わりを作り出し、それをよりストレスのない、楽しいものにし、さらにそこから生み出される果実をより実りあるものにすることが必要となります。

その全てが正しく「営業」に他なりません。

言い換えれば、良い人間関係を構築することが「営業」なのです。

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2024年12月10日 (火)

飛び込み営業から学ぶ その6

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

「飛び込み営業」と聞いて、自分には「飛び込み営業」はおろか「営業」は関係ないと思った方もいらっしゃるかも知れません。そんな方はこれを知っておいて下さい。

一つは、私達の仕事は営業なしでは成り立たないということです。以前に関西のある司法書士の方に「福田さん営業しはるんでっか?」と聞かれて意味が分からず、「営業しないでどうやって仕事を頂くんですか?」と聞いたことがあります。その方は「そんなん紹介とかでんがな」と仰いますので「いやいや紹介も立派な営業でんがな」と言ったことがありました。

つまり、仕事の依頼を受けるためには何らかの道筋(おぜん立て)が必要で、それ即ち営業です。多かれ少なかれ司法書士も仕事の依頼を受けるための道筋を立てます。例えば司法書士が路面に事務所を構えること自体が「営業」に他なりません。路面店で看板を掲げることは「仕事の依頼を下さい」と言っているのと同じことです。

今なら路面だけでなくweb上のコーポレートサイトやメタバース上のバーチャルオフィスという「道筋」もあります。

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2024年12月 9日 (月)

飛び込み営業から学ぶ その5

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

最初の回で、「飛び込み営業を行うことはまずありません」と書きましたが、それは他に優先すべき、効果的で効率的な営業(顧客拡大)手段があるからです。

私は今でも外出先で町場の不動産屋さんを見かけると、飛び込んでみようかとふと思うことがありますが、やってみないのは、今私の役割はそこにはないからというだけのことです。

もちろん会社の営業方針として社員に飛び込み営業をやらせることもありません。かつては営業の何たるかを身を持って学ばせるために飛び込み営業をやらせる会社もありましたが、今はそれも流行りません。

何故なら、学習効果を上げるためには強制されて嫌々行わせることは意味がないからです。自分が成果を上げたい(買って貰いたい)という気持ちを持ち(マインドセット)、そのためにどうすれば良いかを考え、工夫するところに学びが生まれるのです。

これを推し進めると、新しい営業手法や対象、そして新しいサービスなどのアイディアが生まれます。もしそういうアイディアが湧いて来たら、大切にして欲しいと思います。

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2024年12月 6日 (金)

飛び込み営業から学ぶ その4

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日は、飛び込み営業独自の強み、即ち失敗を恐れない行動力とマインドセット(信念の強さ)は、どんな営業スタイルをとるにしても必要不可欠であるとして、最も基本的な「営業」である「日常業務」に当てはめてみました。

もちろん営業には他にも、紹介営業、反響営業、セミナー営業、電話(テレアポ)営業、ルート営業、交流会営業、コンサルティング営業等々様々なスタイルがありますが、いずれの場合でもこの強みが身についていると、効果が格段に上がります。

どんな営業スタイルでも、それまで買って貰えていなかった方に買って貰う訳ですから、失敗することはありますし、それでも買って貰いたいという強い気持ちが必要です。

そして、この強みが最も求められるのが「新規開拓営業」です。

新規開拓とは、全く新しい顧客で、なんの接点も見出せていない相手に、自社(の商品やサービス)を買ってもらうことですが、そのためには、まさしく失敗を恐れない行動力と、絶対に買って貰うんだという強い信念(マインドセット)を持っていることが必要です。

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2024年12月 5日 (木)

飛び込み営業から学ぶ その3

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

昨日、飛び込み営業から学ぶことをいくつか並べましたが、マーケティングやコミュニケーションは飛び込み営業そのものに内在するものではなく、飛び込みの弱点を補うという性格のものです。

飛び込み営業独自の強みは失敗を恐れない行動力とマインドセット(信念の強さ)です。これらはどんな営業スタイルをとるにしても必要不可欠です。

例えば、私達が日々行っている業務もまた営業に他なりません。これは、「営業とは問題解決」ですが、私達が日々行っている業務(提供しているサービス)も問題解決だからです。

そして、そこに行動力とマインドセットが伴えば、より営業としての高い効果を発揮するのです。

つまり、業務においても失敗を恐れずに行動しなければならない場合があります。改善提案などです。

また、仕事を増やしたい(仕事が増えることが嬉しい)というマインドセットがあることも大切です。それがあるからこそ問題解決に真に効果的な提案ができます。効率を考えるだけでは、必ずしもお客様の利益になる提案ができないことも多いのです。

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2024年12月 4日 (水)

飛び込み営業から学ぶ その2

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

・問題に直面した時の打開方法

解決方法はおろか、どこに問題があるのか糸口すらつかめない、という時にまず行動してみるということです。「見る前に跳べ」「いつやるの? 今でしょう」です。直ぐに行動しないことの言い訳をなくすことです。

・マーケティングの考え方

獲物のいないところに飛び込んでも意味がありません。一般家庭や事業会社でなく、銀行やマンションデベロッパーに飛び込んだのはそういう意味です。これを推し進めると事前の情報収集をするようになります。

・営業のためのマインドセット

直接的な目的は、自社の商品(サービス)を買って貰うことですから、「買って貰いたい」という気持ちがなければなりません。質問の「何を話すのか」の答えは、「買ってください」です。

・コミュニケーション技術

知らない人間が突然訪ねて話を聞いてもらうためには、服装や立ち居振る舞いから話し方や声の抑揚まで、相手にできるだけ好感を抱いて貰う工夫をします。話す内容以前にそういったことが如何に大切かを身を持って体感せざるを得なくなります。

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2024年12月 3日 (火)

飛び込み営業から学ぶ

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

先日地方で開業している若手司法書士の方と話す機会がありました。その際に、私も銀行の支店やマンションデベロッパーに飛び込み営業をしていたことがあると話したところ「飛び込み営業ってどうやるのですか?何を話すのですか?」と聞かれました。

日頃みなさんには、営業とは問題解決であると言っていますが、飛び込み営業の場合もそれを仕事につなげるためには相手方の抱えている問題を解決する必要がある点は同じです。

しかし、「飛び込み」とは良く知らない相手のところに初めて訪問することですから、相手がどんな問題を抱えているかはわからないのが通常ですし、相手側もいきなり飛び込んで来た相手に自分の抱えている問題を話すことは考えにくいですから、問題解決という意味では飛び込み営業は効率的ではありません。

ですから現在は飛び込み営業を行うことはまずありませんが、問題に直面した時の打開方法、マーケティングの考え方、営業のためのマインドセット、コミュニケーション技術などなど、飛び込み営業から学べることは実は非常に多いのです。

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2024年12月 2日 (月)

分業は人を成長させる

(今朝のFLC&S社内ブログ「福田龍介のよしなしごと」より)

企業の大規模化の目的の一つは、生産性を向上して高付加価値化を実現し、より社会に貢献するところにあります。分業化も必須ですが、それは生産性向上のためだけでなく、人材の成長のためにも必要なことです。

役割分担(業務分解)をすることで、各人が自分に向いた仕事を見つけ、強みをより強くしていく(弱いところを人に助けてもらう)ことができます。

私自身もそうです。私の役割(行うべきこと)も2人での創業時から200人規模になった現在までの間に大きく変わって来ました。

現在は、私にしかできないこと、強みのあることだけを行い、それ以外は内外の方達と役割分担をして(助けて)頂いています。

それが出来るのは人に恵まれて来たからですが、役割分担をすることで、それぞれの役割の人達も成長して来ました。

現在は私が企業の課題だと感じることがあっても、あえて意識的に指摘しないことが多くなっています。

課題認識も、その解決方法やしくみ作りも、私が考える以上のことを考え、実践して貰えることが容易に想像できるようになって来たからです。

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